落下する夕方 (角川文庫)

  • 7938人登録
  • 3.50評価
    • (634)
    • (814)
    • (2106)
    • (160)
    • (33)
  • 799レビュー
著者 : 江國香織
  • 角川書店 (1999年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043480012

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
吉本 ばなな
江國 香織
綿矢 りさ
有効な右矢印 無効な右矢印

落下する夕方 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

  • 息苦しいくらい切ないな。
    華子みたいな女がもし身近にいたら苦しいと想う。自由で軽い感じな華子に嫉妬してしまう。
    大好きな人が華子に夢中になる、いや、どの人も華子に夢中になる。
    華子の様に生きることができたらどれだけ幸福だろうか、いや、どれだけ苦しいのだろう。
    華子と健吾の相模湖でボートの上でのセックス。それを聞いた梨果の気持ちは痛いほどわかる気がする、だけどあたしは梨果のようにはなれない。
    セブンアップがすごく気になる。健吾と梨果の馴染みのパイ屋さんも。
    勝也と勝也の家内、華子の弟、惣一。中島さん。梨果の塾の教え子である直人くん。どの男も華子が好きだ。

    華子のような女になりたい。しなやかで自由な美しい、物寂しげな、不思議な魅力のある華子に。

    江國香織さんらしい毒々しく甘美なはなし。

  • 装丁がとても可愛くて思わず手に取った。華子さんが素敵だった。

  • 多分100回以上読み返した。それくらい好きな一作。
    情景を思い浮かべながら、その先を想像していたら、そこにすでに先回りされている感じ。そしてこのどうしようもなさ。それがとっても心地いい。

  • 一気に江國香織ファンに引き込まれた作品。2013年今現在も、江國香織作品でこれを超えるものは無いかもしれない。表現の美しさ、空気感、ストーリー全てが満点の作品。

  • ストーリー自体は、こんなこと現実には絶対ないだろうなーと思いながら読んだし、華子に関しても、こんな人が現実に居たら全然魅力的じゃないと思います。私が思うに、作者にとっては、ストーリーや人物像はそこまで重要ではなくて、人が恋をしたとき、また恋を失う時に感じる悲しみを、ただ表現したかっただけなのではないでしょうか。この小説は、文章がきれいで、読み終わった後は、とても美しい風景画を見た後のような気持ちになります。また、小説のタイトルが秀逸です。映画化もされているようなので、いつか探して見てみたいです。

  • ゆっくりゆっくり失恋していく物語。
    執着って寂しい。

  • 何年かに1度本棚の奥から引っ張り出してきては読む作品。もう何回目になるんだろうか。
    20160919

  • まさに落下した気持ちになりながら読みました。
    冒頭から8年付き合った男性に他に好きな女性ができたとふられ、15ヶ月をかけて失恋を全うする、というなかなかに重たい気持ちになる物語。1996年出版で、最近の江國作品ではとんと見かけなくなった未婚の恋愛に嬉しくなります。

    主人公の梨果は彼が好きになった女性、華子と同居してしまいます。それが、彼と会える方法で、共通の話題・問題になるから。華子は華子でエキセントリックかつ風来坊的魅力を放ち、なんだか目が離せないタイプ。今の若い子たちが言うところの透明感のあるほうの”メンヘラ女子”ですよね、若干。とはいえ、自分も華子に惹かれて一気に読了してしまいました。
    このドラマティックで切ない展開は…初期江國だわ。ホモの旦那さんと結婚した『きらきらひかる』の切ない三角関係を思い出しました。

    それぞれの恋愛感情は、どんどん執着に変わって、いびつな関係により現実感がなくなり。。華子が実の弟を愛しているのがわかるあたりで、結末に向かいます。

    この本にはあとがきがついていて、それもよいです。

    それにしても、まだまだしつこく未読の江國香織。今年は江國香織イヤーなのか読んでも読んでも飽きない。むしろすぐに別の作品を読みたくなる。

    装丁は谷口広樹さん。書体と落下する夕方感がかわいい。

  • 数字がいっぱいでてきた(気がする)のが印象的。

    8年間つきあっていて,ほんとは3年前にプロポーズされていて,健吾は華子にあった3日後に梨果に別れ話をする。

    4度目の沈黙がありまだ別の場面では3度目の沈黙。
    一週間か10日くらい湘南に言ってくる,って言った華子。

    7時に渋谷のカフェ・ドゥ・マゴ。
    午後2時に歌舞伎座前。夕方4時に,下北沢の「なつかし屋」。

    引っ越そうと思う。と健吾に言われた15ヵ月後に梨果は引っ越そうと思うの。と言う。

    そのうちは、ある日突然永遠に来なくなる。
    自分の感情なんて信じられないんだから。
    ありふれた日常の信じられないような幸福、奇跡のような瞬間の堆積。

  •  物語的には、一緒に暮らしていた恋人に別れを告げられた、梨果という女の人が、一年半かけて「失恋する」話らしいんですけど。

     えーっと、梨果は健吾という恋人に振られて、健吾は新しく好きな人ができた、らしいのですが……それが、華子という女の子で。
     どういうわけだか、華子と梨果は一緒に暮らし始める。
     奇妙な三角関係……。

     だったんだけど。
     個人的には、「私、華子になりたい」とすごく思った。

     華子には華子の苦労があるんだろうけど……。
     華子は、現実感がなくて、いつもふわふわ浮いている。
     何にも執着せずに、荷物もちょっとだけ。
     そんな女になりたいと何度も思ったことがある。

     でも無理なんだよね。
     私には雑念が多すぎる(苦笑)
     欲しいものもいっぱいいあるし。
     捨てられないものもいっぱいある。

     ボストンバック一個でとても生活なんて出来ない(爆)

     憧れと理想はいつも遠い。

     でも結局、この話、華子側の事情については、というより必要以上の登場人物の過去には、一切触れてないんだよね。
     不思議な小説。

  • 表紙のかわいさと江國さんの本だということで期待して購入。ちょっと理解しにくい人間関係で、なかなか主人公に共感することができませんでした。華子のような人を見てみたいものです。

  • 久しぶりに読んだ。
    十年ぶりくらいかも。

    昔はよくわからなかった梨香の気持ちが、
    今日はわかりすぎるくらいわかって、
    始終苦しかった。
    華子の苦しみもわかったような気になってる。

    私も人並みの大人になったってことかな。

  • 終わっていくための小説。失恋するための段階を静かに踏んでいく物語。そうか、確かに夕方に似ている。

  • 《ネタバレ》
    華子くらい素直にシンプルに生きれたらいいなぁと。人間味の描き方が絶妙。そっけなくて何考えてるかわかんなくて、つかめないのに、みんなの心の中にスッと入っていってしまう。
    華子は、弟を愛してるから、どこに行ってもだれといても、幸せになれないことを悟っていたのかな。強い愛を知ってるから、周りの男たちの愛なんて薄っぺらく感じたのかな。
    自由で不思議な世界観。さすが江國さん。水彩画みたいなやさしい映像が頭の中にずっとあった。

  • 映画の方を先に観てしまったが、江國さんの小説の魅力は、活字でしか味わえないと思う。

  • こういうお話は好き。この著者の本はもっと読みたい
    映画もみたけどいい感じだしてるとおもう

  • 江國香織で初めての当たりだった気がする。
    堕落した人の日常って、意外といろんなもので溢れてるんだなあって思った。あと、時間が経つに連れての感情の変化は最早自然現象だな

  • 何にも執着せずにいられる女と、何かに執着せずにはいられない女の対比が美しい。

  • やっぱり心に残るのは華子である。

    自由で気ままでずうずうしくて。現実の人でありながら現実でないようなつかめなさ。
    それでいて、会った誰しもが惹かれるという存在感。
    子どもの直人くんにも。そして、健吾への想いを断ち切れずにいる梨果にとっては、その原因となった女性だとしても。

    とてもさびしい人ながら、誰も近づけない、そんな印象をもった。
    私も華子に恋しちゃってるのかもしれない。

  • 【ぼくの小鳥ちゃん→落下する夕方】
    恐る恐る読み始め、ぐんぐん引き込まれました。
    ・透明な文章感
    ・異なる色を発する登場人物
    ・とめどなく溢れる共感
    自分が昔、明るく楽しかったあの頃にはわからなかっただろう上記魅力がわかってしまった事に悲しさと切なさで包まれました。

  • 不思議な雰囲気はさすが江國香織ワールド

    華子みたいな自由さに憧れつつ
    自由さに纏わりつくしがらみに苦しさを覚えつつ

    昼下がりなイメージ

    何度も出てくる湘南の海を眺めたくなる

  • 一番好きな小説。もう何回読んだかわからない。
    映像化されてるけど断然原作派。
    自由で、子どもで、淋しくて、不健全で、脆くて、野蛮で、切なくて、ミステリアスで、不幸で、清潔で、言葉を正しく扱う華子が大好き。
    華子になりたいけど私は梨果でしかない。

  • おすすめで読んだ 良かった ヘチマコロンとミニマリストになりたくなる本

  • 3
    梨果、健吾、華子の奇妙な三角関係の話。愛しきることも憎みきることもできない人達。恋の喪失や孤独や死と静かに向き合いやがて受け入れ、乗り越えて行こうと決意とするまでの時間を描いた小説のよう。華子の飾らない静かで儚い感じが人を吸い寄せるのだろうか。多くを語らなかった華子は人生への絶望や諦めがあって死を選んだのだろうか。梨果や健吾も含め、将来が見えない刹那的な感じ、淡々と流れる感じ、狭いまたは限られた世界観、静かな感情が流れる日常あたりが江國香織っぽい。本全体の雰囲気はいつも通り。

  • 愛の行方などどうでもよくなるほど女性たち個々の魅力にとりつかれる一冊です。
    *図書館の所蔵状況はこちらから確認できます*
    http://opac.lib.kitami-it.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB50106128&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

全799件中 1 - 25件を表示

落下する夕方 (角川文庫)に関連するまとめ

落下する夕方 (角川文庫)を本棚に登録しているひと

落下する夕方 (角川文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

落下する夕方 (角川文庫)を本棚に「積読」で登録しているひと

落下する夕方 (角川文庫)の作品紹介

梨果と八年一緒だった健吾が家を出た。それと入れかわるように押しかけてきた健吾の新しい恋人・華子と暮らすはめになった梨果は、彼女の不思議な魅力に取りつかれていく。逃げることも、攻めることもできない寄妙な三角関係。そして愛しきることも、憎みきることもできないひとたち…。永遠に続く日常を温かで切ない感性が描いた、恋愛小説の新しい波。

落下する夕方 (角川文庫)の単行本

落下する夕方 (角川文庫)の単行本

ツイートする