万能鑑定士Qの事件簿VI (角川文庫 ま 26-315)

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  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043836475

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  • 万能贋作者・雨森華蓮VS凜田莉子

    莉子のように自分だけしか知らない知識で状況を打破したい小笠原だったけれど、一度の失敗によって、本当に重要な場面で信用してもらえなくて不憫だった。頼りなさそうだけれど、莉子を助けに行く姿勢はかっこいい。
    華蓮も、自分の能力を違う方面に活かすことができていたら、もっと幸せな人生を送れたのだろうか。

  • 何手も先を読み、計算しつくされた犯罪を実行する。
    それが雨森華蓮・・・莉子を唸らすほどの「贋作詐欺師」だった。
    天才的な贋作者は同時に天才的な鑑定士でもある。
    莉子に匹敵するほどの才能がありながら、華蓮は犯罪者として生きてきた。
    それは彼女の人生観による。
    天才的な嘘つきがいつまでたっても疑われることなく信じられてしまったら。
    華蓮はそうやって、ずっと嘘をつきながら生きてきた。
    詐欺師になったのは華蓮にとっては必然だったのだろうか。
    誰かによって歯止めをかけられること。
    これってすごく大切なことかもしれない。
    悪いことは悪いと教えられて、ようやく人はことの善悪を知るようになる。
    莉子はそう考えると出会った人たちがよかったのだと思う。
    犯罪者にはなってしまったけれど、瀬戸内は根っからの悪人ではなかった。
    きちんと莉子に教えるべきことを教え、もともと莉子が持っていた素直で真っ直ぐな心を大切にしてくれた。
    人は出会う人によって大きく人生が変わってしまう。
    華蓮には莉子にとっての瀬戸内のような人間がいなかったということだろう。
    もっとも華蓮の性格からすれば、出会う人がみんな馬鹿に見えてしかたがないのかもしれないが。
    莉子の幅広い知識には驚かされる。
    読みやすさにくわえ、小笠原というちょっと間が抜けたキャラクターもいい。
    もっとも小笠原は普通であって、莉子のそばにいると間が抜けて見えるというだけなのだが。
    次はどんな知識を披露してくれるのか。
    楽しみだ。

  • 安定の面白さ。人間の本質は善だという莉子と、否定する華蓮。結局、莉子が正しいってことかなぁ。

  • 面白くてすぐに読み終わってしまった。
    小笠原さん・・・・こちらも恥ずかしくなってしまう。ドンマイ(笑)

    仲間を切り離したことが仇になったのかな。
    あれだけの知恵と知識があるなら、善に向かえば良い方への高みへいけるはず。終わりも何故にそう思う結果に至ったのかは書かれていないので分からないが、良い結末だった。

  • まぁ、普通。

  • 万能鑑定士VS万能贋作士
    MNC74の正体にビックリ。莉子の純粋さと真の優しさに華蓮が救われてよかった

  • 今回もおもしろかった。莉子に友だちができたと思う。

  • シリーズ第6弾。安定の面白さ。
    万能贋作者との対決。華蓮って性格悪いなあ。。。でもこういう犯罪を犯す人って頭がいいのよね。もっと社会のためになることにその頭脳を生かせばいいのに、、と思うのだけど。

  • 2016年の今、雨森華蓮役は菜々緒以外に考えられないし、そういう体で読んだ。彼女の表情とかも想像して。ピッタリだな。
    雨森華蓮はわざと犯罪の痕跡を残していたように感じた。誰か私を救って欲しい、っていうメッセージと共に。
    早く刑を終えて、ヨゾラの元に戻って欲しい。またヨゾラ登場して欲しいなぁ。
    行ったことのある松島が出てきたけど、標識あるの気づかなかった。

  • 町工場が作った洋服を、世界的に名の知れたショップに流通させられると豪語する女が現れた。雨森華蓮・26歳。海外の警察も目を光らせる彼女のもうひとつの顔、それは“万能贋作者”だった。彼女が手掛ける最新にして最大の贋作、MNC74とは何か。鎌倉の豪邸に招かれた凛田莉子を待っていたのは、不可思議にして目的不明な鑑定依頼の数々だった。莉子にとって最大のライバル現る。書き下ろし「Qシリーズ」第6弾。

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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