夜明けの縁をさ迷う人々 (角川文庫 お 31-6)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年6月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043410064
感想・レビュー・書評
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「パラソルチョコレート」良かった。
小川洋子っぽくはなかったけど、ほんのりやさしくてよかった。
「教授宅の留守番」「ラ•ヴェール嬢」あたりのダークさは、小川洋子って感じ。
悪びれないというか、悪意のないダークさ。悪意のない悪意。
「イービー」、「お探しの物件」は独特の世界観を前面に押し出した感じ。 -
小川さんの書く物語には、偏った人が多いと思う。何かを偏愛していて、その偏りが著しいために、例えば長方形の箱に砂を入れて右に傾けると左に大きな空洞ができるように、別のところが欠けてしまっているような。人としては歪で、不完全なのだけれど、皆そんな自分に満足しているように感じる。
一般的な人としての生活や幸福とは、別の次元に生きている人達。そこまで思い切って自分を傾けられるものが無かったり、気概が無かったりする「普通の」私は、眩しいような切ないような複雑な感情を呼び起こされる。
でも、読み終わると、このままの自分を、なんとなく、静かに、受け入れられるような気分になる。 -
うかうか読むと、ちょっと怖い短編集w
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寓話っぽいのかな~と思い読み進めていると、ガツンっとやられる。「イービーのかなわぬ望み」「涙売り」が良かった。
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表紙が気に入って衝動的に買いました。笑
小川洋子さんの文章には絶望的ではなくどこか優しいかんじの孤独を感じられて好きです。
エレベーターの中に住んでいる男の子の話が僕は一番好きです。 -
エロとグロとファンタジーが僕好みに最適にブレンドされていました。文体は読みやすく、物語の流れも自然で違和感ありません。それでいて最後には意表をつく結末が待っていて、とても楽しめました。
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表紙と名前に惹かれて購入
今まで読んだ小川さんの本の中では一番読みやすかったかも
小川さんの文って生々しいし乾いてるし、ほんとう凄いです
教授宅の留守番がよかったかなあ
花だらけの家とか冷凍のマグロとか、不思議な感じと登場人物の淡々とした感じが相まって好みでした! -
博士の愛した数式のあとに読んだら衝撃を受けすぎた作品。
でもこっちが素に近いんだなということをほかの作品を読んで察しました。うん。
全体的に愛、をテーマに書かれているのかな、という思いはありましたが、普通の愛じゃなくて狂気を孕んだタイプの。
私は静かな狂気とか、あつくて静謐な恋愛が好きなのですがこれはちょっと違うなと思って、星2つ。
好きなひとは好きだと思う。
おじさんは好きだっていってた。 -
ほのぼの系かと思いきやハッとしてしまう怖さがある…。
生々しい感じがリアルに伝わってくる。