- Amazon.co.jp ・本 (493ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043706020
作品紹介・あらすじ
手と首を斬り落とされた女の死体が発見された。捜査一課の蒲生信昭は、所轄の刑事・和泉龍一と組み、捜査を開始する。だが、被害者の娘、大河内涼を見たとたん、和泉の様子がおかしくなる。和泉を疑い出した蒲生は、彼の過去を調べるが…。血と暴力に彩られたあらゆる罪悪が襲いかかる狂気のクライム・ノベル。鬼才・小川勝己が描く、救いのない、背徳的な快楽に満ちた世界から、あなたは抜け出せるか-。
感想・レビュー・書評
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やくざ系の拷問?はグロいいいー!
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「建物の中には狂人までいるらしい。」
いや、お前が言うかね!!
っていうツッコミが自分のなかで百花繚乱。狂人のオンパレードストーリー。
なんか狂い具合と描写がスゴすぎて、犯人が誰か、とか事の真相、とかが頭の隅っこに追いやられて埃にまみれちゃうという………。
感情移入できるシーンもキャラクターも一切なくて疲れました。
でもなんでしょうね、両手で目を覆っているけど、指の隙間からつい覗き見てしまうこの感じは。 -
登場人物ほとんどキ××イのスーパーエログロノアール。
少しはミステリ的な味付けもあるが
全篇を覆い尽くす酸鼻極めた悪夢の様なお話しは
もう地獄絵図・・・・・
あまりに現実離れしている点が逆に救いではあるが・・。
戦慄のヴァイオレンス映画としてどっかの誰かが
映像化したら絶対観たいかも・・・・ -
絶対に巻き込まれたくない世界。今まで読んだ中で間違いなく一番えぐい。ちょいちょい具合が悪くなったけど、先が気になりすぐに読破。まともな人が一人も出て来なかったな...
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ストーリー自体は普通のクライムサスペンス。だが、主要登場人物が皆鬼畜であり、普通とは一味違って面白かった。久しぶりの一気読み。エログロな表現が多く、読む人を選ぶ内容でありお勧めはできないが、彼岸な行為すぎてある意味リアリティがなく、思ったほど胸糞ではなかった。
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刑事物の中では一番好きです。大好き。
ミステリーも捨てたもんじゃないですねぇ、あれ?これミステリー。。。? -
グロテスクでクレイジーでカオスティックなエロスハードボイルド。人間の想像し得る中で最も狂った世界を楽しみたくて、そのような小説を探していたのだが、その本意は無事、遂げられた。型破りで病的な世界だ。
物語の設定において、読み手のスムーズな理解を促すためには、登場人物にブレの無い一貫性が必要であり、仮に登場人物が途中で変異した場合は、ストーリーの中でその説明がなされる。しかし、登場人物が自然な基地外であった場合、理由などなしに、ころころと様相が変わってしまう。物語には、一貫性が必要とされなくなるのだ。この小説には、まず、その前提がある。その上、ミステリー仕立てになっている。論理的筋道を要するミステリーなのに、ストーリーを進める登場人物が基地外。つまり、多少の強引さは仕方なしに楽しむしかない。しかし、この小説には余りある楽しさが存在した。 -
『葬列』のラストもハチャメチャ感を多少感じたが、この小説は半端なくハチャメチャで乗り乗りであった。ストーリーの本筋からはなれた、登場人物の小話などから判断して、常人はひとりも登場しないのである。狂っている人々が織り成す事件の結末は些細なことであり、著者は何を読者に伝えたかったのか謎である(笑