レキオス (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 433
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  • Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043647026

作品紹介・あらすじ

舞台はいまだ返還されていない沖縄。謎の将校が首里城を爆破して伝説の地霊を目覚めさせたとき、過去と現在、夢と現は激しく交錯し、壮大な異世界を出現させる。超大作「シャングリ・ラ」の原点!

感想・レビュー・書評

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  • 沖縄生まれの沖縄育ち。
    中学の同級生にはアメ女の友達もいるし、ユタの親戚もいる。
    休日には意味もなく長いフェンスを横目にドライブすることもあり、現在「天久開放地」で働いている。……
    そんな純正ウチナーンチュの私がこの作品を満喫できずに、誰ができましょうか。
    池上先生、ありがとう。超・私得な舞台設定をニフェー!←

    現在、那覇新都心として再開発の進む「天久開放地」が、もし手付かずのまま放置されていたら、というIFストーリー。

    冒頭から「天久に魔法陣が出現し、逆さまの女がJKに取り憑く」という急展開で幕を開け、その後もクセの強すぎるキャラ達が狭いエリアをキャラキャラと奔走しまくります。

    琉球王国、米軍基地、秘密結社団体、キリスト教、アメラジアン、ユタのオバァ、アメ女、変態天才博士、逆さの女、広美改めロミヒー(笑)、聞得大君、そしてウシュガナシーメー(琉球国王)。うーん、出てくるキャラがとにかくカマビスシイ(笑)。

    自分に馴染みのあるエリアが舞台なせいか、ストーリーは壮大なのに舞台設定とアンマッチな感じが楽しかったなあ。スケール感に対しての行動範囲のミニマム感じらー?笑

    終盤に出てくるラスボスのくだり以降は、ちょーっと安いB級映画っぽかったけど、いいんです。このテーゲーにスケールでかくて、テーゲーに脱力できる感じが、すごく沖縄の作家が書いた沖縄らしいと思ったんです。

    あと、「基地がある沖縄」が「故郷のイメージ」って、アメラジアンの主人公に語らせてたけど、それは良くも悪くもウチナーンチュ全員に当てはまるよなあ。もちろん、アメラジアンの人達にしか分からない葛藤なんかもあると思うのだけど。



    「魔法陣は完成した」ーー天久開放地の荒涼と広がるエリアに、突如出現した謎の五芒星。直後に轟いた奇妙な声を聞いたアメラジアンの女子高生デニスに、五芒星の中に現れた「逆さの女」が笑いかけてきた瞬間、デニスは否応なく「レキオス」を巡る争いに巻き込まれることになるが。

  • 文学としては駄文だなーと思う。無茶な設定や過度な描写が、とてもあいたたたーな感じもする。
    同時代・同テーマとしても、昨今のラノベのほうがもっとクオリティ高いぞ、とすら思う。
    完成度の低い娯楽小説、

    ではあるが、
    まあ、面白くは、ある。

  • 対談:大森望、豊﨑由美

  • 無理。
    最後まで読むことができなかった。
    よくわからない設定と必要以上に下品な登場人物など、読むのがしんどい。

  • ちょっと入りこめなかった…。

  • 牧港住宅地区が返還され、新都心として産声を挙げる前の那覇市天久に巨大な魔法陣が出現し、米軍の発射したミサイルは消滅する――。という何ともスリリングなスタートから、伝説の「レキオス」を巡り、”文字通り”時空を超えて進行する壮大なストーリー。テンペストへ続く著者の真骨頂がにじみ出てる、と思う。科学の話のくだりは難しいが、米軍、ユタ、科学者、そして鍵を握るのは葛藤を抱え生きるアメラジアン。色んな意味での沖縄の魅力を凝縮させた大作。この著者の本はいつもボリュームあって大変…。だがもう熱狂的ファン。ありがとう。

  • やっぱり風車祭とレキオスが境なのか、このラノベ臭がちょっとなぁー。とおもってしまった。

    クライマックスの迫力とスピード感は楽しいけど、肝心のストーリーがややわかりにくくて残念。小説に向いてる話じゃないのかも。

    1500枚から1000枚に削ったらしいということなので、不本意なのかもしれないけども。

  • おもしろい!キャラクターが魅力的。
    難しい部分もあったけど、本当にあったことのようにリアルだった。

  • 私の好きな『シャングリ・ラ』よりも前の作品。

    いやー、正直言って、意味不明。
    『シャングリ・ラ』は仮想世界のわりにわかりやすかったんですが
    本作は非常にわかりづらい。。。
    この作品が最初に発表されたのは2000年。
    『シャングリ・ラ』は2005年だから、
    5年で作家としての能力?が上がったという事なのかなぁ。
    (上から目線ですが、率直な感想です。)

  • 初読:大学生
    シャングリ・ラから池上永一にハマって、遡って読んだもの。
    テンペストがヒットして知名度があがったけれど、みんな過去の作品も読んでほしい。そしてこのテンションの高さについてこれる人だけついてきてほしい…

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著者プロフィール

池上永一
一九七〇年沖縄県那覇市生まれ、のち石垣島へ。九四年、早稲田大学在学中に『バガージマヌパナス』で第六回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。九七年刊の『風車祭』が直木賞候補に。二〇〇八年刊の『テンペスト』はベストセラーとなり、一一年の舞台化をはじめ、連続テレビドラマ、映画にもなった。一七年『ヒストリア』で第八回山田風太郎賞を受賞。他の著書に『シャングリ・ラ』『レキオス』『ぼくのキャノン』『統ばる島』『トロイメライ』『黙示録』などがある。

「2023年 『海神の島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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