バッテリー (5) (角川文庫)

  • KADOKAWA/角川書店
3.70
  • (505)
  • (499)
  • (994)
  • (47)
  • (12)
本棚登録 : 5613
感想 : 306
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043721054

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • そうか、ちょうど1年が経つのか、巧がこっちに来てから。
    随分と成長をした1年でしたね。巧だけじゃなくて、豪も、なにより青波も。

    中高生の頃というのは、ちょうど潔癖さが際立つ時期で、黒か白かはっきりさせたくなるような年頃かもしれない。
    少なくとも、私はそうでした。
    その時期を越えて、少しずつ曖昧なものを認められるように、受け入れられるようになる。巧や豪はちょうどその過渡期にいて、瑞垣だって例外じゃない。
    うまく折り合いをつけてきた、つけざるを得なかったのだろうけど、全部を消化してこれたわけじゃないし、今本気で動く瑞垣がかっこよく映る。どうやら私はやっぱり瑞垣がすごく気になるようです。

    突出した才能を持って生まれた人の境遇を想像したことはないけれど、何も持たずに生まれた者とは違ったハンデがあるんですね。
    自尊心が高い人というのを羨ましく思っていた時期もあるけれど、あまりにも高いプライドは折れた時になかなか立ち直れなさそうで心配です。

    それにしても、自分の感情と向き合うことも、誰かと真剣に向き合うことも、なんでこんなにも難しいんでしょうね。本当にわかり合うためには言葉で伝えることこそ必要なのか、それとも言葉なんて不要なのか、思考が行きつ戻りつさまよいます。
    さて、次はきっと試合の様子が見れるはず。心を当時に引き戻してくれるこの本の存在は、私にとって貴重です。

  • 瑞垣さんキャラ濃すぎ〜

  • 「他人の評価なんか、どうでもええ。そんなこと聞いたんやない。おまえが、おれのことを信じているのか、聞きたかったんや」
    ー門脇秀吾

  • 三月に横手中野球部との再試合がおこなわれることがきまり、巧は試合に向けて調子をととのえていきます。一方、前の試合で瑞垣に揺さぶりをかけられ、巧の球をとれなくなってしまった豪も、本来のすがたをとりもどしていきます。

    他方の横手でも、天才スラッガーとして周囲の期待を一身に浴びつづけてきた門脇と、彼の幼なじみで一筋縄ではいかない瑞垣との関係にも、すこしずつ変化が生じはじめます。

    心理戦の様相を呈して来たなかにあって、一人で自分の歩むべき道を信じて進みつづける巧のすがたが光っています。

    なお巻末には、横手の二年生バッテリーの萩雄人と城野達矢をえがいた短編「THE OTHER BATTERY」が収録されています。

  • 気になるのできっと最後まで文庫で読むと思いますが、正直1巻がいちばん良くて、その後の展開はあんまり好きじゃないのです。これはもうあと、どうオチをつけてくれるのかでどっちに転ぶのか全部決まってくるだろうなっていう。ただこのひとの文章は、ときどき本当に「はっ」とするほど美しくて的確で、巧と青波のキャラクターだけはどんなに時間が経っても色あせないくらい際立っていると思う。最終巻が楽しみ。

  •  頑なに悩む豪と、軽い吉貞に、瑞垣がかき回して、巧の存在がかすみます。

  • 4巻読んでから時間あいてしまいました。最初に比べると巧成長した。仲間ともいろいろあるけど大人になってきた。青波は相変わらずかわいい!

  • 5巻目ですね。

    さすがにここまで来ると、
    脇キャラ達もかなり立ってきてます。

    巧と豪のバッテリーは
    なんだかぎくしゃくしているけど、
    誰にも負けない自信だけはあるとかわかりにくw

    巧の母ちゃんが入院してます。

    そして、巧は何でもそつなくこなせる奴だと
    わかりました。
    1度家庭科でならったからって、
    お家でてきぱき作れるなんて・・・

    ちゃんと青波とおじぃちゃんの面倒もみれるしねw
    おじぃちゃんのぼけっぷりはかわいいのぉw
    ご飯ちゃんと炊けないとか、
    そのあとのやり取りがほほえましいw

    巧はかなり変わったよね。 
    豪以外ともそれなりに会話してるし。
    でも、友達が必要とは思っていない・・・うぅん

    豪は青波に嫌われて凹んだりして、ため息つきまくり。

    とかく、この巻は周りのキャラの動きがいいなぁ。

    瑞垣は相変わらず、ひねくれてるような発言で、
    冷静に相手の観察をしてねちねちいじめるしw
    つか、こいつはかなりモテるんだろうね。 

    容姿はどぉだか分らないけど、
    ふざけたフリしながらも相手を見て、
    考えながら会話できるから、
    意のままに調子にのせることも凹ませることも
    大概の奴にはできちゃうでしょ。  

    女の子を口説くのも上手いんじゃね? 
    口喧嘩したら確実に負けるわ。  
    それでもって、全国大会4位の野球部の中心だもんね。 
    頭良くて運動できて会話も上手いって
    スペック高すぎだろ。

    海音寺もなに?キミタバコ吸うの??いいの??
    やだなぁ。
    優等生なのにちょっと悪い事もしちゃいます的な感じ。
    前にも書いたけど、こいつぜってぇモテるだろw
    でも、やはりそこは優等生だよね。
    お前の事かばわないとか心では言いながら、
    体を張って守ろうとするとかさ。

    門脇はもぉあれだ。 
    あきらかに年齢にそぐわない容姿してんだろぉな。 
    青波におっさん言われてもしゃぁないよw
    さらに、トレーニングして引きしまってるんでしょ?
    もぉ見た目20代なんじゃね? 

    吉貞は最初っからキャラでてたもんね。
    エロくて口が軽いけど、それなりに実力もある
    ムードメーカーっぽい奴。 
    でも、こいつも軽いだけじゃない所を
    見せてましたねぇ。
    さりげなく門脇の事観察してるんだもん。

    沢口は一番キャラが薄いなぁー。
    良くも悪くも、平均的中1の発想と言動。
    逆に言えば、他の連中がとても
    中学生とは思えないんだけどw
    あくまで俺基準ですけどね。

    東谷が今回で一番キャラが出た子なのかなぁ。
    なんかかわいいキャラだなw
    巧や豪の関係が心配ってより、
    巧のせいで豪がかわいそうって素直に言っちゃう子w
    海音寺に憧れてるらしいが、がんばって欲しい。

    青波もどんどんたくましくなりましたが、
    相変わらずいい感性です。
    彼が主役の小説が読みたいですよ。

    そんでもって読み切り。

    なんと、横手二中の新バッテリーのお話でした。
    どことなく、ピッチャーは青波っぽい感じの子です。
    キャッチャーは巧の性格をものすごく丸くした感じ?
    6巻目でこいつら出てくるのかな? 
    ちょっとワクワクするんだが。

    あっ、とりあえず中学生がタバコ吸っちゃダメだよ?
    タバコ吸うのがかっこいいとか言うのは、
    すでに時代遅れだから。

  • ピッチャーとキャッチャー。
    信頼し合うこと、分かり合うこと。
    野球から離れたら、関係はどうなるのか?
    そんな葛藤を抱える二人。

  • 瑞垣。この癖のある人物によって、物語は蛇行して行く。一筋縄ではいかない。熱いタイプばかりでは描けない世界だ。

全306件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

あさのあつこの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
あさの あつこ
あさの あつこ
あさの あつこ
宮部 みゆき
伊坂 幸太郎
伊坂 幸太郎
伊坂 幸太郎
三浦しをん
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×