眼の探索 (角川文庫 へ 3-6)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043417063

作品紹介・あらすじ

闇なのに、なぜ明るいのか。病んでいるのに、なぜ笑いさんざめくのか。危機へと向かっているのに、なぜ喜びいさむのか…。この国のあやかしの景色にひそむ病理を、たぐい稀な視力と根源の言葉で解析し、今日的閉塞のわけを突きとめてみせた、いま最も美しく挑発的な一冊。朝日新聞連載時から、ラディカルさゆえに大きな議論を巻きおこし、読者の圧倒的支持と共感をかちえた本編作品群に加え、文庫のために書き下ろした瞠目の問題作「虹を見てから」を併録。

感想・レビュー・書評

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  • 朝日新聞に連載されたコラムの集成。この人の言葉の重さを甘く見ると、心の胃がもたれる。するどく突き、するどく抉り、そして心臓をグシャリと掴まれる。お前が見ている景色はお前の眼が確かにとらえている光景か?それはメディアの嵌めたレンズ、義眼ではないか?そう問いかけられているような、重厚だが短くまとめられた短文連作。

  • 一度こういう人の本を読んだらよいぞってどこかのこれまた本に書いてあったので辿りついた。「自動起床装置(芥賞)」は以前に読んだけどけっこう遠い記憶。辺見庸さんはすごい。観察力、洞察力というの?ハンパではないんだ。身体中にビリビリきて脳みそがシャカシャカ騒ぎ出す。内容もけっこう過激なので読み終わったはどこかに行きたくなる。なんでだろう。でも、ちょっと独りになりたくなる。

  • 単一の視点から物事を捉えがちの昨今に一石を投じているのが本著。

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著者プロフィール

小説家、ジャーナリスト、詩人。元共同通信記者。宮城県石巻市出身。宮城県石巻高等学校を卒業後、早稲田大学第二文学部社会専修へ進学。同学を卒業後、共同通信社に入社し、北京、ハノイなどで特派員を務めた。北京特派員として派遣されていた1979年には『近代化を進める中国に関する報道』で新聞協会賞を受賞。1991年、外信部次長を務めながら書き上げた『自動起床装置』を発表し第105回芥川賞を受賞。

「2022年 『女声合唱とピアノのための 風』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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