新選組烈士伝 (角川文庫 し 3-53)

著者 :
制作 : 縄田 一男 
  • KADOKAWA
3.44
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本棚登録 : 215
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (439ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043671038

感想・レビュー・書評

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  • 爽快感を得られる新選組のアンソロジー。司馬さんの「壬生狂言の夜」、船山馨の「薄野心中」 が良かった。2019.3.18

  • 同じ事件、同じ人物でも、作者によってとらえ方が
    こうも違うんだなと感じられる新選組アンソロジーです。

    かなり大雑把にいうと、
    タイトルに隊士の名前を使用していない作品の方が
    ストーリー性を多く含んでいて、より楽しめました。

    「薄野心中」は読了感が爽やかで、ラストにもってきた編者のセンスに拍手です。

  • 2004.9.7 読了

  • 最後の斉藤一のエピソードが最高にカッコいい!

  • 新選組アンソロジー。
    どの作品も読みやすくて、面白かった。

  • 「散りてあとなき」、「橋の上」が好きです。
    山南さんは今まで興味なかったけど、
    読んで良かったなと思いました。

  • 興亡録の方が好きかもしれません。

  • アンソロジーということで、色んな作家さんを一気に読めてお買い得です。
    特に最後の2編「橋の上」「薄野心中」は維新後の生き残った永倉さん斎藤さんがそれぞれ主人公なのですが、心理描写がすごくリアルでぞくっとさせられました。
    普段3トップが主人公の話ばかり読んでいて、他の幹部は脇役扱いになってしまっているものが多いのでとても新鮮で良かったです。

  •  新撰組隊士にまつわる色んな作家さんの短編を集めたアンソロジー。津本陽、池波正太郎、三好徹、南原幹雄、子母沢寛、司馬遼太郎、早乙女貢、井上友一郎、立原正秋、船山馨。

     めあては司馬遼太郎さんの短編だったのですが、そっちはそっちで面白かったのだけれども、最後にのっていた船山馨さんの『薄野心中』が、すごく好きでした。
     五稜郭から逃げ落ちた斉藤一が、名を伏せて札幌の土塁工事の人足に紛れていた……という設定で、二十六ページの短いストーリー。
     北海道開拓使の伊牟田は、人足の中に名を変えて紛れていた斉藤一と、それからもと旧会津藩士だった石坂という男に目をつける。けれど、「反乱軍に所属していた者でも、新政府への叛意があきらかでなければ処罰しない」という方針が政府からは示されているため、表立って彼らをどうこうすることはできない。けれど斉藤一は新撰組で名の知れた憎き敵で、伊牟田はどうにかして斉藤を暗殺しようと、画策をはじめる。
     その伊牟田に、石坂は恨みがある。かつて恋仲だった志津という娘が、戦乱のさなかに伊牟田に手篭めにされ、挙句女郎として叩き売られてしまったのだという。その志津と妓楼で再会し、それまでの経緯を聞いて、石坂は伊牟田を殺すつもりで刀を持ち出す。けれど斉藤から思いとどまるように説得されて、やがて苦悩の果てに考えを変え、志津と逃げだして、ふたりで新時代を生き抜こうと決意する。
     けれど伊牟田はその石坂に、汚い手段をつかって濡れ衣を着せ、殺してしまう。
     自分が暗殺されかけても飄々として、争いを嫌い、穏便に札幌から逃げ出そうとしていた斉藤だったが、これを知ってひとり伊牟田の前に立ちふさがり……

     いいな、こういうのすごく好きです。自分のことは何をされても飄々としている人が、友達がひどい目に合わされたときは激怒するっていうのって、読んでてすっごく胸が熱くなります。

  • 「近藤勇、江戸の日々/津本陽」近藤さんの試衛館な話。「色/池波正太郎」土方さんの京都~箱館で出会ったお房さん話。「武田観柳斎/井上友一郎」武田さんにくっついていた梅崎という隊士と転落していく武田さんの話。「橋の上/立原正秋」明治になり鈴木三樹三郎と再会する永倉さんの話。「薄野心中/船山肇」明治の札幌での斎藤さん話。「壬生狂言の夜/司馬遼太郎」…が特にオススメです。もう持っている本に収録されている話もありましたが、短編ばかりなので読みやすくて良いです。

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著者プロフィール

1929年和歌山県生まれ。東北大学法学部卒業。78年に『深重の海』で直木賞受賞。その後、織田信長を描いた『下天は夢か』がベストセラーになる。95年『夢のまた夢』で吉川英治文学賞、2005年菊池寛賞受賞。1997年に紫綬褒章を、2003年には旭日小綬章を受章。剣道三段、抜刀道五段で武術全般に造詣深く、剣豪小説をはじめとして多くの武道小説を執筆。2018年5月26日逝去。著書に『明治撃剣会』『柳生兵庫助』『薩南示現流』『雑賀六字の城』『修羅の剣』『大わらんじの男』『龍馬』など多数。

「2022年 『深淵の色は 佐川幸義伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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