- Amazon.co.jp ・本 (624ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043718047
作品紹介・あらすじ
あいつを殺したい。奴のせいで、私の人生はいつも狂わされてきた。でも、私には殺すことができない。殺人者になるために、私には一体何が欠けているのだろうか。心の闇に潜む殺人願望を描く、衝撃の問題作!
感想・レビュー・書評
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【感想】
何年ぶりかの再読!
内容は終始ずっとワンパターンで、主人公の田島が友人(悪友)である倉持に人生を通してまるでコントのように何度も翻弄され、振り回され、嫌がらせを受けるといったもの。
いやホント、鉄板のコントみたい笑。
田島は本当に良いように利用され、捨て石にされ、不幸になっちゃうのに、肝心な時に倉持の良い面を見せられる事ではぐらかされてしまい、そしてまた騙される。
分かっているのにまたハメられるのは、倉持が読者をも引き込む不思議な魅力の持ち主だからだろうなぁ。
ある意味カリスマ性を感じる。
あぁ、田島の人生の悲惨さが物語の面白さに輪をかける笑。
最後まで救いようのない展開尽くしで、良い意味で最高に胸くそ悪くなる面白い作品でした。
【あらすじ】
あいつを殺したい。奴のせいで、私の人生はいつも狂わされてきた。
でも、私には殺すことができない。殺人者になるために、私には一体何が欠けているのだろうか。
心の闇に潜む殺人願望を描く、衝撃の問題作!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
非常にドロドロというか、沼にハマっていくような気分になる。しかし読む手が止まらない。
題名の殺人の門から、殺人鬼の物語かとも思ったが殺人というものに対して主人公の人生を通して一点に絞られて描かれている。
私が通して思ったのは殺人も、自殺も一緒なのではないかと思った。どちらに関してもタイミングというものが非常に求められる。衝動とそれを行える環境という複雑な要因が絡み合った結果起こるのでは。
自殺に対して深く考えたことのある私にとっては読み応えのある内容であった。 -
図書館本
なんとまあ、救いのない。歪んだ友情のようなもの、妬みや嫉み。騙され続けても一線を越えられないって、何を意味するのか。
最後まで飽きずに読み進められました。さすがの筆力。 -
特に大きな謎や仕掛けは無く、ミステリと分類するのはどうかと思うけど「キャラの考え」内面に謎の主軸をおいていて、読み応えのある作品だった。
東野圭吾先生の作品は、ワシには合う、合わないが結構あるのだけど、これはばっちり合った。面白かった。 -
読み終わった後の達成感◎。
最後の最後でどんでん返しがまっているのも面白かったし、非常に魅力溢れるキャラクターに惑わされている主人公に思わず情を寄せてしまったシーンも多々あったのでとても興味深い作品でした。 -
2.8
→とにかく重たい話でした。友人の男も、もちろん酷いけど主人公もどうしようもない男だったな…という印象を受けました。 -
人たらしって怖い。
カリスマ性とやらと紙一重。
テレビで上から偉そうに演説たれてる「やり手」には人たらしが多いのかも。
皆、丸め込まれていないだろうか。
一方私は、だれかを殺したいとまで憎んだ経験はないが、それは幸せなことだ。
読後このような警告と安堵を得られた。