- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043721061
感想・レビュー・書評
-
仙台市図書館でバッテリーは児童文学に分類されていました。
あさのあつこという名前をよく目にするので、たまたま選んだ本がバッテリーで、児童文学に分類されていることも後から分かったことで、知っていれば選ばなかったかもしれません。その分類が良いかどうかはわかりませんが、6巻一気に読んでしまいました。バッテリーⅥの最終章になり、もう終わりかと残念な気持ちになりました。最後の結果は予想していた内容でしたが、仕方がないかなと納得しました。
主人公の巧のような中学生がいるかはわかりませんが、登場人物のそれぞれの個性に魅力を感じます。あさのあつこ作品の事はまたよく知らないのですが、バッテリー続編が出されているなら読みたいと思いますし、他の作品も読んでみたいと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ついに終わってしまったか…という感じです。巧は豪とのまた新しい関係を築いていけるんじゃないでしょうか。個人的に最初の卒業式のシーンが好きです。
ラストはハッキリしませんが、その後が読める『ライト・イニング』があるのでまぁいいです。 -
終わりの方で気づいたけど、
甲子園じゃない野球小説ってめずらしい。
まだ県大会にすら出てない、それでも、本気の野球。
さすがあさのさんだと思いました!
全体を通して、みんなが主人公だって言えるようなお話でした。
特に印象深かったのは、
すぐ近くに天才がいる「幼なじみ」の気持ち、痛み。
こんな気持ちをリアルに描けるのはあさのさんくらいじゃないかな。
続きが気になる!
でも終わってほしくない!
そんな想いが通じたのか、個人的にすごく好きなラストでした
(2010.3.17) -
20160915 途中までの人間関係と各自の思いについて書き込まれているから、この終わり方になるのだと納得する。この次については書けないのではと思うし、読んだ人それぞれの続編ができると思う。良い物語に会えてよかった。
でも、青波の物語なら読みたい。 -
最終章の残りページの少なさに焦りを感じつつハラハラしながら読了しました。最後の数ページにわたっての巧や豪や門脇さんの思いが綴られたところは読み終わったあと4回くらい読み返しました。なにげに巧も成長しとる……!と最後のほう読み返し3回目にして気付き、読み終わったあとふとあの人のあの行動はあんな意味が……!と気づくたびにふわーって叫びたくなりました。面白かった!
-
この爽快感。
原田と門脇よ勝負がどうなったかを知るよしもない。でも、これが本の良いところ。好きなように解釈できる。 -
ついに迎えた最終巻。
横手との試合の日もついに当日を迎えます。
読んでいて、能力の限界と、天才の壁というものをありありと感じさせてくれました。
努力である程度力はつけられるとしても、どうしたって能力の限界はある。
かといって天才が無敵かというとそうではなく、天才だって壁にぶつかる。
世界は案外平等なのかもしれないですね。
物語はクライマックスに向かって進んでいきますが、結末は予想通りといえば予想通り。
とはいえ、とてもいい試合でしたね。
最初で最後の最高の試合。
このメンバーで試合をすることはないでしょうが、タスキを繋ぐようにしっかりと次に活かしてくれるメンバーもいますしね。
中学時代って、思い返せば一瞬のように濃い時間でした。
あの頃一緒にいたメンバーは今はみな別々の道を歩んでいて、きっと巧と豪だってそう遠くないうちに違う道を歩み始めるんでしょうね。
だからこそ、こんな風に過ごせる時間は本当に貴重なのです。
桜が咲き乱れるこの時期に読めたのは偶然ですが、風が吹き抜けるような爽やかな読み心地の1冊でした。 -
えっここで終わり⁉︎
思っていたより野球はしないけど、野球が大好きな少年たちそれぞれの悩みや葛藤そして成長を追った1年間のお話でした。 -
曖昧にできるなら、適当でいいなら、伝えなくてすむなら、口をつぐんでいればいい。ありきたりの言葉で事足りる。しかし、そうはいかないのだ。
言いたいことがある。聞いて欲しいと願う。だとしたら、どうすればいい。ちゃんと伝わる言葉を探すしかないじゃないか。
ー原田巧
何年ぶりかの再読。
そして一気読み。
巧の成長、豪の中1とは思えない葛藤、門脇のストイックさ、瑞垣の本音が出てくる感じ…新たな発見がありました。
方言から一人ひとりの言葉の温かさや重さなどが伝わります。
個人的に2巻の展西の台詞が共感するところもあり、印象に残りました。 -
シリーズ最終巻。横手中との再試合までがえがかれています。
巧が主人公のこの物語ですが、天才ゆえにひとづきあいが苦手な彼が周囲の人びとと打ち解けていくといったようなありきたりなストーリーとは一線を画していて、新鮮に感じました。とくに後半には、自分の信じる道を進もうと努力する巧のすがたが輝いていて、しかもそんな彼に読者のほうも自然に共感を抱くことができるようになっています。児童文学でこういう人物造形も可能なのかと、著者の文章力に驚嘆しました。個人的には、本書の物語にそれほど深く感動したというほどではなかったのですが、児童文学の表現の幅についての認識をあらためることになりました。
もっとも、巧や瑞垣あたりは、どうにも中学生には思えないという感想もあるのですが。