崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫 ぬ 2-2)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.25
  • (39)
  • (167)
  • (291)
  • (74)
  • (12)
本棚登録 : 2061
感想 : 196
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043541027

作品紹介・あらすじ

崩れる女、怯える男、誘われる女……ストーカー、DV、公園デビュー、家族崩壊など、現代の社会問題を「結婚」というテーマで描き出す、狂気と企みに満ちた、8つの傑作ミステリ短編。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 結婚にまつわる短編集
    トリックや着地点 男性目線から女性目線

    やっぱり貫井徳郎先生は長編が好きだなぁ。しかし、初の短編集とのことで試行錯誤した彼の勉強ノートを盗み見たかのような嬉しい背徳感。

  • 貫井徳郎初の短編集。

    「結婚」をテーマに8つのストーリーがおさめられていました。

    短編なので、それぞれはサクッと読み終えるのですが、内容はしっかりと詰まっています。

    そしてそれぞれのストーリーで明かされる謎。

    お見事でした。

    説明
    内容紹介
    崩れる女、怯える男、誘われる女……ストーカー、DV、公園デビュー、家族崩壊など、現代の社会問題を「結婚」というテーマで描き出す、狂気と企みに満ちた、8つの傑作ミステリ短編。
    内容(「BOOK」データベースより)
    仕事もしない無責任な夫と身勝手な息子にストレスを抱えていた芳恵。ついに我慢の限界に達し、取った行動は…(「崩れる」)。30代独身を貫いていた翻訳家の聖美。ある日高校の同級生だった真砂子から結婚報告の電話があり、お祝いの食事会に招待されるが…(「憑かれる」)。家族崩壊、ストーカー、DV、公園デビューなど、現代の社会問題を「結婚」というテーマで描き出す、狂気と企みに満ちた8つの傑作ミステリ短編集。
    著者について
    1968年東京都生まれ。93年『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で日本推理作家協会賞、『後悔と真実の色』で山本周五郎賞を受賞。他書に『失踪症候群』『天使の屍』『プリズム』など多数。最新刊は『灰色の虹』。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    貫井/徳郎
    1968年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年『慟哭』でデビュー。2010年、『乱反射』で日本推理作家協会賞、『後悔と真実の色』で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 「結婚」に絡めて、実社会でのアルアル問題を少し極端とも言えるストーリー仕立ての8つの短編。
    それぞれの表題が内容にピッタリで、読み始める前から何が起こるんだろう?と期待大で楽しめた。

    どの短編もストーリーが完結しているようでしてないから、「うわッこの後どうなるんだろう」とか「また振り出し?」「えッどうすんのこれから?」いちいちツッコミが入れられて、ほんと楽しかった。

  • 家庭崩壊、不倫、DV、育児ノイローゼなどなど、結婚と現代社会の闇をビッカビカに描き上げたミステリ(イヤミス?)短編集!
    貫井徳郎さんは長編しか読んだことなくて、なっっっっがいストーリーのハラハラ感とか会話のテンポの面白さとかがほんとに魅力的で~( ˇωˇ )とか勝手に思ってたら短編集も鬼ほど面白かったです!本当に描写が丁寧で濃密でそれが短いから余計ギュッとされてて…みたいな。
    最後に作者本人が「蛇足とは思うものの…」とか言って全編を解説してくれているという豪華さなのですが、内容に関してというか「こんな過程で書きました!短編の書き方掴んだ!」「これ発表当時はストーカーなんて言葉一般的じゃなくて…」みたいな背景もので本当によかったです(*´ `*)

  • どれも読みやすく、面白かった(こわかった)。まず思い出すに、「怯える」。新婚の妻は、夫の、もとカノからの電話で夫の浮気を疑う。
    その後ももとカノからの連絡に頭を悩ます夫。しかしそれは、妻が細工した狂言だった。
    夫の言葉不足が招いた誤解とはいえ、そこまでするかというかんじがこわい。赤ちゃんも生まれることだし、この話だけは未来が明るそう。

  • 短編集。
    結婚にまつわるとか大好物すぎるやつ

    表題の「崩れる」が一番好きです。まあ、オチはそうなるよねって感じなんですが、(人間の)「クズ」という強い表現が全面に出てくるあたり、クズはこうなるべきだよなと思ってしまいます。
    あと良かったのは「誘われる」です。あーこういううざい人実際いるよなーというところからのオチがひどすぎた。怖い。

  • 結婚って…。という話。
    悪いことしかないわけじゃないけど、理想ばっかり描いていてもしんどくなる。我慢ばっかりしてたらいつか爆発するけど、我を通すばかりでも破綻する。言うべきことは言わないと。でも言いすぎてもまずい。
    相手との相性。お互いの性格。
    読んでいる時の精神状態によっては、離婚の引き金になりかねないのでは…ってほどリアルな話です。


  • 結婚にまつわる短編集。クソ旦那のうんざりする話からストーカーやママ友問題。人間のどろりと暗い部分にぞっとするし、遠い話でもないなあ、と思ったり。
    イヤミスとホラーが入り混じり、どのオチも最高に気持ち悪くて好きです。

  • ああ嫌だ。
    結婚するのが恐ろしくなる短編集。
    特に表題作が強烈で、あの結末を読んでスッキリした気持ちになっている自分に気づいて愕然とした。
    ミステリーというよりはサスペンス色が強い。
    フィクションなのに妙に生々しい話が多く、げんなりしてしまう。
    「見られる」が一番怖いかもしれない。

  • 人間の怖さが垣間見えたり、ドキドキする短編でとても楽しく読ませていただきました。
    因果応報的な話が多く、嫌な感じの怖さではなくすんなり読めます。
    短編以外も読んでみたいと思います。

全196件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

貫井徳郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
米澤 穂信
伊坂 幸太郎
伊坂 幸太郎
貴志 祐介
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×