不夜城 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043442010

感想・レビュー・書評

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  • H29.05.27 読了。

    以前から気になっていたが、有名作品だけあって、図書館に置いてあるのだと汚くて触りたくもなかったので、なかなか読む機会が訪れなかった。
    たまたま古本屋さんで見つけたのでやっと手に取ることができた。

    読み終えるのが勿体無いくらい面白い作品だった。
    また、すらすら読んでいけるので、自分で区切りをつけて休憩しないとやめられないくらい。
    なかなかの分厚さなので、最後まで読めるか不安ではあったが、もっと読めるくらい読みやすく、ストーリーも良かった。

    途中、気になったのは、性描写が多過ぎじゃない?
    と、思っていたが、最終的にそこが活きてるのか〜と納得。

    暴力、残虐なシーンも多いが、世界観やストーリー上、欠かせないか。

    あと、人名が中国名なので、分かりにくいところはあったが、読んでいくと慣れていった。

    とにかく、めちゃくちゃ面白かった。
    最後もモヤモヤが残るような感じではないので、すっきりと読み終われたのが良かった。

  • バーで喋った男性(麻雀賭博でお上の厄介になったことがあるらしい)の薦めにより。

    おもしろく読んだ。生来的に他人を信用できない男と女が出会ってしまい、最後にはお互いの裏切りを認めつつも?必死に生にしがみつこうとする。

    ハードボイルド小説かと言われれば、少し疑問だ。主人公の内面は湿りすぎているように思える。言ってしまえば女々しさの境地のような人格だし。

  • 時間があれば。

  • 初のノワール小説。
    主人公の語り口や、ヒロインの描き方とか、少々B級映画ぽい感じがあるが、総じて主人公の一匹狼さが格好いい。
    歌舞伎町の成り立ち、台湾人、香港人、中国人の違いとか興味深かった。

  • 1996年 第18回吉川英治文学新人賞受賞
    1996年このミステリーがすごい! 1位
    週刊文春ミステリーベスト10 1位

    劉健一は日本の国籍を持つ台湾との半々。
    台湾の裏社会のドン楊偉民の庇護を受けているが、基本的には人を信じる事は全くない。
    そんな劉が、上海のドン元成貴と呉富春との争いに巻き込まれ、逃げ回ったいた矢先に呉の愛人と名乗る女・夏美と出会い、人を裏切る事しかしてこなかった劉が夏美との出会いを通じて今までにはない一面が現れてくる。
    新宿を舞台にした小説繋がりで、大沢在昌の新宿鮫シリーズと通じるものがありますが、こちらはマフィア視点で世界を切り取っていて、また違う味が出ています。
    馳星周はノワール小説(初めて知った単語です…)の旗手との事で、暗黒的要素も多分に含んだハードボイルド小説でした!

  •  前から高い評判で読みたかった小説で、実際読んでみたらとても面白かった。90年代の新宿近辺が舞台で、馴染み深い場所であったがこの小説の松屋はコマ劇前の松屋なのか、今はもうない松屋なのかよく分からなくて、きちんとイメージできたらもっと面白かったかもしれない。

     孤独な魂同士が出会う恋愛もすごくよかった。彼女がまったく足手まといにならず、むしろ優秀なところがすごくよかった。類型的なヒロインは足を引っ張る存在である場合が多く、いらいらすることが多いのだが、全く間逆で素晴らしかった。

     主人公は特に腕が立つわけではなく、ただ異常に用心深く、常に保険を張り巡らすところが面白かった。

     主人公も敵もヒロインもひどく自分本位で、それ以外はあり得ないというような清々しさがあった。

  • ノワール小説とジャンル分けされる小説を初めて読みました。物語りの登場人物達に共感できる点はあまり無いのですが、魅力的なキャラクターの人ばかりで、とても面白かったです。読み進めるうちにすっかりのめり込み、一気に読んでしまいました。またノワール小説を読んでみたいと思います。
    ただ、一点だけ気になった点?が。映画は見た事ないのですが・・・私の頭の中の「健一」の容姿は、物語り中ずっと、金城武の容姿でした。金城武の容姿、健一にピッタリですね。是非、映画も観てみたいです。

  • ハードボイルド系、どうも苦手みたいです。薄々感づいてはいたんですが、いわゆる代表作的な作品は、とりあえずいくつか読んでみたけど、正直、手放しで好き!ってのは無いように思います。なんですが、最後ドンパチの畳み掛けは圧巻で、結末までも含めて、惹き込まれてしまいました。そこに至るまでの流れは、こじつけ的事実が唐突に判明したりとか多くて、イマイチぴんとこなかったんですが。

  • 1ページ目の
    クソ暑い
    女ども
    というフレーズが読む気をなくさせ挫折。

  • 今更ながら読んでみました。表紙が、これ金城武か、懐かしい。。多分映画は見たことがあるような気がするけど、たぶん描写がけっこう違うだろうなぁ、というレベルでドンパチ。中国人や台湾人のイメージもこのころとはずいぶん変わってしまっているはずで、また違った読み方ができるような気もする。というわけで、スピード感があって一気に読めて、深く考えずに楽しめて、でもちょっと昔を懐かしんでしまうノスタルジーおっさんな私。

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著者プロフィール

1965年北海道生まれ。横浜市立大学卒業。出版社勤務を経てフリーライターになる。96年『不夜城』で小説家としてデビュー。翌年に同作品で第18回吉川英治文学新人賞、98年に『鎮魂歌(レクイエム)不夜城2』で第51回日本推理作家協会賞、99年に『漂流街』で第1回大藪春彦賞を受賞。2020年、『少年と犬』で第163回直木賞受賞した。著者多数。

「2022年 『煉獄の使徒 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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