- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784042106159
作品紹介・あらすじ
モンタギュー家の一人息子ロミオはある夜仇敵キャピュレット家の仮面舞踏会に忍び込み、一人の娘と劇的な恋に落ちるのだが……世界恋愛悲劇のスタンダードを原文のリズムにこだわり蘇らせた、新訳版。
感想・レビュー・書評
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あとがきにもあったけど、ト書きが少なく、ほぼ台詞で状況説明がされてるから舞台や映画を見ずこれだけ読んだら理解するのが結構むずかしいと思う。
お互いを想う台詞は詩的ですてきだけど、ロミオとジュリエットは長い付き合いがないのにどうしてそんなに相手のことを情熱的に愛してるのかわからなかった。理屈で説明できるものではないと思うけど、そういう、人物のバックグラウンドに息を吹き込むのは役者なのかなあ。感動する暇もなく超特急でストーリーが展開するので、舞台とはけっこう印象が違った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
解説ににやにや。
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もう王道ですよね。ギリシャ神話に元ネタっぽい話がある。トリビア。
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2021/2/21
悲劇の仮面を被った喜劇。アンジャッシュも顔負けのスレ違いコント。
ジュリエットと父親の意向、パリスとジュリエットの会話、ロミオとジュリエットの運命、全てスレ違って悲劇へと収束するのに何故か笑えてしまう。(キャピュレットが権力の道具としか見ていなかった娘を亡くした途端に涙を流すという掌返しっぷりは滑稽そのもの) この笑いは、登場人物たちは悲劇に見舞われている一方で、読者はその機械仕掛けのような見え見えの物語構成を把握しているというアイロニーが働いていることによって促されているように思える。
喜劇的な要素は、その他しつこいくらいの下ネタと押韻にも見られる。
またシェイクスピアによくある二項対立の葛藤もある。これはジュリエットの語る「外見と内実は正反対!」という台詞に集約されている。p62に数多、二項対立が挙げられているが、本作を貫く大きなテーマは愛情と友情だろう。ロミオは敵討ちから友情を選択し、愛情を投げ捨てる行動を取るが、一方でジュリエットは友情(家族の期待)を裏切って愛情を選択する。このバランス感覚は巧妙。
最後に印象的な一文を。
「逆境の甘いミルク、哲学だ。追放になっても慰められる。」 -
シェイクスピアの中で、1番読みやすい作品でした!
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シェイクスピアを立て続けに読んでみてるものの、さすがに30代も半ばを過ぎて、この内容はあまりに熱を持てず、早々にギブアップ。もっと若い時に読むべきでしたね。
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いつだって家柄は障害になりうるけどそれが恋を燃え上がらせるのかもね