四十七人の刺客 上 (角川文庫 い 54-3)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 170
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043687039

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった!
    忠臣蔵ですが、どちらかというと抗争・戦闘エンターテイメント

    単に仇討ちという展開ではなく、大石内蔵助Vs色部又四郎といった赤穂浪士と吉良家・上杉家との謀略・抗争劇です。

    上巻では、
    浅野内匠頭と吉良上野介の刃傷事件の後始末を色部がどのような経緯で行ったかが描かれています。
    吉良家・上杉家をを守るため、十分な調べをせず、即日切腹、箝口令という手はずまで!
    一方、その知らせを受けた内蔵助も動きます。
    しかし、この時代、うちうちにお金をしっかり持っていたというのが強い(笑)
    そして、これを戦ととらえて、準備を始めます
    さらに諜報戦
    吉良に賄賂疑惑を作り出し、金をかけて流言!面白い

    この賄賂疑惑で劣勢に回った色部、吉良・上杉家を守るために上野介をお役目御免し隠居させます。
    さて、どうなるどうなるといった展開です。
    (とはいってももちろんストーリは決まっていますが..)

    内蔵助は戦闘要員を集めます。途中に抜け出すものを考慮に入れ、最後まで戦闘に加われる信頼のおける者
    このあたりの、内蔵助のリーダシップ、ものを見通せる目というが凄い!
    さらには上野介の屋敷を動かすことまでを策略し、ついには、屋敷替えまで追い込みます。
    まだ、実際の戦闘が行われる前までに、ここま攻める謀略がすごい!

    ということで下巻に続くのですが、ここで書き留めておかなければならないことがもう一つ
    本書では、内蔵助がめちゃくちゃ女好きに描かれています。これってホント?(笑)

  •  「最後の忠臣蔵」を先に読んだのは失敗!こちらを先に読むべきだった。

  • なんとも情けないことに、日本人の年末恒例たる『忠臣蔵』を一度もまともに見たことがないのです。なので、さすがにそれではいかんだろうってことで、あちこちでオススメされている本作を手始めに。自分にとっての雛形がこれになってくるだけあって、あまりろくでもない内容だと怒り心頭なんだけど、とりあえずそれは避けられた。時代背景も大して知らずにいうことじゃないけど、それなりに大筋は外れていない内容なんじゃないか、とか思いつつ。ただひとつ、登場人物の殆どに対して、階位やら禄やらが事細かに記されているから、それがちょっとうるさく感じられることも確か。ある程度予備知識があって、更なる深みを求めている人にはもってこいなのかもしれないけど。とりあえず、今回は物語の流れそのものを楽しむのを目標にします。

  •  忠臣蔵、使い古された題材で小説はもとより映画・歌舞伎など様々な媒体で物語化されている、そして、ほとんど誰でも知っているストーリーと結末。その中で斬新さを出す上で、本書の構成と着眼点は凄いなぁ、との感。吉良邸襲撃は「仇討」にあらず、「いくさ」なのだ、という点がキーワードである。元禄=平和という通念を覆す「いくさ」という発想、そして、上杉と吉良との血縁・姻戚関係は割と公知だが、それに加え、将軍家と紀州家、そして上杉家との姻戚関係に注目した著者の慧眼は本当にすごいな。一気に読破し、いざ下巻に移りたい。

  • 短く畳み掛ける文章。おっさんの時代小説にはビートがある。ぐいぐい読ませる。早駕篭の描写が凄い。乗せられる方が大変だという。振動に身を任せていると内臓から出血して死ぬので、ずっと中腰で足を踏ん張っていたらしい。三日目に死んだ例が多かったとか。

  • 【泰平の時代だから】
    時代小説もおもしろいですね!

  • 池宮さんの赤穂浪士三部作の最初のお話です。
    これ1冊で、かなり詳しい吉良家討ち入りテキストにもなる本でした。
    面白かったし、変に俗説ばかりじゃないし、文章も良かったです。
    貯蓄は大事だな…って思いました(笑)

  • 全2巻。

    池宮先生の中では一番説教くさくない気がする。
    話も面白かった。
    脚本家ぽい。

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