弟切草 (角川ホラー文庫 60-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 655
感想 : 84
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  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043475018

作品紹介・あらすじ

弟切草…その花言葉は『復讐』。ゲームデザイナーの公平は、恋人奈美とのドライブで山中、事故に遭う。二人がやっとたどり着いたのは、弟切草が咲き乱れる洋館だった。「まるで俺が創ったゲームそのものだ!」愕然とする公平。そして、それは惨劇の幕開けだった…。PlayStation版話題のゲームを乱歩賞作家の原作者がオリジナル小説化。

感想・レビュー・書評

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  • 高校生の頃、映画を観に行きました。主題歌をYELLOW MONKEYが歌っていたので。当時好きだったひとと行ったので、映画の内容なんて覚えていません。奥菜恵が出ていた。
    そんな甘酸っぱい(?)思い出と共に、読んでみます。

    カバーの略歴を見て、すごいひとなんだなあと驚く。もうおじいちゃんなんじゃない?特捜最前線とか。
    文章の端々におじいちゃんぽさがあって和むものの、無理なくその光景が浮かぶ巧みな表現で、いいホラーだったと思います。端的に言えば怖かった。
    終盤までサスペンスなのかオカルトなのか判らないところが、また恐怖を煽る。個人的にはサスペンス落ちが良かったんですけども。大オチにかかりますが少し前にイソラを読んだので。

    ゲームもしてみたいなあ!あと、映画もちゃんと観返したい。

  • 一時期ゲームにはまったので読んでみました。うまいつくりですね。単純なゲームのノベライズじゃないところがいいです。

  • ゲームコミックって、ゲームのサイドストーリーか、同じストーリーをなぞるだけの物しか知らないので、この本も借りた最初は「まぁこのゲームしたこと無いし、楽しめるかな」程度の気持で読み始めました。
    が、読んでみると、このゲームの制作者が主人公の全く別枠のお話。メタ表現満載でとても面白かったです。ホラーにしては、ちょっと表現が軽い気もするんだけれど、ゲームシナリオを作ってる人だけあって映像とかキャラクタがイメージしやすい。読みやすい楽しい本でした。娯楽って感じ。

    ただし、やや大人向けな表現があってびっくり。びっくりです。
    個人的には、「このゲーム欲しいなぁ」と思いました。

  • 表現力があってかなり怖かったです。
    他のホラー小説と比べて、
    体の芯から冷え切るような怖さがありました。
    また、登場人物の心理描写が丁寧に描かれていて、
    ただ怖いだけじゃなく、深い話に繋がっていくところが魅力で、
    ホラー小説の中ではかなりおすすめです。

  • 軽いノリにしたいためなのか、よく分からないカタカナ表記が読み辛い
    ゲームとしては面白いのかもしれないけれど、
    本としては個人的には薄っぺらすぎて合わなかった

  • ■書名

    書名:弟切草
    著者:長坂 秀佳 (著)

    ■感想

    ゲームが面白かった記憶があるので読みました。
    と言ってもゲームの内容あまり覚えてないので、これがゲームと同じか?と
    言われると、分からないのですが・・・
    2人の視点から交互に物語が描かれるのですが、同じ場面を二人で描くので
    冗長です。
    これ、最初の方でリタイアする人多そう。

    結局、悪霊の深層には触れられないまま終わる感じでしたね。
    この悪霊が生まれた理由とかまで掘っていればもっと面白かった気もしますが
    そこまでするの疲れたのかな?
    最後、悪霊も雑に消えましたし・・・・

    ゲームの方が面白い気がしました。
    そこら辺は、音と映像の勝利なのかな?

  • お互いに掛け合うところが新鮮で良かった。ホラーとしては今一

  • ホラーサウンドノベルのノベライズ版。
    原作のゲームについては未プレイなので、細かい部分の違いまでは解らないのだが、主人公の性格と行動が下品かつ最低で感情移入出来ない。元恋人の明美の正体が解ったとしても、公平が明美の作品を盗作したという事実は覆らない。
    序盤は主人公の公平とヒロインの奈美の視点で交互に描かれるが、同じセリフと展開を二度も読まされるので冗長。ホラー描写もゲームありきなので、小説として読むにはテンポが悪い。
    二重人格による暴力と性衝動が話の軸なので、やたらと性描写が多いが、公平と奈美が唐突にサカるのは理解しがたい。吊り橋効果かなんかなのだろうか……。
    終盤で公平と奈美の父親は誰なのか、二人は血の繋がった兄妹なのか、明美が自殺した真実とは何なのか、とナオミと口論する場面があるが、情報を小出しにせずに一気に言い合うのでごちゃごちゃして頭に入ってこない。
    やはり原作が一番ということなのだろうか。

  • 原作ゲームはスーパーファミコンで発売され、本作品はリメイクされたプレイステーション版に併せて発行されたものです。
    ゲーム版のプロットとほとんど同じですが、主人公は原作「弟切草」を手掛けた人物という設定が付加されているなど、内容はオリジナルのものになっています。

    リメイク版の弟切草には「ザッピングシステム」というものが追加されましたが、これはとある場面で主人公とヒロインいずれかの視点を切り替えて物語を進めるというシステムになっています。
    当作品は、そのザッピングシステムを意識してか、区切りごとに同じ場面で2人の視点がコロコロと入れ替わるような内容になっています。
    しかしこのザッピングの再現が、物語が進んでいるのか進んでいないのかイマイチ掴めず、テンポを悪くしている要因になってしまっているように感じます。どうせなら区切りごとにどちらかの視点かが書いてあるともう少し読みやすかったかもしれません。

    「ゲームとは違うオリジナルであり、しかしゲームそのものであり、知らない人が読んでも面白く、知った人が読むと更に面白い」そのコンセプトには非常に強い意志が感じられましたが、筆者としても消化不足だったのではないかと感じます。

    原作の、ビジュアル化されたお化け屋敷のようなB級ホラー感は削ぎ落とされてしまい、小説では心理的な恐怖を入れようとした節もあるものの、うまくいかなかったように見えます。

  • *読んでからレビューを書くまで時間が経っているためあやふやな部分があります。

    表題が同じゲームの小説化。
    ゲームは未プレイ。
    主人公とヒロインの2人が体験するとある出来事を二人それぞれの視点から交互に、
    徐々に進めていく。
    片方の視点では見えていたがもう片方では見えていない、二人が離れ離れになるときなどは同じようなことが起こっても二人の意見は全然違うなどや、
    そして徐々に物語が進んで事件の真相に迫っていくにつれて、行動が物語のはじめころより異なっていきそれがまた新たな疑問点になったりと、
    頭がこんがらがりそうになりながら読み進めていきました。
    結末のほうは、間に複線なども持たせていたけど、突然だなって思いましが、
    ゲームの小説化ということを踏まえて自分は納得しました。

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