雷桜 (角川文庫)

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  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043739011

感想・レビュー・書評

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  • 「遊」を中心に話は出来上がっている。
    不思議な話だけど「遊」の生き方は潔くてよかったかな。

  • 恋愛色があまりキツくない江戸時代が舞台の恋愛物。二人が出会うまでと別れた後の描写が圧倒的に多いからか。男勝りヒロインは女性に好まれるタイプ。だが相手にあまり魅力を感じられない。なぜヒロインが惚れたのか疑問…

  • 映画化された作品。斉道のキレッぷりに( ; ゜Д゜)となりながら、恋愛作品と聞いていたが違うのか?と疑いながら読み進めた。きちんと恋愛が出てきたので、安心。

  • 恋愛小説はあまり食指が動かないのですが、この話は恋愛過ぎず予想以上に面白かった。

  • すごく読みやすかったが読みやすすぎてライトノベルのような印象を受けた
    もうちょっと後半部分をじっくり読みたかった気がします

  • 宇江佐さんの時代小説を読むようになって、

    どの作品もいいなぁ~って感じていたけれど、

    今まで読んだ中で(3冊ぐらいだけど)一番いい!!って

    絶叫したくなる本でした。


    すごくざっくり表すと、

    瀬田村の庄屋の家に生まれた末っ子の遊(ゆう)が

    藩どうしの策略の中で赤子の時にさらわれて、

    十何年後に野生の子風になって戻ってくる話。かな?


    素直に思ったこと。

    遊のまっすぐ、きっぱり、筋の通った生き様が美しいなと。

    赤ちゃんの時に誘拐されて、伊賀の忍者もどきに育てられるけど、

    そんな人にも育ての恩を感じてるし。

    実の母親や兄嫁にも感謝の念を忘れない。

    だけど身なりや発言は粗野な感じ。

    そのGAPがみんなを惹きつけるんだと思った。


    また清水の殿様(斉道)の気狂い、メンタル異常が

    遊との出会いで癒されていくのも、

    なんだか読んでいる方としては嬉しいっていうか。

    治癒の力もあるのねん!と感慨しきりでした。

    遊本人にはまったくありのままだと思うんだけどね。


    女性の生きざまとして、

    他人を不幸にしないけれど、自分のやりたいことを通す、

    筋の通った生き方。

    本当に見習いたい!と思ったのでした。

  • 藩同士の確執に巻き込まれて誘拐され、山で育った遊。将軍の数ある子供の一人として生まれ、屈折した子供時代を送ってきた斉道。

    山育ちの遊は「天狗」「狼女」などと陰口をたたかれますが、その天衣無縫さに斉道は救われます。でも、所詮身分違いの恋・・・という結末。

    小説内で他のキャラに感動され、解説でも絶賛され、映画化の時もポスターになった「もっとも美しいシーン」ですが、なぜか私には感動がなかったです。他のキャラの説明調が引っかかってしまったのか。たまたま感情移入が出来ていなかったのか。小説の中で映像のように浮かび上がるシーンに泣きそうになったことは何度もあるのに、何故これはダメだったのか、不思議です。

    身分違いの恋よりも、前半部分の誘拐された娘を年月が経っても忘れず案じ続ける家族、特に兄たちに惹かれました。再会できてよかったね。

  • 時代小説だけど読みやすい。
    ちょっと切ない恋物語。
    満開に咲く雷桜。みてみたいなぁ。

    随分前に映画で見た作品。

  • 「究極のラブストーリー??片腹痛いわ!」と斜に構えて読み始めたわけですが。
    いわゆる、灰かぶり姫が王子に見初められる話。
    でも姫は灰をかぶったままの野生児だし、王子は癇癪持ちの神経症。
    ベタだけど退屈ではない。
    脇を固める人々の生活も活き活きと丁寧に描写されており、時代物の雰囲気を壊すことはありません。
    これが物語を安っぽくしない理由かも。
    ロマンスは思い出の中だからこそ、儚くも美しい…そんな感じでしょうか。

  • もっとシンデレラストーリーものなのかと予想してたけど、思いのほかシビアな展開と結末。殿様の初登場時からのギャップがすごい。

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著者プロフィール

1949年函館生まれ。95年、「幻の声」で第75回オール讀物新人賞を受賞しデビュー。2000年に『深川恋物語』で第21回吉川英治文学新人賞、翌01年には『余寒の雪』で第7回中山義秀文学賞を受賞。江戸の市井人情を細やかに描いて人気を博す。著書に『十日えびす』 『ほら吹き茂平』『高砂』(すべて祥伝社文庫)他多数。15年11月逝去。

「2023年 『おぅねぇすてぃ <新装版>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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