- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043572021
作品紹介・あらすじ
中絶の専門医である古河は、柔らかい物腰と甘いマスクで周りから多くの人望を集めていた。しかし彼の価値観は、母親から幼いころに受けた虐待によって、大きく歪んでいた。食べ物を大切にしなかった女、鯉の泳ぐ池に洗剤を撒いた男。彼は、自分が死に値すると判断した人間を地下室の檻に閉じ込め、残忍な手段で次々と殺していく。猟奇の陰に潜む心の闇をリアルに描き出した気鋭の衝撃作。
感想・レビュー・書評
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いままで読んできた小説の中で1、2を争う読後感の悪さだった。拷問による殺人の描写も胸糞悪かったしただ殺人を楽しんでるだけだって言ってるけど明らかに自分の正義に照らし合わせた私刑だよね。ほとんどの犠牲者の人たちはそんなことで殺されなきゃいけないのって感じだったし、結局は生まれ育った環境のせいみたいになっちゃってるけど世の中恵まれた環境で育ってきた人ばかりじゃないし、可哀想だとは思うけど結局それで犯罪に走るってのは甘えてるんじゃないのって思う。
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淡々とし過ぎでいるような、あまり怖さ、異常性を感じませんでした。
ホラーが苦手な方に向いている作品かもしれません。 -
大石さんの作品を読むきっかけになった本だったと思う。
ホラーではあるが、怖くはない。
タイトル通り、殺人をライフワークとする医者の話。被害者は(殺されるほどではもちろん無いが)ある程度の胸糞行為をした人間なので、懲らしめ系が好きな人はスカッとするかも?
グロ度も低めなので、読みやすい。
他の方も書いていましたが、作者のあとがきこそサイコパスじみてて最もホラーに感じます。笑 -
大石圭先生の作品は以前に
人を殺すという仕事を読んでおり
他の作品も気になりこの本を手にしました
人工中絶についての歴史は
なるほどと思いながら読んでいました
私的にはグロが好きなのですが
そこまでグロさはありませんでした。
過去の虐待
生きている事に値しない人間
医師という立場で合法で殺人
人それぞれ考え方がありますが
そう言われればそうなってしまう
否定できない部分も(中絶について)
ありました。
大石圭先生は私は好きなので
他の作品も読んでみたいです
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作者のあとがきの最後の文が一番怖かった。
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28年2月29日読了
面白かった!
死者の体温を10年ぶりくらいで読み直した時は、こんな感じたっけ?と少々がっかりしてしまったが、これは、求めてた大石圭の本って感じた。
グロ切ない。
たんたんとしてて、詩的な乾いた辛さ。