スワンソング (角川文庫 お 49-6)

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著者 : 大崎善生
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年6月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043740062

スワンソング (角川文庫 お 49-6)の感想・レビュー・書評

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  • ハードカバーにて既読。
    http://booklog.jp/users/huitaine/archives/1/4048737899

    何度読んでも感じるのが、透明感だ。
    浮気。三角関係。痴情のもつれ。第三者が一言で表現するなら
    そんなような内容になってしまうのだろうが、そんな下品な話ではない。
    それは、登場人物たちみんなが、それぞれに必死で生きているから
    美しく感じさせるのではないかと思う。
    けして明るい話ではないのに、暗い気持ちにならない。

    会話をすることが、どんな些細なことでも楽しかったり
    別れる前は楽しかったはずのことが
    見るのも辛いものになってしまったり
    誰でも経験のあるようなことが、丁寧な言葉で綴られている。

    一方的ではなく、影響を与え合う関係に憧れる気持ちに共感した。
    別れるということが自分の人生を否定することだとは、私は思わない。
    自分の人生の過程であって、それはけしてまっすぐではないはずだ。

    何度もレッカーをされてしまうこと、美術館のシーン、
    コインランドリーでの会話など、とても印象的だ。

    多少事実ではこうはならないだろう、と思うところも無いではないが
    丁寧な心理描写が優る。

    読後に複雑ながらも温かいものが残る小説。

  • もー。なんなのこの男。気持ち悪い!作者は何をどうしたいんだろうこれ・・。

  • 無言電話は止めてー

  • 勝手な男の話。
    疲れている時に読んだからか、それとも私が女だからそう感じてしまうのかもしれないが、すごくイライラさせられた。
    私には合わなかった。

  • 途中で読んでて悲しくなってきた。。。でも悪くはないか。

  • これ。
    名古屋に帰る新幹線で読んでて、そのまま実家に置いて帰った。
    勝手な男の勝手な話。

  • 携帯電話がなく、連絡の手段は電話だけ。
    もちろん私の恋愛時代も当然そうだった。
    この時代、電話が鳴ると、心がときめいた。
    ただ、この物語はときめきと恐怖が隣り合わせのベルの音…。
    主人公が昔の彼女と新しい彼女の間に板挟み。そしてはっきり気持ちを伝えないために、彼女たちは心を病んでいく。
    人間の精神なんて、ちょっとしたバランスを崩したのをきっかけに、どんどん崩れていくんだと、この二人の彼女を見て、そう感じました。
    ラストはさすがに涙した私。
    こんな恋愛もあるんだと、そしてこんなに人を想うことが重いことだと…。

  • 切ない3人の恋。
    三角関係から成る見えない負の連鎖と、一向に終わることのない病的な主人公の献身ぷりが、本当にいたたまれない。
    ここまでして一体何がこの人たちのプラスになるんだろうかと、すごく疑問に思うほど、ある意味異常なほど。

    こういう愛の形もきっとあるとは思うけど、現実はとても辛いはず。
    たまに比喩表現が突飛なのもあるけれど、切ないラブストーリーとしてはありですね。

  • 最後まで読むとそこまで悪くはなかったなぁ…みたいな感慨を抱きますけれどもやっぱし前半から中盤まではダルかったです…誰かさんが指摘していますけれども、なんとなく村上春樹のノルウェイの森を彷彿とさせる何かが今作には含まれているのであって、それもちょっと僕的には興ざめでしたかね…

    ヽ(・ω・)/ズコー

    リアリティがあるようでないような? または、ないようであるような? 物語でしたねぇ…個人的には主人公に対し、女性がああいった取り乱した行動を取るのがどうにも解せないのですけれども…現実にはああいった女性もいるのでせうか!?

    ヽ(・ω・)/ズコー

    まあ、何はともあれ物語は読みえましたよ、ええ…途中で挫折などせずに。それでもやっぱし、個人的にはアジアンタムブルー、パイロットフィッシュなどの方が好みでしたねぇ…おしまい。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  •  無償の愛とはこの事なのか・・・
    読み終えた瞬間、何かが心に住み着いている。

    薄い愛でも深い愛でも厚い愛でも無い。 愛以上のもの・・・  今の自分では言葉がない。 想いだけである。

    人を想う気持ちと行動をどのようにつなげてゆくのか、言い現しようの無い気持ちである。

    想いが、言えないからこそ小説で表現できるのか。
    風景、色、匂いが、心に写っている。
    自分に問いかける小説である。

    ぜひ読んでもらいたい。


    《本文より》
     由香はどこへいってしまったのだろう。あの空のどこを捜しても、もう二度と見つけることはできないのだ。
    「良ちゃん」
    大空の彼方から声が聞こえたような気がした。
    「頑張れ」
           由香の声だった
     僕は目を凝らして満天に星の輝く空を見上げた。
    たとえ、二人が別れたとしても二人が愛しあっていたという事実が消えるわけではない。そうでしょ!
    胸の中に別れ際に何度か口にした由香の言葉が蘇った。蕾として摘み取られてしまう自分の思い、
    それを彼女自身が納得するための最後の叫びだったかもしれない。

    どんなに厳しい条件にあるときでも僕は一握りの希望をもって彼女の側にいることができた。
    由布子が最終的の力を振り絞り発露した優しさー。
    それが、最終的に考えることができるようになっていた。

    「甘えて、甘えて、甘えて」
    そうゆう和子の頬を涙が伝っていく。
    「どのくらい、甘えたかわからない。あのころはわからなかったけれど、
    自分の人生で最高にしょうもない自分を、体を張って守ってくれた。
    篠原さんあんたのことよ。」

    「私が死んだら、この写真を一緒に焼いてください。」
    「何これ!」
    「東山ハイツって、私がはじめて一人暮らしをした部屋。」
    「何もないじゃない。」
    「ううん。 私には見えるの。」
    「何が?」
    「いいの。 それを私と一緒に焼いて」
    「何が写っているの?」
    「人の・・・。 人の優しさ。 思いやり。
     私を守ろうとしてくれた、ただ一人の息吹が・・・。
     そこに写っている。 私にはそれが見える。」

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