- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043802012
作品紹介・あらすじ
亡き親友と妻との過去に疑心暗鬼になりながらも、親友の死因を突きとめるため、昭はたびたび飛騨の山奥を訪れるが……明るみになった驚くべき真実と、家族、そして愛に対する深い洞察。気鋭の力作長編。
感想・レビュー・書評
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池永さんは”やさしさ”をテーマにした作家さん。それがこれまでの私の評価でした。でも、この作品はいけません。
優柔不断であっても、どこか芯がある。それがこれまで読んだ池永作品の主人公でした。しかし、この作品の主人公に芯が感じられません。ただ優柔不断なだけです。助演とも言うべき主人公の妻は何度も”凛とした”と形容されますが、その行動に凛とした姿が浮かびません。また亡くなった親友の妹は”へそ曲がりの優等生”。このキャラクターが好きですが、あくまで私の個人的好み。冷静になれば類型的キャラクターとしか言いようがありません。
さらに、この作品は伝奇的に仕上げようとしたのか「山の民」や「岩魚の鬼子」がでてきますが、これもよく判りません。男女の葛藤と伝奇の二本を追い求めた結果、どちらも希薄になってしまった。そんな印象が残りました。
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あらすじには恋愛ロマンとありますが…もっといろんなものが含まれていて、複雑に絡み合っている、、そんな感じがしました。
一度で理解するのは難しいかもしれない。
深い…話だと思いました。
親友との三角関係。
親友の謎の死。
心の病を持つ子ども。
元暴力団との縁。
初めての浮気。
夫婦の溝。
一つの話なのに、考えさせられるテーマというか部分が多すぎ。。
一つ一つがものすごい重くて…読んでて苦しくなりました。 -
【あらすじ】
親友の死は事故、それとも自殺、あるいは失踪だったのか…?妻・映里子と亡き親友との過去に疑念を抱きながら、昭は真相を突きとめるため、親友の故郷、飛騨の山奥の神馳淵を訪れる。鍵を握るのは伝説の仙人イワナ。昭はそこで心のわだかまりを解き放ち、すでに絆を失いかけている妻との関係を取り戻すことができるのだろうか。人生のさまざまな鬱屈の先にあるたしかな希望と、愛によってたつ男と女の脆さとその再生を見事に描いて心ふるわせる恋愛ロマン。
【感想】 -
2007.9.24読了
#岐阜県 -
ヤクザ、切り落とされた指、浮気は池永陽の定番ですね。