万能鑑定士Qの事件簿VIII (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 2507
感想 : 201
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043836499

感想・レビュー・書評

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  • うーむ。
    相変わらず豆知識は素晴らしいが、漢人のトリックがちょっと…
    叙述トリックと言えなくもないか…いや、やはり騙される方がマヌケすぎるとしか思えない。
    このシリーズの魅力は作り込まれたプロットや張り巡らされた伏線ではないことは分かっているが、それにしてももう少し何とかならなかったと残念に思う。

    ラストの落ちは良かった。

  • フィクションとは言え、科学者なめすぎ。前にもおかしな話があったけれど、もう少し著者に科学の素養があれば面白いのに。あと話も強引すぎる。

  • このシリーズの軽いノリは嫌いじゃない、というか好きだからここまで読んでるのだが、今回は台湾を駆け回っているエピソードは、ほとんどただの「時間稼ぎ」。ちょっとシナリオをいじれば、ごっそり抜き取っても話が成立する感じで、無理やり文庫1冊分に仕立てた感が否めない。雑学は相変わらずおもしろいんだけど。続作に期待。

  • ※核心的ネタバレなので気をつけてください。





     いやいやいや、いくらなんでも今回のはひどすぎるよ!
     あっさり騙される竹富町議と、自分の目で見てもいないろ過フィルターへ12億円も拠出することを決議してしまう町議会にイラっとくるので、まったく応援する気になれない。しかも、夜だから山が見えなくて湖を海と勘違いするなんて……。この作者、沖縄の人が大らかで純粋だからって、バカにしてるんじゃないかと疑ってしまう。
     詐欺師たちの罠もこじつけ感たっぷりのお粗末なもので、時間稼ぎとか追っ手の人物像を把握するためだとか言っていたが、むしろ作者の枚数稼ぎだろう。これだけ雑学ミステリを濫発しているからやむをえないのだろうが、短編程度のネタを引き伸ばして無理矢理長編にした感じ。
     雑学(下記メモ部分)は面白かったので、★2つ。っていうか、2へぇ。
     メロンパン入れでも持って帰っておくれ。いや、このお話なら、アンパンかな。あんぱんまーん。

    メモ
    ・台湾では「汽車」はバスのこと。
    ・台湾では「〒」は銀行のこと。

  • 海外編#2は台湾。
    海水を真水に変える技術に纏わる詐欺事件。

    でも日月譚はかなり山の中だし、本当にちっとも査察団気がつかなかったのかしら・・とかはちょっと強引だったように思う。

  • 相変わらずのリーダビリティで、あっという間に読み終わる。台湾を舞台に国際詐欺事件を扱っているが、よく考えると鑑定士という主人公の能力を発揮するため、偽札であったり、食品偽装であったり、デザイン盗作であったりと、ものごとの真贋を見極めることがシリーズの根幹となっている。ただし、そのための手法が他の心理シリーズの主人公に通じる洞察力や観察力、広範な知識であることと、あまりにタイトル通り万能な人間はずれしたキャラ造形が似通っているため、どの作品も同じ印象で、時間がたつとごっちゃになってしまうのだが、まあ、それは置いておいて単に読んでいる間を楽しむことが良い。それにしても、あまりに簡単にだまされる議員と、犯人逮捕の結末の付け方が、少々、安易。いくらなんでも、はじめていく外国で何も予備知識もなく、大学教授や議員が勘違いの電車に乗るのだろうか。

  • 前作が良かっただけに、今回は残念な感じです。
    トリックなど中々題材は良かった様に思うのですが、ライト過ぎる仕上がりに感じます。
    軽い感じで、スラスラ読めるのが売りなのだとは思うのですが、それにしても少し薄かったように感じました。

著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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