とんび (角川文庫)

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著者 : 重松清
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年10月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043646074

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とんび (角川文庫)の感想・レビュー・書評

  • 最愛の妻・美佐子を事故で亡くしたヤスさんと息子のアキラ。
    時には互いに傷付き、離れてはやがて戻って、そんな父と息子の絆を描いた作品です。
    ドラマもチラチラ見て、当時はあーいい話だなー位に感じていましたが、息子を持つ父親の立場になってみて、とたも感慨深く身に染みます。
    人生を80年とした時に、その中で父と息子が一緒にいれる期間はたったの20年。
    そして息子は親元を飛び出して自分の世界に旅立ち、やがて新しい家庭を持ち、今度は自分が父となる。
    人生のたったの4分の1。その不思議な時間を大切にしたいと思いました。

  • 読書で気分をスッキリさせられることが最近の自分にとって、ストレス緩和剤だとつくづく思います。このスッキリ感はどうも、思いのたけを発散させること=気持ちよく泣けることなのではないかと。
    で、今回ももれなく大泣き「うわ~ん!!」と、声出して泣きたいのを(さすがに家族が傍にいましたので)、必死に抑えました(笑) 本書は、テレビ放映もされましたが、ドラマが原作にいかに忠実か分かります。違うところといえば、テレビではアキラが回想していく形をとっていますが、原作は時系列通りに進んでいきます。 これはいいです!父と子 父と母 父と父の父 夫婦、生涯の友、人生の師匠 ・・・あげたらキリがないほどに、沢山の人情に、心がほぐされ、温かくなります。なつかしさを感じます。ここに描かれている人たちの絆は、もしかしたら理想像かもしれませんが、それでも声に出して言いたいのです。命を守られ、育てられ、ときに助けられ、育つことの喜びを噛み締めてくれる人の存在があることを。先に逝ってしまった愛する人が、自分の中で息づいていることを信じられるということを。 本当に嬉しいと、人は笑うより、涙が出るものなのだということを。 ドラマで観終えている方にも、感動された方なら尚のこと、おすすめしたい一冊です。

  • サスペンスを除いて人が死んだり家族がおらんかったりそういう話は好きと違う。白けた気分になる。じゃけど重松清は違う。耳慣れた備後弁じゃけぇじゃろうか。泥臭さが残っとるけぇじゃろうか。
    ヤスさんは「正しさではなく愚かさで愛され、強さではなく熱さで我が子を愛し抜く」人。それがええ。そしてアキラもたえ子も海雲も照雲も幸恵も由美子も。「情」に溢れとる。じゃけんうちの「情」に訴えてくるんじゃ。じゃけん素直に泣けるんよ。

  • 2017/6/10
    読んでる間、ずっとじんわり涙ぐんでいたような気がする。
    ヤスさんは素敵だけど自分の親ならちょっと嫌かも。
    そんなずっと意地っ張りや強がりを酌んで対応する余裕無いわい。
    でもヤスさんが育てたからアキラはそんな余裕のある優しい子になったんじゃろな。
    とか真似して使いたくなるくらい備後の言葉が心地よい。
    海雲和尚と話したい。

  • 不器用だけど真っ直ぐなヤスと最愛の一人息子アキラとの親子愛。東京の出版社に就職したアキラ。出版社の採用試験でアキラが書いた論文に涙しました。
    私の知り合いにもヤスによく似た人がいる。もうしばらく連絡を取っていないお世話になった人。連絡してみようと思った。

  • とんびと鷹のお話。
    ヤスさんが不器用で、ひたすら不器用で、途中イライラするくらいあまりにも不器用で…!笑
    でも、アキラくんが何よりも大切だということが全編通して痛いくらい伝わってきて、憎めないのです。
    どこか自分の父親に似ているような気がして、愛おしささえ感じます。

    ヤスさんの周りの人もみんな魅力的!
    海雲和尚が特にすきです。
    「海になれ」やアキラくんへの手紙など、心に響きました。

    もっと親を大切にしなくては!と改めて思わせてくれる小説でした。
    いつか親になる日が来たら、ヤスさんのようなあったかい親になりたいです(*´`)

  • 温かい、言葉が、登場人物が、情景が、とにかく温かい。
    あまのじゃくで、短気で、だけど、人一倍息子想いのヤスさん。
    悲しみを乗り越え、綻びに苦しみ、それでも父子の絆を築いて行く彼らに何度も何度も胸を打たれ、目頭が熱くなりました。

    家元を離れる前にこの作品に出会えて本当に良かった。

    普段なら、眉を潜めるような口煩い母の忠告も、些細なことで直ぐにかち喚く古風な父さえも、愛しく、家族っていいなって心の底から思いました。

  • ドラマを見てた方にはもうお分かりですね。ヤスさんとアキラ父子の魂ふるえる物語。涙が出ること必至なので、電車の中などで読むのはおすすめできません。

  • 父親がひたすらに息子を愛する、息子もまたしかり。シンプルな内容なのにこれだけ泣くとは思いませんでした。現在放送中のドラマは観ていないのですが、内野聖陽さんがヤスさんを演じられているとのこと。ぴったりだと思います。

  • 親としてもっと…とか、子としてもっと…とか自分の事を考えさせられちゃう。生きてる上で一番人間くさいところだからついつい目を背けちゃいがちだけど、でも一番大事にしないといけない事かも。親だってずっと若いわけじゃない。子供だってずっと子供じゃない。注がれた愛情は宝物☆ 涙なしには読めません…(涙)

  • かつてNHKでドラマ化され,今はTBSでもやってる名作。この人は親子物かかせたら日本一だね。
    これ気に入った人は流星ワゴンも読んでほしい。

  • 正しさではなく愚かしさで愛され、
    強さではなく熱さで我が子を愛し抜く人「ヤスさん」

    ナレーションが「ヤスさん」というものだから、そっと近所の親子を見守っている気持ちになる。

    あとがきで重松さんが書かれていたように、
    「ヤスさん」は確固たる古き良き(というのかな、寡黙で強い‥というような)「親父像」ではない。
    不器用で、意地っ張りで、豪気で、へんなところでヘソを曲げてしまう。
    ああ、こういうところあるよねぇと苦笑いをしてしまうのは、「ヤスさん」のなかに父親だったり誰かを重ね合わせてしまうからなんだろうなと思った。
    だからこそ、読んでいてほっこり気持ちが温かくなり、その不器用さに時に泣けてしまった。

  • 「とんびが鷹を産む」とは果たして嘘か誠か。

    読み始めてから読み終えるまで、
    ずーっと喉を締め付けられ、目頭は熱いまま、
    何度涙で文字が読めなくなったことか…。
    泣ける泣ける言うとなんだか軽くなりそうで、
    本当はあんまり言いたくはないのだけれど、これだけ泣けるものは仕方ない(笑)

    ストーリーそのものに泣けるというのも、もちろんあるんだけれど
    全く同じではないにしても、ヤスさんから不器用にあふれる愛を見て、「あ、これ知ってる」という既視感に自分にも与えられていた愛を重ね、
    どうしようもなく泣かされてしまうような気がします。

    ヤスさんの振る舞いは時に正解とは限らないけれど、いつも全力。
    それゆえにいきすぎてしまうこともあるし、
    かと思えば言いたいことを言えずに口をつぐんでしまうこともある。
    ヤスさん自身が言っているように「後悔しだしたらきりがない」人生は、
    みんなそれぞれ形は違えど、同じなんだろうな。

    この本はすごく「いい話」なんだけれど、
    きれいごとだけではないところも魅力的な作品です。

    「とんびが鷹を産む」だと、からかわれるヤスさんだけど、
    なんのことはなく、ヤスさんだからアキラなんだろうな。
    そんな当たり前のような奇跡が、しっかり存在していることがとても嬉しく思えます。

  • 不器用なお父さんと優しい息子
    そして二人を見守るたくさんの優しい人たち。
    重松清さんの父子ものは流星ワゴンを思い出す。
    でもこちらは熱血お父さん、しかも不器用で、
    周囲を巻き込んで毎回大騒動。
    お父さんもう少し器用に生きたらいいのにって少し憤りも
    感じながら、でも昭和ってこういう時代だったのかもな
    って思いながら温かい気持ちで読了。
    ドラマのキャスティングが抜群でドラマの人々を
    想像しながら読んだ。少し設定が違ってるけど
    とても上手にドラマ化してるなって思った。
    今はわが子が小さいから小さい頃のアキラの部分に
    思いっきり感情移入しちゃって泣けた。
    でも子供が思春期の頃、巣立った後って
    読む時期によって違った気持ちで読めるかもしれない。
    また読み返そうって思える作品だった。

    海雲和尚がとってもよかったな。

  • 不器用だけど涙もろい父親ヤスさん。
    最愛の奥さん美佐子さんの亡き後、一生懸命に子育てをする姿に胸が打たれました。親子の愛情が薄れ、他人に無関心な現代と違って
    昔は、こういう親父さんがあちこちにいたものです。
    ヤスさん親子を見守る地域の人たちの目がとても暖かいですね。
    こういう環境で育てられたらいいなあと改めて思いました。
    大切な何かを教えてくれた一冊です。

  • ◆ 父と息子の物語◆
    最愛の妻がのこした息子・アキラを、男手一つで育てる父・ヤスさん。反抗期、大学進学、就職…と、アキラの成長過程で何度も壁にぶつかり悩みながらも、ただひたすらに息子を思う姿に胸が熱くなります。アキラが自分の手を離れてしまうのが、寂しくて仕方ないくせに、頑なにその姿を見せまいとするヤスさんにもまたグッときます。大きくなってようやく親のありがたみを実感した人も多いのではないでしょうか。我が子を思う深い愛、泣けます。

  • 不器用でも情が熱すぎるヤスさんは、あとがきにも書いてあるように不思議と似たような人が自分が出会ってきた中でそういえばいたようなと思ってしまった。

    仕事柄トラックの運転の人とコミュニケーションを図ることが多く、ヤスさんみたいに乱暴で空回りする人をたまに見かけることがある。最初は嫌だなと思うかもしれないけど、本に出てきたヤスさんみたいな情が熱い人だと思えればもっと話してみたいって思うのもかもしれないと気づかせてくれた一冊だった。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。愛妻の美佐子さんとのあいだに待望の長男アキラが誕生し、家族三人の幸せを噛みしめる日々。しかしその団らんは、突然の悲劇によって奪われてしまう―。アキラへの愛あまって、時に暴走し時に途方に暮れるヤスさん。我が子の幸せだけをひたむきに願い続けた不器用な父親の姿を通して、いつの世も変わることのない不滅の情を描く。魂ふるえる、父と息子の物語。

    ドラマを前に見てさんざん涙させて頂きました。本だってそりゃいいでしょうよと思い読みましたが、案の定とてもよろしかったです。愛に溢れているからこそ別れは悲しく、想い出は胸に痛くて懐かしい。失われた穴を埋めるのではなくて、もっともっと広い心になって、穴は穴で愛おしく感じながら生きていくのが一番の理想。忘れる事なんて出来ません。父と息子の愛情物語は心ある人であれば誰でも心打たれると思います。万人にお勧め出来る名作でしょう。

    ちなみに感服したのはドラマの方。原作を生かしながら、ドラマの構成はガラッと違っています。でも印象は同じ。しっかり原作への愛を感じながら映像としての価値は別に上げているのが素晴らしかったです。

  • 書籍版を読んで、3年半後
    ドラマ版を見てみた。

    すばらしい内容だった。

  • 不器用な父親の息子への愛を綴った名作。涙なくしては読めない。

  • 不器用な親父と一人息子の親子の成長。
    親の愛情の深さに涙しかない

  • ※堤真一さん主演(NHKスペシャルドラマ)での原作本。

    不器用ながらも、何故だか、不思議にほっこりする雰囲気を覚えています。

  • やすさんの不器用な親の愛情が痛いほどに分かる。これぞ親父!海雲和尚が印象的だったなぁ。
    全然古臭くなく、今の若い親世代にも読んでほしいね

  • 感動的らしい 読む。

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昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。愛妻の美佐子さんとのあいだに待望の長男アキラが誕生し、家族三人の幸せを噛みしめる日々。しかしその団らんは、突然の悲劇によって奪われてしまう-。アキラへの愛あまって、時に暴走し時に途方に暮れるヤスさん。我が子の幸せだけをひたむきに願い続けた不器用な父親の姿を通して、いつの世も変わることのない不滅の情を描く。魂ふるえる、父と息子の物語。

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