アイ・ロボット (角川文庫 ア 11-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042809036

作品紹介・あらすじ

「ロボット心理学者」として、人類の新たな科学分野の歴史を見守ってきたスーザン・カルヴィン博士が語る、ロボット工学草創期の胸躍る冒険と開発に関わる奇想天外なエピソード!「ロボット工学の三原則」が最初に描かれた記念碑的名作に新たな風を吹き込む新訳。

感想・レビュー・書評

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  • ロボット三原則を打ち立て、ロボット工学の発展に寄与した偉大な小説。
    ロボット三原則を上手く用いてロボットの思考を推理するというミステリーな要素が強い。

  • 人はロボットに何を求めるのか。効率よく作業をこなすだけの機械を欲しているわけでもなさそう。「ロビィ」や「嘘つき!」などの章ではたとえばそれは友人であったり、秘密を打ち明けられる相談相手であったりする。解説で手塚眞氏がアニミズムの話をしているのは興味深い。ロボット(ないしはサイボーグ)を扱った話というのは、好むと好まざるとにかかわらず、実存上の問題を人間に突きつけることになる。ブレードランナーでも扱われる「俺は本物なのか?あっちが本物なのか?俺はただのレプリカじゃないのか?」というやつです。

  • アイザックアシモフのSFの古典。

    とても日本では終戦直後あたりに書かれた作品とは、とても思えない。

    確かに今見ると、現実とはあまりに違う進歩に違和感を覚えることもあるが、1950年代にここまでの発想ができる人は何人いただろうか?

    SF好きなら絶対に読んでおくべき一冊。

  • SFってなんだか胡散臭いと思っていたけど、アシモフは例外。それだけに同題の安っぽい映画が非常に残念。

  • ロボット工学の三原則を遵守するが故に、人間よりも賢く、強く、そして“優しい”ロボットたち―その歴史を見つめ続けてきたスーザン・カルヴィン博士の回顧録という形式の短編集。
    SF小説初心者の私でも読みやすかった。推理モノにある徐々にパズルのピースがはめ込まれていくドキドキ感に加えて、ロボットと並ぶことで人間の人間らしさが見えてくる。
    人に危害を与えない“徹底的に優しい”ロボットは、やはりどこか人間らしくないのだと。

  • SF小説でロボットものと言えば、第一番目に出てくる様な金字塔とも言うべき作品「I,ROBOT」。
    本を読まない人でも、ウィルスミスが主演した映画では知っている人も多いのでは無いかと思います。(映画はエッセンスを抽出しただけで原著とは別物ですが)
    アイザックアシモフのI,ROBOTは様々な訳書が出ています。学生時代に手に取った以前の訳書は私には読み難く断念してしまったのですが、今年体調を崩して1ヶ月ほど休職する間に新訳版を読んでみました。
    ロボット工学三原則が初めて世に送り出された作品。大学時代のロボット工学の本にもロボットの歴史の1ページとして載っていたのが今でも印象に残っています。
    1950年に書かれたとは思えないほど新鮮な内容で、SF小説としては傑作です。
    また、SFとしてだけでなく、ロボット三原則を軸としたミステリーとしても楽しむことができると思います。
    SF好きの方、ミステリー好きの方是非読んでみて下さい。

  • 以前から名前だけは聞いたことがあり,読みたい読みたいと思いつつ機会がなかったが,ようやく図書館から借りることができた.

    「名著」であるとは聞いていたが,素晴らしい内容であった.

    どの話もロボット三原則というしっかりとした前提があり,その前提に従って話が進むのだが,一つ一つの話がしっかりと練られていて,隙がない.

    また,そのロボット三原則の考え方ひとつで,これほどいろんな側面がありうるのかとその発想力にも脱帽.

    これは読んで全く後悔しない小説であった.

    たまたま先日テレビで放送されたウィル・スミス主演の映画「アイ,ロボット」は,この小説が原典となっている.とはいえ,映画のため話はかなり小説とは異なっているが,小説を読んでいたおかげでかなり楽しく観られた.これはこれで結果的に良かったかな.

  • 単純に面白かった。
    機械が人間の上に立とうとする。というテーマが今も面白いのは昔からずっと心配されてるからでもあり、まだそれの実現は遠いとわかっているからでもあり…

  • 架空のロボット史ながら現実的でせちがらさもあり優しさも感じたりと面白かったです。

  • 再読。
    カルヴィン博士がかっこよすぎる。
    あんな女性に憧れます。


    文中の
    支配されることに嫌気がさす。
    その支配者が自分より劣っていたらなおさらだ。
    という意味合いが心に残った。

    今後のロボットの発展と、
    その進化が人間を超えた時
    この本の内容が現実になるかもしれない。

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著者プロフィール

Isaac Asimov (1920―1992 )。アメリカの作家、生化学者。著書に『われはロボット』『ファウンデーション』『黒後家蜘蛛の会』等のSF,ミステリーのほか、『化学の歴史』『宇宙の測り方』等の科学啓蒙書やエッセイが多数ある。

「2014年 『生物学の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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