- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043791026
感想・レビュー・書評
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だいぶん前に読んだはずの本、読了。
お互いに自分の心が弱いと自分を責めて離れる親友同士や、穏やかそうに見えて静かに心を病んでいく智さん。
人の心の脆さと、人との関わりの大切さを感じる。
私もノストラダムスの大予言を、本当に起きるかもと信じていた方なので、なんだかその感覚は懐かしくなりながら読んだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2013年4月13日
切ないお話。好きだった。 -
かなり響きました。
私は個人的に「夜」とか「月」とか暗めだけど綺麗な雰囲気が大好きなので大満足です。主人公と歳が近いだけに共感できるところが多めで。中学生って微妙な時期だよなぁ。
その中でも最後のシーンが印象的でした。終わり方もやっぱり美しい。涙腺崩壊しそうになりました笑。 -
終盤のスピード感が圧巻でした。あとこれだけのページ数で一体どうなるのか。内田樹さんが紙の本は残りの分量を肌で感じられるのが醍醐味だと言っていましたが、まさに左手に持った紙の軽さに動揺させられました。それらを全部収拾して、エンディングに持っていく力強さ。ややもするとあらっぽくなってしまうその勢いを、やさしい手紙で締めくくる序破急が心にすとんと来ました。
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思春期の子供たちってめんどくせーなって思った。
自分たちが中高生の頃も周りの大人たちにそう思われてたのかなって思った。
別にたいした事ないちっちゃな事で傷ついて勝手にどんどん深みにはまったりして、気がつけばいつのまにか抜け出しちゃったり、また深みにはまったり。
そんな事を繰り返して大人になっていくんだなぁと思った。
勝田くん、最初はほんとにただの変質者っぽかったけど
実は素直でまっすぐないい奴なんじゃん。
いろいろあの頃の気持ちを思い出すような作品でした。 -
この著者の小説をはじめて読みました。
ジャンルとしては青春ものなんだろうけど、予想以上に心につきささりました。
最後の方は涙目です。
とても良かったので、この著者の別の本も読んでみようと思います。 -
以前読みました。
まず思ったのは、荒れすぎでしょって。
当時のワイドショーそのままかってくらい。
ただ精神が崩壊していく様は上手いと感じました。読んでてヒリヒリする。
もうちょっとまじめならなー。児童向けみたいだけど、自分の子どもに読ませたくはないですね。
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中学生、多感な時期。それに相応しく、鋭くて、ハッとする、でも曖昧で感覚的な、詩のような。
どこか客観的で、冷めた美しさのあるお話だったけど、後半は怒涛の展開。それまで淡々としていた分、それぞれが燻っていた分が、鮮やかなまでにうまく昇華された。と思う。
皆それぞれ、何処かしらに危うさを持っていて、それを自覚している(意識はある)からこそ、放火事件が出てきた時には、主人公然り、もしかしてこの人?それともあの人…??と、嫌な予感がしたものよ。でも良かった。
最後の“つきのふね”、良かった。救われた気がした。
これからの希望が見えた気がした。
森絵都さんは、本作のような少し影を感じるような繊細な物語から「ショートトリップ」のような一風変わったお話、「DIVE!!」のような熱いスポーツものも書かれていて、作風の幅の広さに驚くなあ〜