万能鑑定士Qの事件簿III (角川文庫)

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著者 : 松岡圭祐
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年5月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043836444

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万能鑑定士Qの事件簿III (角川文庫)の感想・レビュー・書評

  • 〇 概要
     人気ブランドショップ「ラブラドール」の売り上げが旧に4割も落ちる。赤点の少女が,英語のヒアリングの追試で満点を取る。これらの事件に関わっているのは,かつての人気音楽プロデューサー西園寺響だった。西園寺響が,音楽を利用して行う数々の詐欺行為に,莉子が挑む。シリーズ第3弾。

    〇 総合評価
     シリーズ3作目。とはいえ,1と2は実質的に同じエピソードなので,話としてはこれが2作目。1の2のエピソードは結構大掛かりだったが,3作目のエピソードはこじんまりとしている。音楽を利用した数々の詐欺行為という感じ。
     このシリーズは,「犯人役」となる相手が存在する作品が多い。3作目の犯人役は西園寺響という音楽プロデューサー。ダンスミュージックで一世を風靡したという設定で,小室哲哉をモデルにしていると思われる。
     音楽を利用した詐欺行為,ハース効果を利用したブランドショップへの脅迫行為や,モスキート音を利用したカンニングなどは,小ネタとしてはなかなか。その後は,ねずみ講などのありがちなネタをはさんで,ノロウイルスを利用したレンタルCD・中古CDを狙った犯罪行為。これが結構ページ数を割いているわりに,せこい。成功しても,西園寺響のCDの売り上げにつながるとも思えない。西園寺がますますバカに見えてしまう犯罪行為。インパクトはあるのだが,バカミスっぽく思えてしまう。
     最後の莉子と西園寺の心理的な駆け引きはそれなりに面白いのだが,莉子が一方的に勝ってしまい味気ない。そもそも,西園寺では,莉子の相手になりえていない。
     作品の出来としては,中の下くらい。シリーズものなので,さくっと読めるが,敵役が明らかに莉子より格下で,対決として,盛り上がりに欠けるのが最大の難点。おまけの★3。

    〇 サプライズ ★☆☆☆☆
     犯人が「西園寺響」であることが分かっている倒叙モノなので,サプライズはあまりない。

    〇 熱中度 ★★★☆☆
     ラブラドールの売り上げを落としたハース効果を使った詐欺,英語のヒアリングテストで満点を取るためのモスキート音を利用した詐欺など,数々の詐欺行為と真相解明がテンポよく描かれ,読み進めることができる。3分の1くらいを経過したところで,今回の犯人役である西園寺響の存在が明らかになり,そこからは西園寺響対凜田莉子の対決というイメージ。ノロウイルスを利用した犯罪行為や,信者を利用した詐欺行為などがあり,最後は,莉子と西園寺の一騎打ち。ただし,いずれも莉子の圧勝という感じ。西園寺では莉子の相手にならない。よって,読んでいてもハラハラ感はあまりない。熱中度はそこそこ。
      
    インパクト ★★★★☆
     音楽を利用した詐欺行為はそれなりにインパクトがある。ノロウイルスを利用した犯罪行為は,「いやいや,いくらなんでもそんなことせんやろう」と突っ込みどころ満載の犯罪行為。レンタルCDや中古CDにノロウイルスを散布して,レンタルCDや中古CDを下火にして,新作のCDを売ろうとするとか…。ちょっとバカミスっぽいインパクト。最後の,莉子を毒殺しようとしたと誤認させ,警察に誤認させようとするトリックは,インパクトは薄いがよくできている。トータルで見るとインパクトは,そこそこある。

    〇 読後感 ★★★☆☆
     西園寺が改心するラストの読後感は悪くない。ただし,結局,西園寺に騙されていた人は騙されっぱなし。西園寺も捕まるわけだし,彩乃も救われないっぽい。まぁ,そこそこの読後感か。

    〇 キャラクター ★★☆☆☆
     莉子,小笠原,氷室といったあたりは1,2と同様の存在感。キャラクターが深まっているわけでもない。今回の犯人役の西園寺響は,莉子にやられっぱなしという印象。そこまでキャラクターとして魅力的ではない。

    〇 希少価値 ... 続きを読む

  • 【分類】913.6/Ma86
    文学のコーナーに並んでいます。

  • 相変わらずさくっと読める一冊。
    犯人の元ネタはまぁ小室哲哉でしょうね。
    けど、大丈夫!
    現実のTKは元気です。
    GET WILDのアルバムも発売されたし。
    前作に比べれば、謎解きも事件の規模は非常にコンパクト。
    ただ音を使っての犯罪は非常に面白い部分でもあり、現実にできそうなので、うかうかしてられないという。
    しかし、きっとそのうち莉子と小笠原は結ばれていくんでしょうが、小笠原のどこが良いのか、現時点では不明。
    ただただ人が良いというわけでもないし…。
    まぁおいおいわかるだろうし、続刊を早く読もう。

  • 疲れているのだけれど、本が読みたい。文字を追いたい。出来れば軽く読めるもので。
    と、考えた結果本書を読むことに決めました。
    正しく今の私が求めていた感じの内容。

    この話のモデルとなった人は、一世を風靡した
    かの有名なプロデューサーでしょうか。
    露骨すぎて笑ってしまった。

    たまぁにあるんです。脳がやたらと疲れているのだけれど、どうしても本が読みたい時。
    頭も心も疲れない本をひたすら読みたくなる。

    読書家の皆さんも、そんな時ありますかね??

  • 個人的には、Ⅱよりも面白かった。
    音だけでこれだけ他人を操れるものなんだと驚いた。

  • 序盤では「音」に絡んだ謎を莉子が解き明かしていく。
    売上のいきなり落ちた人気ファッションショップ。
    英語が苦手な女子高生が取った満点のヒアリング。
    どちらも同じ人間が関わっていることがわかるのだが。
    ラストで知ることになる犯人の心情。
    過去の栄光にすがっていただけではない。
    その頃の輝きを、輝いていた自分を、取り戻そうと必死にあがいていただけなのでは?と哀しい気持ちになった。
    「可哀相な人」だけれど、彼を理解し、いつも支え続けてくれた人がいる。
    音楽家としての未来はもうないかもしれない。
    でも、今までとは違うかもしれないけれど、明るい未来があるような。
    そんなふうに思える結末でよかった。
    莉子の「えっ、こんなことまで?」と突っ込みたくなるような知識の深さには驚く。
    けっして驕らずに、でも懸命に謎と向き合う莉子のキャラクターは、このシリーズの最大の魅力だと思う。

  • 前作に比べるとイマイチだけど、今回も一気に読みました。音というモチーフが面白かった。今回も莉子ちゃん頑張ってて可愛くて応援したくなります。

  • ある人気ファッションショップに「来月売上が4割下がる」と電話が入り、その通りになる。このままだと、さらに売上は下がるので、状況を打開する為にお金を口座に振り込めと言われる。一方で、ある女子高で成績の良くない生徒が英語の東大レベルのヒアリングテストで満点をとる。
    これらの出来事には、かつてミリオンセラーを連発した有名音楽プロデューサーが関わっているとわかる。

    相変わらず莉子の鑑定眼には驚かされるし、人の悩みを親身になって考える姿勢に好感がもてる。
    飛鳥家にとって、この事件で大金を失ってしまったが、これを気に家族の絆を取り戻せることを願う。

  • 万能鑑定士vs有名音楽プロデューサー
    音を使ったトリックが面白く、マルチ商法や宗教に
    はまってしまう人とその家族の苦悩がうまく描かれていた。
    主人公である莉子の純粋な優しさがとてもいい作品

  • 今回は音がテーマ。面白い雑学が色々あったけど、全体的なストーリーはまぁまぁと言う感じかな。

  • 平成28年7月13日読了

  • とてもおもしろくてほぼ一気読み。探偵の探偵もおもしろかったけど、こちらもおもしろい。

  • シリーズ3作目。今回も面白かった。
    どうしてもあの人の顔が浮かんで仕方なかったけども笑。
    いろいろ為になるなあ。

  • 次々と展開する謎が一つに繋がっていく様が面白い。
    詐欺って続けます、ってなったら詐欺罪が立証されないのか。本当、Qシリーズは勉強になります。
    飛鳥一家の財産は結局どうなったのか気になる。マルチ商法って怖い。

  • シリーズ第3弾。突然売り上げが落ちた人気ショップに、英語リスニング問題で満点を取ったおちこぼれJK。今回のトリックはある程度予測がつくものだったけれど、面白かった。TKを彷彿とさせる音楽プロデューサーがイタい。

  • 今回も面白かった。音楽プロデューサーの詐欺師との戦い。敵が犯罪を犯していることは確信しつつも、証拠がない…という状況のなか、相手が主人公のまっすぐさに打たれて最後には自分の負けを認める…という展開だった。私はどちらかというと相手の鼻をへし折ってやるようなストーリーが好きなのだが。でも、今回も万能鑑定士Qの期待を裏切らないあざやかな推理にぐいぐい引き込まれ、1日で読み終わってしまいました~。

  • これってあの人でしょ?的なモデルがいる話って、あんまり好きじゃないんですが…
    今回も、これまで知らなかったことがたくさん盛り込んであったので、おもしろかったです。
    Tカード、こわっ。
    2015/8/31読了

  • シリーズ第3弾。
    元有名ミュージシャンで、音楽プロデューサーの詐欺疑惑を鑑定で追う話。
    証拠をつかんだと思ったら、空振りだったりとなかなか掴めない話にやきもきしながら解決に進んでいく。

  • 敵役の顔はどう考えてもあの人しか出てきません。

  • 雑学いっぱいで進むストーリーが面白い。
    登場人物はもしかして、あの人がモデルなのか・・・?とも思いながら読んでいた。
    日本料理の椀物について、思わずググった。
    なるほど!

  • 誰でも分かることであるが、実在のアーティストを題材にしたミステリーです。音を使ったトリックは新しいが、トリックとして注目できるのはそれくらいだろうか。それ以上に、犯人を追い詰めていく過程が面白い。刑事コロンボまでとは言わないが、ほぼ犯人が分かった上でのストーリー展開が上手いと思った。個人的には、犯人と二人で食事するシーンがスリリングで良い。「あー、それ食べちゃだめー」と思いながらページを進めていくと、最後には安全だった理由が説明される。かなりドキドキする。また、最後の方は描写が美しく読後感は良い。

  • んー。
    ちょっと微妙。。。

    音に関することなんですね。
    つか、
    「小室哲也」さん的な感じかな?

    ロマンチックな話だったり、
    宗教か?!
    とか、
    「凜田莉子」の純粋さに負けましたな感じですな!

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万能鑑定士Qの事件簿III (角川文庫)の作品紹介

人気ファッションショップで、ある日突然、売り上げが落ちてしまう。いつも英語は赤点の女子高生が、東大入試レベルのヒアリング問題で満点を取る。この奇妙な事象をともに陰で操っていたのは、かつてミリオンセラーを連発した有名音楽プロデューサー・西園寺響だった。借金地獄に堕ちた彼は、音を利用した前代未聞の詐欺を繰り返していた。凛田莉子は鑑定眼と機知の限りを尽くして西園寺に挑む。書き下ろし「Qシリーズ」第3弾。

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