冷静と情熱のあいだ Rosso (角川文庫)

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著者 : 江國香織
  • KADOKAWA (2001年9月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043480036

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冷静と情熱のあいだ Rosso (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 未来へ向かって進もう!前へ進もう!誰かを好きになったら想いを伝えよう!!
    みたいな考え方が、いまの世の中の主流だと思う。

    うんざりするほどの上昇思考の現代。
    過去の恋愛にとらわれたり、うしろを振り返るのはネガティブだとされる。
    前向きであることが、ポジティブであることが、人生なのだろうか。

    忘れられない思い出、何年も前の約束、そんなものを心に秘めて生きている、主人公のあおい。読み手によっては、悲劇のヒロイン気取ってんじゃないのかと思われそうな、陰のある女性。

    彼女は前向きではないし、想いを伝えることもしない。
    そんなことをしても、それは自己満足に過ぎないと彼女は知ってる。

    堕胎のことを引きずるあおいを献身的に支えようとしたマーヴは救われなかった。あおいは彼に甘えたけど、頼りはしなかった。

    みんなが一緒に幸せにはなれない。
    それをネガティブとか、後ろ向きとか、悲劇のヒロインというのは簡単。
    いつだって過去には勝てない。思い出に勝るものはない。

    さみしいけどそういうことなんだと思う。

  • 恋とも愛とも友情とも憎しみとも言えない、名前のつかない感情、空気感を表現させたら、このひとの右に出るものはいない。そしてそういう名前のつかないなにかで、ひとの一生は占められることが多いのではないだろうか。

  • 多分一番多く読み返している本。そして私がイタリアに憧れを抱くきっかけとなった作品。

    初めて読んだ時は高校生。正直つまらないと思った。
    映画と辻仁成の「青」は素晴らしく面白かったけど、この「赤」はつまらない。
    お風呂と読書とセックスしかしていない、ただ優雅で怠惰な女性の単調な話じゃないかと。

    大人になってからはそんなあおいの生活に憧れ、こんな恋を羨ましいと思った。

    そして今、今まで苦手だった江國さんに何故かいきなりハマってしまった今。
    素晴らしいと思った。
    江國さんの他の作品を読んでいると分かる。
    江國さんだけの小説だったら、こういう台詞は出てこないと思う言い回しが多々ある。
    でも恋愛を始め、人との交流というものは自分では予期出来ない台詞の応酬だ。
    これは共作のなせる技だと思う。
    それに、それでも江國さん色は失っていないのだ。

    来月、念願が叶ってイタリアに行ける。
    この本は絶対に持っていこう。

  • 名前聞いたことがあったから読んで見た本。
    赤と青があるのも知らなかった。
    多分僕にはずっとわからない女性が主人公なので、青から読むべきだったんだろうな。
    雨が好き、とか、合理的ではない、感情だらけで。
    でもなぜかページをめくってしまう本でした。

    イタリアに行きたくなりますね。
    あとは、青の方も読もう。

  • これくらいの時期の江國さんの作品が好き。家の本棚にもこの時期の作品がたくさんあって何度もなんども読んだ。
    じゅんせいの青の物語と合わせて読むと、なお2人の心情の動きがわかって面白い。
    あんなに愛されている完璧な男性がいるのに、過去の恋愛を忘れられないのあおいを、むかしは羨ましいと思ったけれど、こんなにもお互いを束縛する恋愛は今は不幸だとおもってしまう。読む時々で感想が変わるから読書は面白い。

  • 私にとってこの本を読むということは、恋だったのかどうか、今となってはもうよく分からないけれど、どうにも心が引き裂かれるように揺さぶられるような想いが私の10代にもあって、苦しくて距離を必死に保って忘れようとしてきたそれを強烈に思い出させられるような、そんな体験でした。

  • 再読。
    内容はうろ覚えだが、前回はbluから先に読んだので、今回はrossoから。

    情熱的で暴力的な愛が去った後のあおいの孤独を描いた物語。
    周りから見れば溢れんばかりの愛を注いでいるマーヴが可哀想に見えるし、親友なのにダニエラにも何も話さないアオイに苛立ちを覚えてしまうところだが、個人的にはそういった感情は持たなかった。
    同じ過ちをおかさないよう、過去の亡霊を奥にしまいこんで今を生きる。それが幸せであり、孤独。

    「情熱」的な過去のあおい、「冷静」な今のアオイ。
    そしてそれが交わった「冷静と情熱のあいだ」から新たな一歩が始まる。

  • なんでもない日常を描いた物語。舞台がミラノなので自分が旅行で行った時のことを思い出せたし、実際にあの街で暮らしているとどんな気持ちになるのかを想像できた。忘れられない過去の恋人とパーフェクトな現在の恋人。主人公の心情に入り込みやすく、人生や自分の居場所を考えさせられた。

  • イタリアに行ったので、イタリアが舞台の話が読みたくなって。
    映画は昔見たけどもう忘れてしまった。Bluの方は後日読む予定。
    忘れられない人がいるということは、ロマンチックだけど不幸なことなのかもしれない。

  • 3.5
    アオイ目線の忘れられない恋の話。イタリア生まれのアオイの現在のマーヴとの満たされた生活。一方、大学時代に東京で一緒に暮らした何よりも大事だった順正。時に思い出し、東京の友人の訪問、手紙、10年前の約束のフィレンツェのドゥオモに登る。マーヴを本心から好きだが…タイトルの冷静と情熱のあいだが言い得て妙。何もしない、何もならない毎日で何がいけない?所有は束縛。リゾート気分で休みに読みたい一冊。そもそもアオイの自分なりの生きがいや仕事がイマイチなのが、相手への依存と整理できない状況を作る気がする。数年同棲してきたマーヴがかわいそうな気がするし、刹那的な感じがする。なかなか面白い。

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冷静と情熱のあいだ Rosso (角川文庫)の作品紹介

穏やかな恋人と一緒に暮らす、静かで満ち足りた日々。これが私の本当の姿なのだろうか。誰もが羨む生活の中で、空いてしまった心の穴が埋まらない。10年前のあの雨の日に、失ってしまった何よりも大事な人、順正。熱く激しく思いをぶつけあった私と彼は、誰よりも理解しあえたはずだった。けれど今はこの想いすらも届かない-。永遠に忘れられない恋を女性の視点から綴る、赤の物語。

冷静と情熱のあいだ Rosso (角川文庫)の単行本

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