落下する夕方 (角川文庫)

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著者 : 江國香織
  • 角川書店 (1999年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043480012

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落下する夕方 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

  • 【ぼくの小鳥ちゃん→落下する夕方】
    恐る恐る読み始め、ぐんぐん引き込まれました。
    ・透明な文章感
    ・異なる色を発する登場人物
    ・とめどなく溢れる共感
    自分が昔、明るく楽しかったあの頃にはわからなかっただろう上記魅力がわかってしまった事に悲しさと切なさで包まれました。

  • 不思議な雰囲気はさすが江國香織ワールド

    華子みたいな自由さに憧れつつ
    自由さに纏わりつくしがらみに苦しさを覚えつつ

    昼下がりなイメージ

    何度も出てくる湘南の海を眺めたくなる

  • 一番好きな小説。もう何回読んだかわからない。
    映像化されてるけど断然原作派。
    自由で、子どもで、淋しくて、不健全で、脆くて、野蛮で、切なくて、ミステリアスで、不幸で、清潔で、言葉を正しく扱う華子が大好き。
    華子になりたいけど私は梨果でしかない。

  • おすすめで読んだ 良かった ヘチマコロンとミニマリストになりたくなる本

  • ゆっくりゆっくり失恋していく物語。
    執着って寂しい。

  • 3
    梨果、健吾、華子の奇妙な三角関係の話。愛しきることも憎みきることもできない人達。恋の喪失や孤独や死と静かに向き合いやがて受け入れ、乗り越えて行こうと決意とするまでの時間を描いた小説のよう。華子の飾らない静かで儚い感じが人を吸い寄せるのだろうか。多くを語らなかった華子は人生への絶望や諦めがあって死を選んだのだろうか。梨果や健吾も含め、将来が見えない刹那的な感じ、淡々と流れる感じ、狭いまたは限られた世界観、静かな感情が流れる日常あたりが江國香織っぽい。本全体の雰囲気はいつも通り。

  • 愛の行方などどうでもよくなるほど女性たち個々の魅力にとりつかれる一冊です。
    *図書館の所蔵状況はこちらから確認できます*
    http://opac.lib.kitami-it.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB50106128&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

  • 何とも摑みどころのないキャラクターとお話でした。
    読みやすいのは読みやすいですが、読後感はスッキリしないカンジでした。
    分かりやすく起承転結!みたいな物語が好みの私的には合わず。。

  • 何年かに1度本棚の奥から引っ張り出してきては読む作品。もう何回目になるんだろうか。
    20160919

  • やはり江國香織の世界観は独特だな~と思う。

    気負いなくさらっと読めてちょうどよい。

    だいたいにおいて自分と重なることがない女性が主人公なんだけど。

    この話もそうだった。

    私だったら無理すぎると思いながら読んだ。

  • さらさらと読めた。15ヶ月かけて失恋していく様子と華子の気まぐれな性格が印象的。

  • 西加奈子さんの白いしるしを読んだときのようなやわらかい絶望に再会しました。8年付き合った彼を失う。その原因の女が泊まりにくる、一緒に暮らす。そしてその女が唯一信じているもの。全てがやわらかい絶望であり、でも前に進んでいるものでもある。人間は絶望をこえて執着を生み出すこともあります。それでも日々はとろとろ前に進んでゆくのです。

  • 正直は幼児性の一つだと思う

    私と涼子の決定的な違いは、たぶんつまり物事への取り組み方だ。涼子は何とでも能動的に関わる。自分からでかけていくので帰る場所があるのだ。何かを失ってもゼロに戻るだけ、マイナスにはならない。

  • きゅうりのサンドイッチ
    華子がどうしてもすき

  • 8年も付き合っていて、でも別れの傷はこれくらいですむのだろうか、
    梨果は痛みをごまかすことを、例えば新しい環境でやり直すとか恋人を見つけるとか、そんなことをせずに真正面からずっとずっと心臓を刺されている。それか自分で刺している。
    そうすることで健吾とのつながりを逃さないようにしているように見える、だからただ淡々と刺されている。
    怒ったり泣きすがったりすると、つながりが消えてしまうのをよくわかっている、それが怖くてできない。愛ではなく、執着。


    ・・・


    例えば、二人の人間のあいだに生じる嫌悪感なり倦怠感なりというものを、一方だけが感じてもう一方が感じない、などということがあるのだろうか。


    私は亡霊だった。


    「小さいころ何になりたかった?」


    華子と健吾が会っていると思うのは、絶望的に胸の痛むことであるばかりじゃなく、神様の国の平和な黄昏のように心のやすまることだった。

  • 好きな作家さんだったのと、
    ピンクに金の箔押しの表紙に惹かれて
    あらすじも見ずに購入した。
    読んでびっくりした。
    江國香織の作品の中では、
    個性の強い方なのではないだろうか。

    読んでてぎょっとしてしまうこともあったのだけど
    江國香織さんの文章はやっぱり読みやすいし
    読み終わるとすがすがしく、透明になれるような気がする。

  • 不思議な、感覚。ノルウェーの森を読み終わった時みたいな。

  • 雨の多い小説だなと感じた。
    そして"あとがき"の文字を見て「は?」と声が出た。この小説の感想を一言で言うなら「は?」
    起承転結を期待する読者は多大なストレスを被るかもしれない。
    文章は読みやすいんだが、浅瀬でバチャバチャやってるような内容なんだよなあ。

    途中までは華子の思想が気になって夢中で読んでたが、お約束のように浮世離れした人物の自殺・強姦で生(現実)を実感というあまりにも型通りすぎる展開に一瞬で熱が冷めた。
    異質なものを(作者が)殺して物語を処理するという方法は簡単なだけに、当の異質なもののカリスマ性や周囲の人間の反応を際立たせる筆力が不可欠だと思うのだが、その辺を煙に巻いてしまってるので、あんま深い心理までは捉えられない作家なのかなと感じた。
    異質なものを排除という使い古された古典も今の時代にそぐわないのでは、と思ったが確認したら90年代の作品なので仕方ないのかな。いやでも90年代って結構……まあ新星にはなれないか。

    健吾にとっての直人君になりたいというのも勝手な話で、そんなものを求めていてるかどうかは個人の自由なのに、私がそうなんだからアナタもそう!という押しつけがましさ。自分のことしか考えてない人間の行動だし、だからこそ健吾も離れていったんだろう。この押しつけがましさは華子の大嫌いなものでもある(勝手な期待をされる、怒られる、甘えられるとか親が子にやりがちな行動だと思った。華子は子供で周囲はしょーもない親)

    リカと健吾は悪い意味でお似合いだ。
    プロポーズを断り8年もズルズルつきあう。そりゃあ結婚願望のある人間は離れていって当然だろう。相手のやさしさという名の諦めにあぐらをかき続けた結果フラれたわけだが鈍感すぎる。
    一方健吾は想い人を追っかけ回して嫌がられ、それでも押しかける姿は下手するとストーカー一歩手前で気味が悪い。

    弟を愛してるという華子。弟といってもポッと出て大した描写もなく退場した弟の肩書きを持っただけのキャラクターなので、仮に近親相姦的な愛だったとしてもその近親さを感じないためタブーだとかに馳せる思いすら浮かばなかった。

    美人はエコだなと改めて実感した。
    美人はサマードレス一枚と口紅だけでサマになるが、ブスはそうはいかない。ブスはどの服が体型をカバーできるのかと無い知恵を絞りコーディネートに尽力し、化粧は時間をかけてベースを作りあげその上からアイシャドウやハイライトを凝らして目の錯覚を引き出すことに苦心するので、とても化粧道具が口紅いっこでは表を歩けない。

    正直自殺展開あたりから主人公たちより直人くんの話のが見たくなってた。
    経済的には豊かな父子家庭の直人くん。得意げにお父さんの教えを披露する直人くん。

  • 掴みどころのないキャラクター、華子の奔放性に巻き込まれて行く梨果の、ありきたりから意外性のある心情に変化していく過程が現実的ではないが妙に説得力を感じる。華子が皆に好かれているのはその意外性なのか。こんな人、現実にはまずいないだろうけど、これまた作者の力なのか、いかにもいそうな気がしてくる。
    乾いた大人の恋愛感。最後のシーンは冒頭のシーンとシンクロして深い余韻がある。

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    梨果と八年一緒だった健吾が家を出た。それと入れかわるように押しかけてきた健吾の新しい恋人・華子と暮らすはめになった梨果は、彼女の不思議な魅力に取りつかれていく。逃げることも、攻めることもできない寄妙な三角関係。そして愛しきることも、憎みきることもできないひとたち…。永遠に続く日常を温かで切ない感性が描いた、恋愛小説の新しい波。

    【キーワード】
    文庫・恋愛


    +++2

  • 長年同棲していた男性からいきなり別れを告げられて、あれよあれよという間に相手はお引越し。一人広い部屋に残されて唖然としていたら、元カレの意中の人と何故か同居することになった。

    なんだか奇妙な三角関係。
    でも同居人としての華子は、相手に気を使わせず、とてもいい感じ。まだ心残りの元カレ健吾も遊びに来てくれるし、居心地は良かった。

    でもそんな関係も歪み始める。
    健吾が大手企業の会社を辞めてアルバイトを始め、華子は何の仕事をしているか分からないが、突然海外に行ってみたり、湘南に出かけたり。

    そして、突然華子は風呂場で一人手首を切って死んでしまう。

    中途半端は感情を与えておいて一人でさっさと逝ってしまうなんて華子はなんて自分勝手なんだろう。でも彼女は彼女なりに色々考えて、その結果だったんだろう。

    突然の訃報に読んでいて吃驚した。

  • 誰もしっかりなどしていないのだ。私もスティーブも、バスの運転手だってきっとしっかりなどしていない。それでも一人でやっているのだ。

    八年越しの失恋の矢先、転がり込んできた華子。奇妙な共同生活の末、失恋や死別を受け入れ成長していく主人公。
    華子の死の後、空に彼女を返してあげよとした姿は、自分の人生を生きようともがいているように見えた。
    彼女が幸せな恋を再び出来る日が来れば良い、と応援したくなる。

  • 江國さんの作品では今のところ一番好きかもしれない。

    主人公・梨果が八年間つきあった恋人・健吾にふられるところから話は始まり、健吾が出て行った部屋にある日突然、二人がわかれる原因となった健吾の新しい想い人・華子が住み着くようになる。
    健吾への未練から部屋を引き払えない梨果は、健吾への未練から華子とのつながりを切ることができない。
    次第に梨果は気ままでつかみどころのない華子の魅力に引きよせられていく。

    三角関係の切なさがそれはもう狂おしく細かやかに描かれていて三角関係好きにはたまりません。略奪ものというわけでもなく、読んでいて苦しくならないところがとてもイイ…!ただただ切ない。いっそ心地よいくらい。
    驚くべき展開に終盤は一気に読みました。とてもおもしろかったです。

  • 華子がかわいい。ヘチマコロンが欲しくなる。毎回テイストの違う服を着てるというのもいい。たしか紺のスカートにブラウスにウサ耳とか、外国のティーンエイジャー風ホットパンツだったり、香港でチャイナドレスだったり、楽しい。仕事しなくてよくて色んな人のところ渡り歩いてて羨ましい生活。でも、いい気な大人は許されないって言って最終的に死んでしまうし夢があるんだかないんだかですね。でも、自殺シーンも描写が色彩的でかわいい感じだったような。

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梨果と八年一緒だった健吾が家を出た。それと入れかわるように押しかけてきた健吾の新しい恋人・華子と暮らすはめになった梨果は、彼女の不思議な魅力に取りつかれていく。逃げることも、攻めることもできない寄妙な三角関係。そして愛しきることも、憎みきることもできないひとたち…。永遠に続く日常を温かで切ない感性が描いた、恋愛小説の新しい波。

落下する夕方 (角川文庫)の単行本

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