バッテリー 3 (角川文庫)

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制作 : 佐藤 真紀子 
  • 角川書店 (2004年12月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043721030

バッテリー 3 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 部活動禁止が解け、部内で紅白戦をしたり、他校と練習試合をしたりする。

    こんな中学生居ないだろうと思いつつも、主人公らの内面の描写が丁寧に書かれているので、一々共感してしまう。巻末の青波を主人公とした短編も中々良かった。

    それは願望でもなく夢でもなく、意思なのだ。自分の中を真っ直ぐ貫いていく一つの意志。掴み取ってみせる。

  • 少年たちの息づかいと、空気の透明感と、昆虫たちとの距離がすごくリアルでふいにタイムスリップして昔に戻ったかのような感覚に陥ります。
    あさのさんの言葉選びがすごく好きです。

    さて、白熱した紅白戦もおもしろければ、例の試合もわくわくするし、野球って楽しいかも・・・!と素人にも思わせてくれます。年に1回くらいは野球観戦に行きますが、こんなに近い目線で野球を感じることってないですからね。
    これがまた新鮮です。小説ならでは。

    私はちいさい頃、はやく大人になりたいなぁってずっと思っていました。みんなで同じ授業を受けて、やりたくもない教科をやって、学校が嫌いなわけではなかったけど、窮屈だなあと思っていたのを思い出します。
    なにせ、子どもは制限が多いですよね。
    もちろん保護が必要なこともわかっていますがそれでもね。巧たちが感じるままならなさは、私も昔感じたものとまったく同じ。
    それでいて、私はぼんやり窓の外を見ながら大人になる日を夢見ていたのに対し、巧たちの強行突破にも近い猛進具合に微笑ましさを通り越して憧れすら感じます。

    巧と豪の絡みも濃くなってきましたね。
    自我が芽生えればぶつかり合うこともあるでしょう。
    今後は巧と青波の絡みも増えていきそうですね。

    こちらの文庫版、何が素晴らしいって、文庫版だけの書き下ろし短編として青波目線で描かれた「樹下の少年」が収録されていること。
    かわいい青波から見た世界はやっぱり透明感を持っていて、それでいて実は誰よりもしなやかで強いかもしれない逞しさが根底にはあって。
    いつまでもかわいい青波ではないんだろうなと思うと、ちょっとさみしですね。既に親目線ですが。

    続きが気になるところで終わっていてはやく先が読みたいのですが、購入済みなのはここまで。
    はやく続きを買わなくちゃ。

  • 周りを変えてく巧。
    中学生って、子供だけど大人なんだよな。周りの大人はうざったいし。
    忘れてた感情を思い出した。

  • ちょっと(笑)
    今気づいたけど、豪と巧、初めての試合じゃん!
    展開おっそ!!
    なのに読んじゃうって言う、シリーズ物の罠(涙)
    ちなみに第3巻は、夏の終わりから秋の初めまで。
    次巻は初対校戦!

    暴力事件主犯の先輩が、部活をやめていきます。
    多分スポーツやっている子なら誰でも遭遇するであろうシチュエーション。
    才能の有無にかかわらず、ふとした瞬間に熱意が冷めたり、ちょっとしたきっかけから未来が見えなくなったり。
    去っていく人を引き止めるのって、すごい難しい。

    先輩ほど露骨じゃないにしろ、今はチームメートでいるけど、沢口や東谷もいつか野球をやめる時が来るんだろうな。
    その時、豪や巧はどういう反応をするんだろうね。

  • 3巻まであっという間に読みました。のこり3冊。早く読みたいけど、一気に読むよりゆっくり楽しんで読んだほうがいいかなぁ。でもやっぱり一気に読みそう。

    こども向けの本だとずっと思ってたけど、読んでみるとこども向けとか大人向けとか全然関係ない。ただただ面白いです。

    私は女だし野球には興味もないし、運動部にも全然縁がなかったけれど、それでも少年たちの熱い気持ちには本当に心を動かされるし共感できます。通勤電車内で何度も熱い涙がこぼれそうになったほど。。
    巧の強さには驚かされるけど、豪のふところの広さや大らかさが素晴らしいと思う。だんだん読み進めるごとに、このバッテリーの二人だけでなく、ほかのチームメイトや、家族や先生たちもすごく魅力的になってきた。
    ますます続きが楽しみ。

  • 大人は子供のことをわかってるつもりで
    子どもは自分が大人と対等に話せると思ってる
    そのへんの食い違いがいろいろ辛くて大変なんだよね・・・
    青波くんはお兄ちゃんへの憧れとか体弱いことの悩みとかいろいろ考えるといいと思う 
    いや、もう考えすぎてるのかな・・・

  • バッテリー? もおもしろかった。野球小説としておもしろい。

     そして,また次の部分も。まず,抜粋します。


     (紅白試合のあと校長先生が語ります)

    「(前略)そう、学生のやるスポーツというのはそうでなくちゃいかんのだ。みんなで力を合わせてやりぬく。ひとりじゃできないことでも集団ならできる。集団を生かすためには、自分の欲や思いを殺さないといけないこともある。それがチームワーク、チームプレイというものだろう。きみたちはそれを学ぼうとしている。そうですよね、戸村先生」
     (中略)
    「技術的なことを言ってるんじゃないんです。精神ですよ。懸命に何かに打ち込むことで得られる協調と助け合いの精神、それが学生スポーツの神髄でしょう。その精神が、野球部には、芽生え始めていると感じたわけです。友情や努力も・・・・」

    (その後,ちょっとしたトラブルそして,3年の展西が原田に言う。)

    「なあ、原田・・・おまえ、ほんまに大会で優勝したいとか、チーム全本が強くなったいいとか、そんなこと思ったことあるんかよ。みんなで力を合わせて、仲間と信頼深めてがんばって・・・それでみんなで喜んだり悲しんだりして、そういうこと思って、野球してるんか」
    展西の問い方は穏やかだった。答えを聞きたいのだという穏やかな響きがあった。
    「思ってません」
    答える。隣で、豪の身体がぴくりと動いた。
    「けど、ひとりじゃ野球はできないってことぐらい、わかってます」
    (中略)
    「ただ、試合の勝利とかチームの成長とかのためより、自分の最高の球を投げるためにやっているというか・・・」
    (中略)
    「これは、また、ずいぶんと自己中心的な考え方だねえ」
    校長は首を横に振り、眼鏡を押し上げた。
    (中略)

    校長の声が荒くなる。
    「スポーツ活動は、教育のー環です。健全な精神と肉体を養うためにあるのでしょう」
    「おっしゃるとおりです」
    「あなたは、長年、野球部の活動を指導してきて、子どもたちに学校スポーツの基本も教えられなかった。責任問題です。野球部の活動再開も考え直さないと・・・」
    「なんで、そんなこと、あんたが決めるんだよ」
    巧は叫んでいた。
    「おれたちのやることを、なんで、勝手に決めるんだよ」
    (中略)
    (キャプテンの海音寺が言う)
    「先生、原田の言うとおりです。許可するだのしないだの、勝手に決めないでください。いろいろ、ごちゃごちゃあっても、部員はみんな野球が好きで、都活ができるようになって喜んでるんです。おれたちの部なんですから、やらせてください」
    校長は海音寺の顔を見つめ、かすかに目を細めた。
    「海音寺くん、ちがうんだよ」
    「は?」
    「学校内にある部というのは、文化部、運動部を問わず、全て学校活動に組み入れられている。新田東中の野球部は、新田東中という中学校のものなんだよ。むろん、きみたちのものだ。けれど、きみたちだけのものじゃない。わかるね? きみらが他校と試合をする。そのとき、きみらは新田東中の名前を背負うわけだ。新田東の野球部は強い、新田東の野球部はりっぱだ、きちんとしている、礼儀を知っている・・・・そういう風にいつも、校名かついてまわるんだ。いいか、誤解してはいけないよ。

     ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  
     校長先生のきれいごと。それに対して,巧の素直な気持ち。

     ぼくは,きれいごとが好きではない。何かとってつけたようで,そういうのを言うのは恥ずかしくります。

     しかし,ここでも巧にこのような発言をさせるとは。著者あさのあつこさんって,どんな人なのか?


  • ぎゃぁ〜!!
    海音寺がかっこ良過ぎます!
    チームの為に怒ったり、試合を・・・ってネタバレか!?
    とにかく今回の海音寺はおススメです。
    後はオトムライが最初の印象とはガラッと変わって行ってるかなと思いました。
    巧は自分では気付かなくても、ボールとグラブだけで人に何かを影響を与えてるんですね。
    門脇達も気になるところです。

  • 野球少年の物語とあったのでそれほど期待していませんでした。私は、野球自体あまり興味がなく「スクイズ」というのが何のことなのかも知らないんです。
    そんな興味薄めで読み始めたこのバッテリー。……面白いんですよ。これが児童文学の本とは思えなかった。私は大人なので、大人の視点から物語を見ちゃうんですが、それでもとても面白い。親として「……うーん、難しい」と深く感情移入してしまうシーンもありますが、少年達の気持ちの動きも気がつくとわかる気がしてどんどん面白くなるんです。
     児童文学だからなのか、読みやすいのも良かったです。結構さらっという読後感。でも胸にじんっとくるんです。

  • 何となく2作目と同じような感想です。
    確かに面白い。でも、何となくパターン化されてきているような。。。
    今のところ巧・豪と海音寺などのキャラで持っているという気がします。
    この作品には?・?に有った著者あとがきが有りません。実はこの"あとがき"がとても良いのです。作者の真摯さにじみ出てきて。作品を褒めず、あとがきを褒めるのも変ですけど。。。。

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バッテリー 3 (角川文庫)の作品紹介

「巧。おまえにだけは、絶対負けん。おれが、おまえにとってたったひとりの最高のキャッチャーだって心底わからせてやる」三年部員が引き起こした事件によって活動停止になっていた野球部。その処分明け、レギュラー対一年二年の紅白戦が行われ、巧たちは野球が出来る喜びを実感する。だが未だ残る校長の部に対する不信感を拭うため、監督の戸村は強豪校、横手との試合を組もうとする…。一方、巧と豪の堅かった絆に亀裂が入って!?青波の視点から描かれた文庫だけの書き下ろし短編「樹下の少年」収録。

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