アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫)

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著者 : 森絵都
  • 角川書店 (2005年6月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043791019

アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫)の感想・レビュー・書評

  • 子どもは眠る
    小学校の時に読んで、またふと読み返したくなった。小学生の時は章くんかっこいいという感想が第一に出てきたが、今読むとこの年代の成長や葛藤が伝わって来る。皆それぞれ心や体の変化による自分や人間関係など不安定なバランスが感じられた。

  • 児童文学かな。体調が悪い時期であんまり内容が頭に入ってこなかった。

  • 「子供は眠る」「彼女のアリア」「アーモンド入りチョコレートのワルツ」の三篇。一篇目の結末が良かった。こうやって大人になっていくのね。

  • 中学生のころの頃こんな風に感じていたでしょ、なお話。

    中学生が主人公の3つの物語が、ピアノの調べに乗せて紡がれる。女性作者ではあるけれど、「子供は眠る」で描かれる少年たちの素直になれない群像がなんとも言えずグッとくる。そんなに深い音楽の話はないけれど、本当は曲を知っていればなおのことなのだろう(一つも知っている曲はなかった)。どれもハッピーエンドではないけれど、心静かに終わっていくので後味が良いのが不思議。

    バレンタインプレゼントでのいただきもの。ほぼチョコレートの話はない。

  • 2017/2/11
    中学生が主人公の話が三本載っている。子供は眠るという話では、毎年夏に別荘で過ごす少年たちの心の変化を描いたもので、章くんの態度に対して不満や嫌なようすを見せたりすることができそうでできなかったナスや恭や智明、がじゅまるの4人。毎年章くんの別荘で過ごすうちに徐々に気持ちが変化していることに気がついていく。中学生ながらの微妙な心の機微が自然なようすで描かれている。2つ目の彼女のアリアは、不眠症になった主人公が、ピアノの音に連れられて木造校舎の旧音楽室で藤谷という女の子と出会い、お互いに色々自身のことを知っていくうちに、お互いに嘘を重ねていたということに気がつき、最後はお互いを認め合って終わるというもの。彼女は不眠症というよりも虚言癖だったのだが、それも受け止められるようになる主人公の心の変化が面白い。最後のアーモンド入りチョコレートのワルツというタイトルの話。ピアノの練習をする絹子先生の教室にフランスのサティというおじさんがやってきて、そこでの交流から始まる様々な周囲の人々の心の変化が書かれた話。やめていくピアノ教室の人々に対して、サティに興味を示していく君絵の存在や、フランスの言葉で一生懸命感情を伝えようとするサティなど、ユニークな感じである。それぞれの話に音楽にまつわるものが関係していて、クラシック?と関連付けられた内容になっている。

  • 音楽を軸に進む3つの物語。
    音楽への教養があれば、物語の雰囲気をもっと感じ取ることができたかと思います。もったいない。最近いろんなことに興味が向いているので、これを機に少しずつ聴いてみようかしら。

    心地よい関係が崩れそうで、それを認めたくなくて、でも前に進まなきゃいけなくて、という思春期の葛藤がつづられていて、ああ私も昔こんなことがあったなあと懐かしく思いました。

  • 「アーモンドチョコレートのように生きなさい。」

    というセリフはつまり、かたすぎず、またやわらかすぎない芯を持って生きるということなんだろうか。中学生の時に抱いたであろうモヤモヤふわふわした気持ちが旨く表現されていると思う。中学生の時に読んでいたら、また違ったかもしれない。

  • 13~15歳。中学時代のきらめく季節。シューマン、バッハ、サティ、三つのピアノ曲をテーマにした短編集。

    「子どもは眠る」
    毎年、少年たちだけで過ごす海辺の別荘での夏休み。でも、その夏はいつもの夏とちがっていた。少年たちの葛藤と成長。大人になること。別れ。

    「彼女のアリア」
    不眠症に悩む主人公が偶然、旧校舎で出会った少女。彼女は自分も不眠症に悩まされているという。2人は毎日旧校舎の音楽室で語らう。嘘と本当。恋。

    「アーモンド入りチョコレートのワルツ」
    ピアノ教室に突然現れた奇妙なフランス人のおじさん。そのせいでピアノ教室は大変なことになるが…。好きになること、成長すること、無邪気さ、楽しむこと。

    どの話も、心が暖かく、優しくなる。自分が、小さなことに悩んで止まって突っぱねていた中学生時代に戻ったような錯覚に陥る。

  • 不眠症と虚言癖の二人が、バッハのゴルトベルク変奏曲を奏でながら惹かれあっていく男女の物語。
    風変わりなピアノの先生に慕う二人の生徒が、突然現れたエリック・サティに似ている外人と仲良くなったり、離れたりするサティ風味の物語。
    夏、子ども達だけで別荘で過ごし、別荘の持ち主である独裁政権をしている人物がシューマンのピアノを曲を毎夜聴き、徐々に人間関係に亀裂が入る。最終的には、隠された真実が......。
    全部で三篇の物語。全て、クラシックの作品が登場する。まるで、小中の国語の授業で読む作品のようだが、どの作品も心が暖まり洗われる作品ばかり。
    私は大のクラシック好きなのだが、クラシックに興味が無い人には、その音楽が子守歌や眠気を誘う音になってしまうのかと改めて感じた。

  • 森絵都さんという作家は本来10代の心情を綴るのが得意な方らしく、僕のように「風に舞い上がるビニールシート」から入るのはどうやら邪道のようです。宮脇俊三の初読が「平安鎌倉史紀行」だったりするようなものでしょうか(笑)。

    で、本作はその10代の少年少女が織り成す3つの短編なのですが、なるほど、素晴らしい。誰もが経験し、そして喪ってしまったあのふわふわそわそわもやもやした感覚が実にリアルに描かれています。そこにあるのは郷愁ではなく、共感。過去の輝きを懐かしむでもなく、かといって神聖視するでもなく、ただただ温かい視点で登場人物の心もようを鮮やかに掘り起こしています。

    加えて、巻末の角田光代氏の解説が素晴らしい。ここまで適確かつ上質に解説されてしまっては、もう素人がレビューを書く幕なんてありません(苦笑)。

    個人的には「彼女のアリア」が一押し。少女漫画のようなベッタベタな展開だけど、大好き。「うまそうだな」にまんまとしてやられました。

  • 子どもたちのお話だから、いかにも青春なのかと思えばそんなことは全くなく、ほろ苦いというか、切なさでめいっぱいになる感覚。失われた時間は元に戻らない。帰りたいわけじゃなくて、宝箱に仕舞っておくもの、って感じ。

  • 少年・少女時代の一瞬を描いている物語。
    子供から大人階段を登るとき、大切なものを失ったり
    見つけたり、その年齢で感じることができるのはその瞬間だけ。
    物語の転の部分がハラハラするエピソードで、
    どーなってしまうの??とちょっとドキドキする物語。

  • 子どもから思春期へと変わりゆく少年少女たちの甘やかな時間を、クラシック曲にのせて描き出す。綺麗な描写と優しい文体で、どの作品もどこか薄いベールをかけたような夢心地さをまとっている。
    けれど子どもの時間はやがて必ず終わる。心身の成長や周囲の人間関係によって訪れるその変化を、一貫して「抗いようがなく在るもの」として描く作者の目が、作品を覆う空気との対比にもなり良かった。
    旧校舎の音楽室で出会った二人『彼女のアリア』。虚言癖を持つ彼女は、自身も気が付かないうちにひとつだけ本当を曝け出している。
    常に虚構の世界を作り込んでいく彼女の精神は休むことが出来ない。現実を在るがままに受け止めた時に生じる、それ以上以下の考えをいったん頭から手放せるという「余白」がないから。その意味では彼女は立派な不眠症だ。
    「治すから」、この言葉まで嘘にしないために彼女はこれからどれほど苦しい思いを味わうだろう。けれど、いつかその心が安らぎ眠りにつける日がくればと願う。
    ピアノ教室に現れた奔放なフランス人との交流を描く表題作。「アーモンド入りチョコレートのように生きていきなさい」とは彼が最後に残した言葉だけれど、人間の芯は堅すぎても柔らかすぎてもいけない。表面の柔らかさとはまた違った、芯には芯なりの加減がある。
    彼のアーモンドは、少し、硬すぎたのだ。その振る舞いこそ皆の舌を楽しませるものであっても、状況を鑑みず同じ芯の硬さを保とうとすれば、やがて誰かを傷付ける。彼自身それを痛感し胸に刻み込んだからこそ、少女たちへの永遠の課題としてこの言葉を残したのだと思う。
    勿論今は自分なりの芯を見つけ磨くことに専念してくれていい。そしていづれ大人になった時、胸にくるみ込んだその芯の、ほどよい加減をちゃんと見つけられる。そんなふうに生きていきなさい、って。(カズハ)

  • この年になるとちょっと気恥ずかしいストーリーばかりだが、青春時代特有の空気が全般に漂っている。

  • 魅力的、という言葉が似合う本です。やっぱり私は森絵都さんの描く世界がとても好きです。3つの短編からなるこの本ですが、一番最初の話が好きです。意地悪をしているだけのように見える男の子の不器用さ、それを知ってなにも言えなくなってしまう不器用な子供たち。ガラッと空気が変わる瞬間もとても素敵ですし、切なさもありとても良い!爽やかな切なさでした。

  • 「彼女のアリア」はきゅんとする。

  • 1つ目の短編小説の、「ピアノの音は、心の足りない部分を埋めてくれる(うろ覚えなので正確ではないです)」というのを読んでから、足りないものを埋めるために、ピアノ曲をたまーに聞いています。本当に気持ちが良いです。

  • 彼女の文章の持つ柔らかさが好きです。
    登場する少年少女の気持ちに寄り添って読んでしまう。
    もっともっと読みたい作家さんのひとり。

  • 3つの短編すべてに共通している事はモノクロの世界がぱっと明るくなったような空間と時を過ごす。
    しかし、ふとしたきっかけでそれが壊れてしまう。その後、それはもう戻らないというせつない展開だが、新しく歩み出すきっかけになっている。

  • この本は中学生とクラシックの組み合わせの短編が3つが入っているのですが
    中学生の時に読みたいかったっていうのもあるけど
    今だからすんなり読めるっていうのもあるなぁ
    解説を角田光代さんが書いていて
    それが凄く良かったし森さんの本やっぱり好きだって思った

  • ピアノ曲とリンクした3つの短編集♪
    角田光代さんの解説が秀逸♡
    中学生ってこんな感じだったんだろうなぁ~って、ちょっと胸がキュンとなるお話たち( 〃▽〃)
    大人じゃないからどうにもならないことがあり過ぎてジタバタするんだけど、やっぱり自分でどうにか折り合いつけるしかなくて・・・でも実は大人になってもそれは同じってコト、今は知ってます(●´ω`●)ゞ

  • 猛烈に恋愛小説が読みたくなって、図書館に行って、森絵都!チョコレート!あっこれ恋愛っぽいわ!と思って借りたら、児童文学でした。
    はじめは少し退屈。解説の角田さんが言っている「きれいごとを慎重に排している」ということはわたしも同感。でも『子供は眠る』イマイチ、物語に入り込めなかったなぁ。。
    『彼女のアリア』『アーモンド入りチョコレートのワルツ』はよかったな。
    なんか物語の空間が完璧になりたっていて、読んでいて心地が良かった。
    話は全然違うものなんだけど『アーモンド入りチョコレートのワルツ』の君絵と奈緒のキャラクターが吉本ばななの『TSUGUMI』のつぐみとまりあを思い出しました。

  • 小学生のときに読んだのを、十数年ぶりに読み返す。「子供は眠る」が傑作だ。子供はできる限り子供たちだけの世界で、少なくとも小説の中だけでもそうやって過ごすべきと思っているので。

  • 高校生の頃、虚言癖の友だちがいて、虚言癖の話があるということで読んでから早10年弱。当時からサティのおじさんが印象的だったが、今回もサティのおじさんは私にとってかなり魅力的で不思議な世界観に浸りっぱなしでとても心地よく読めました

  • ピアノの曲をもとにした三つの短編です。
    1つ目はリアルで昔の自分を思いだし
    2つ目は初恋のような切なさで
    3つ目はメルヘンチックでちょっとおかしかったりする

    どれも好きだなぁ
    曲を聞いてみたい

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