仏教の思想 3 空の論理<中観> (角川文庫ソフィア 108)

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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041985038

作品紹介・あらすじ

『中論』において「あらゆる存在は空である」と説き、論理全体を究極的に否定して根源に潜む神秘主義を肯定したナーガールジュナ(龍樹)。インド大乗仏教思想の源泉のひとつ、中観派の思想の核心を読み解く。

感想・レビュー・書評

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  • 第3巻はナーガールジュナを中心とした中観派を扱う。

    途中でどちかというと苦手な論理学が顔を見せたりして、少々
    手強い内容だった。

    ・言葉を尽くしたその先に言葉を否定する形で空が現れる。
    ・無我とは今で言う無心という意味ではなく、あらゆるものが
     それ自体として自立的な普遍の実体(=自性)を持っているわけ
     ではない。
    ・輪廻というものをラジカルに否定してしまう。

    など、私にとって一番しっくりとくる仏教論がこの中観派に含まれ
    ているような印象を強く受けた。
    ただ、中論をそのまま読んでもたぶんわからないだろうなぁ(苦笑)。

  • かなり面白い

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著者プロフィール

かじやま・ゆういち
1925年,静岡市生まれ。京都大学文学部哲学科卒業。専攻は仏教学。京都大学教授、佛教大学教授のほか、ハーバード大学やウィーン大学などで客員教授を務め、2004年没。著書に、『仏教における存在と知識』(紀伊国屋書店)、『般若経――空の世界』(中公文庫)、『輪廻の思想』『菩薩ということ』(人文書院)、『梶山雄一著作集(全8巻)』(春秋社)などのほか、インド仏典の翻訳が多数ある。学術文庫に『大乗仏教の誕生』、共訳に『完訳 ブッダチャリタ』。


「2022年 『般若経 空の世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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