わが闘争(下)―国家社会主義運動(角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (436ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043224029

作品紹介・あらすじ

独裁者が語る恐るべき政治哲学・技術は、現代政治の虚構を見抜く多くの有力な手掛かりとなる。狂気の天才が、世界制覇の戦略と思想とを自ら語った、世界史上稀有の政治的遺書。

感想・レビュー・書評

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  • 上巻よりも更に斜め読み。難解。
    ほとんど頭に入ってないかも……

    私は否定的な感情を盾にしながら、覗き穴から常にチラチラ…怖いもの見たさとはこのこと。

    ヒトラー。彼が独裁者になる前の本である。
    国家社会主義ドイツ労働者党の党首として、彼は民主主義を民主主義で破壊し、最も優秀なヒトラーが大ドイツ帝国の復活を成すことに全てを懸けて行く。

    彼はユダヤ人を世界から駆逐し、共産主義を倒し、最も崇高なアーリア人種の世界を作ることを夢見た。

    その後、首相から国家元首として、独裁者に君臨し、ことごとく思想の具現化を進めるに至る。

    よくもまあ、こんな本を書いたなぁと思う。
    その時代にしか起こり得ない英雄的な発想と、狂乱の大衆扇動はたしかに、高揚感すらある。

    ちなみにヒトラーの首相就任演説は一見の価値有り。
    YouTubeなどでも見れるので、チェケラ!

  • 上巻同様の理由で星は3つ。

    上巻がヒトラー自身の神格化と思想の謳詠にあったわけだが、下巻は思考を凝縮化し仮想敵すなわちマルクシズムとユダヤ人を作り出し当時の大衆を惹き付け政権掌握をした手法と論説が述べられている。

    書籍としては読み難いこと極まりないしアドルフ・ヒトラーが書いたものでなければ読まなかったであろうが、「窮鼠、猫を噛む」が如く賠償と外圧に苦しみ追い詰められたドイツ国民が世紀の大悪人に希望の光を見つけて一縷の望みを託してしまったことに第二次世界大戦の悲劇がある。諸悪の根源をシンプルにヒトラー単独に帰すのではなく、人類すべての連帯責任であったことは留意する必要はあろう。

  • 上巻よりは読みやすかったけど、やっぱり分からんかったです

  • 311-H-2
    リクエスト図書展示コーナー

  • 2度と繰り返さぬように、読んでおくべきと感じて手に取った。

  • ナチスがどうして力を得たのか、それを知りたくて読み始めました。人間の弱った時に共通の敵を見つけ(悪いことはなんでもユダヤ人のせい)、選民意識(アーリア人種あげ)を持たせて自己を救うその理論がエグかった…。いろんな潜在的な差別や自尊心をくすぐっていくのがうまくて恐ろしい。

    ヒトラー大衆を扇動する方法を知っており、その実行力があったと言う部分はやはり天才だったのかなと思います。
    ただ、数々の虐待や戦争はヒトラー1人で成したものではなく、多くの人が賛同した故であることを刻んでおかねばなりません。ヒトラーは無から全てを作り出したのではなく、人々が潜在的に思っていることを都合のいいように言語化して展開したと。それがめちゃくちゃうまかった天才なんだと。
    私もいつかその1人にならないように。戒めの本ですね。

    ちなみに、読み物としては何度も何度も同じことをいろんな言い回しで書かれてます。なので、読みにくい。多分箇条書きにしたらすごい薄い本になるのに、ここまで言葉を尽くして言えるのかと言うくらいあれこれ言ってる。しかも賛同しえない理論展開なので(そらそう)頭に入ってこない文章も多いです。文章自体もよくわからないと言うのもあります。

  • 上巻よりも文章的に変だなと思う箇所が多く読むのが大変。(おそらく翻訳の問題ではなく原文の問題)
    日本のことについても触れられている点は興味深かった。ようやく上下巻読み切ったという達成感が強い。
    思想として賛同できるような傾きは感じられない。

  • これを読んだから何がどうなるものでもないが、読んでおかないといけないと思った

  • 上巻は嫌悪感なく読める部分もあったが、下巻は読むところが あまりない

    民族主義的国家観
    *国家は 目的のための手段
    *国家の目的は 人種の維持
    *指導者の権威は下へ、責任は上へ
    *民族を存続させるために 歴史を学ぶ

    世論
    *世論の命令者になれ。大衆のしもべになるな
    *偉大な成果とは 世論と対立し、理解されないもの

    権威の3原理
    *人気*強制力*伝統(ある期間継続)

    宣伝と組織
    *宣伝の目的は支持者を増やす。支持者=同意者
    *組織の目的は党員を増やす。党員=一緒に闘う
    *宣伝がうまくいくほど組織は小さくていい

  • 本訳本1973年刊(底本1936年版)。全2/2。

     上巻同様、ロジックの要諦たるファクト、エビデンス、データが欠如し、全く面白くないが、上の政治宣伝、下の演説の項は、反面教師として理解すべきか。

     一方、経験に依拠する第一次大戦体験談は割と面白い。また、大衆を操作対象としてしか見ていないかのごとき書き振りは後々の状況を雄弁に語る。
     また、特に政治家の発言、政治的プロパガンダにおいて一方のみを善・良とする二項対立の言はかなり危険な兆候のよう。

    PS.対英には独仏共同が不可欠だが、ヒトラーは仏への軍事征服のみを想定?。これが彼の底の浅さか…。
    PS.戦前ドイツ的国家社会主義政策の内容を知る上では、下巻を再読してもよいかも。

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著者プロフィール

1889年オーストリア生まれ。1921年、国家社会主義ドイツ労働者党(ナチ党)党首となる。1933年、首相となってからは独裁的権力を握り侵略政策を進め、第二次世界大戦を引き起こす。1945年、ドイツの敗北に伴い自殺。

「2004年 『続・わが闘争 生存圏と領土問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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