新版 落窪物語 上 現代語訳付き (角川ソフィア文庫 48)

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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043742011

作品紹介・あらすじ

『源氏物語』に先立つ、笑いの要素が多い、継子いじめの長編物語。母の死後、継母にこき使われていた女君。その女君に深い愛情を抱くようになった少将道頼は、継母のもとから女君を救出し復讐を誓う――。

感想・レビュー・書評

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  • 前半が原文、後半にかなり忠実な現代語訳が載っています。すみません、完全に後半だけ読みました。でも、もっと辛いと思ったけど、結構面白く読めました。私が読んだ漫画や児童書では後半が略されていたようなので、下巻が楽しみです。
    古文は主語が省略されてダラダラと文が続くので、現代語訳になっていても意味が解らなくなることがあるから、そりゃー古文で意味とれなくなるよなぁと思いながら読みました。

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000058830

  • 飽きさせない展開ですらすら読めてしまう。当時の女房たちの間でも楽しく読まれていたのではないかと思う。

  •  普段は原文を読んで脳内で勝手に意訳していたので、さほど気にしていなかったが、いざ改めて現代語訳(直訳)を読むと、存外「未詳」の箇所が多いと知る。
     古典の世界も、まだまだ謎だらけ。特に言語の変遷は凄まじいものがあるから、ますます読解が難しくなるだろうしなあ…。

  • 恋愛小説。古文だけど。少女マンガのようなときめきを得られる。男性陣がかっこよすぎる。

  • 最初の道頼と帯刀の会話が笑える^^
    姫が助け出されていいかんじに終わるところまで掲載

  • 日本で唯一完璧な形として残っている(らしい)継子いじめの物語。小論文のために読み始めましたが、結構怖くてシュールでした。
    いくら継母が憎くたってその娘にとばっちりが来るのは可哀想じゃないか…

  • 今は昔――。
    中納言には娘が数人いたが、その中の一人“落窪の君”は実の母を亡くし、中納言邸で継母である北の方に使用人のような扱いを受けていた。
    宮家の血筋を引く落窪の君は、姿も心も美しく、また縫い物が得意だった。継母や腹違いの姉妹の婿のために縫い物をする日々を送っていたが、その落窪の君のことを聞いた“少将”は、落窪の君に文を送る――。

    前半は原文、後半は現代語訳。原文には細かい注がつけられ、会話文の前には発言者も明記されているので、原文を読みつつわかりにくい部分を現代語訳で補うという読み方が良いと思う。ただし上巻の補注も下巻にまとめられているので、手元に下巻がないときは不便だった。

    物語の内容は、よく「平安のシンデレラストーリー」と言われるが、グリムのシンデレラなんて足元にも及ばないほど、こちらのほうが面白い。
    落窪の君は高貴な血筋なせいか、心優しくめそめそ泣いていることが多いのだけど、落窪の君を救い出し、継母たちに復讐する少将の行動力がすごい。
    なにより、何人もの妻を持つのが常識のあの平安時代にあって、落窪の君ひとりを愛し大切にする少将が、本当に素敵。光源氏なんてクズ男だ!

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著者プロフィール

【著者】室城秀之
一九五四年、東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。白百合女子大学教授。著書に『うつほ物語の表現と論理』、注釈書『うつほ物語 全』『新版落窪物語』ほかがある。

「2021年 『松浦宮物語 雲隠六帖』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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