万能鑑定士Qの事件簿X (角川文庫)

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著者 : 松岡圭祐
制作 : 清原 紘 
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年6月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043836512

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万能鑑定士Qの事件簿X (角川文庫)の感想・レビュー・書評

  • 瀬戸内陸って莉子の中で大きな存在なんだなと、改めて感じさせる一冊です。親が子を導くように、自分の詐術を見破る存在にならないだろうかひやひやしつつも導く瀬戸内店長に、罪人だけど人間味をすごく感じました。

  • 〇 総合評価
     10作目に,最初のエピソードの後日談と,凜田莉子が初めて解決した事件についてのエピソードを持ってくるという設定は,面白い。有機的自問自答と無機的検証というシンプルな思考法で,莉子が論理的な考え方を身に着けていく様も描かれている。
     作品としては,レシティアという美容院の経営譲渡をめぐる裁判と,エメラルドの密輸という二つの事件が描かれており,いずれもトリックは小粒。長編というより短編のネタ。しかし,その軽いネタを扱いながら,ハイパーインフレ騒動を起こす前の瀬戸内陸の内面の様子を描き,ハイパーインフレ騒動の後日談がさらっと描かれている。
     10作目として,莉子が探偵としての能力を開花していく様子と,1作目の後日談を描く総括的な作品。個々の謎とトリックの弱さはあるが,全体的な話の完成度は高いと思う。★4で。

    〇 サプライズ ★★☆☆☆
     レティシアという美容院をめぐる事件の真相は,顧問弁護士が長い時間を掛けて2つの社印を用意していたというもの。ミスディレクション的な解決がなく,これ以外に存在しないという真相なので,意外性は低い。エメラルドの密輸事件の方は,金庫をミスディレクションとして,一度捜査させた緑色の液体の中にエメラルドを隠すというもので,これも隠し場所としては面白いがサプライズはない。サプライズは低め。

    〇 熱中度 ★★★★☆
     有機的自問自答と無機的検証という考え方で,いくつもの論理パズルを解きながら莉子が成長していく様子はとても面白い。前半のレティシア事件と,後半のエメラルド密輸事件と,2つのちょっとしたエピソードをスピーディーに捜査・解決していく展開は飽きさせない。小粒ながらなかなかのデキ。熱中度は高い。

    〇 インパクト ★★★★☆
     凜田莉子が独立後,急激に成長していく様子はインパクトがある。莉子が最初に解決した事件について描かれているのもインパクトがある。また,最初のハイパーインフレ騒動の後日談がさらっと描かれているのもいい。総合的に見てインパクトはある。

    〇 キャラクター ★★★★☆
     笹宮麻莉亜と朋季の二人がいいキャラクターである。ほかのキャラクターも相変わらず,生き生きと描かれている。ハイパーインフレ騒動を起こそうと思っている,瀬戸内陸が,莉子を育てながら,自分の計画の実現のための最大の障害を育てようとしていると葛藤している内心が描かれているのもいい。

    〇 読後感 ★★★☆☆
     ハイパーインフレ騒動の後日談や,莉子の成長の軌跡が描かれており,ラストは10作目としてこれまでの総括みたいになっている。読後感は悪くない。

    〇 希少価値 ☆☆☆☆☆
     人気シリーズ。希少価値はない。

    〇 メモ
    〇 プロローグは,ハイパーインフレ騒ぎの終焉,2巻の直後。瀬戸内陸が重要参考人として確保されるシーン。莉子と工芸官の藤堂とのやり取りが描かれる。
    〇 3年前,万能鑑定士として独立したばかりのシーンが描かれる。壺を割ってしまったり,清掃の契約を結ばするなどの失敗が続く。
    〇 瀬戸内陸は莉子に有機的自問自答と,無機的検証を教える。
    〇 美容室チェーンのレティシアの笹宮麻莉亜と朋季が警察を訪れる。ダルメという会社が,レティシアの全店舗を無償で譲るという契約書を持っているという話。既にワイドショーなどで取り上げられ,民事訴訟の最高裁での判断が間近な状態である。
    〇 有機的自問自答と無機的検証の具体的なレクチャー。有機的自問自答は,理由を一つに絞ること。無機的検証は,それが終われば全てが終わりか否かを検証することである。物事は聞いてすぐに書くのではなく,要点を絞って図式化して書く。
     =は同列,VSは対立,→は前を受けて順当に導き出される結論
     有機的自問自答VS無... 続きを読む

  • 高校時代ずっと落ちこぼれだった莉子がどうやって万能鑑定士としてのスキルを身につけたのか。
    その過程が描かれている物語である。
    思考方法を変えるだけで莉子のように誰でもなれるとは思えない。
    きっとある程度の素質がもともと備わっていたということだろう。
    莉子が成長していくにつれ、瀬戸内は複雑な思いになる。
    万能鑑定士として優秀になっていけばいくほど、これから起こそうとしている瀬戸内の目論見が失敗する確立が増えていくだけなのだ。
    自分の手で対抗勢力を育てている・・・莉子のことは娘のように思っている。
    だからこそ、瀬戸内は莉子の成長を喜びながらも暗い気分になるのを止めることができない。
    社印をめぐって詐欺にあった美容室。
    そこで知り合った朋李に莉子は淡い思いを抱く。
    事件が解決し、日本での就職が難しいと感じた朋李は海外へと旅立っていく。
    推理していく過程も面白かったけれど、小笠原の存在を知っている身としては微妙な感じもした。
    雨森華蓮が始めて莉子の名前を知る場面も登場する。
    ハイパーインフレ騒動を治めた人物を調べさせた結果、凛田莉子の名前があがってきたのだ。
    そして、西園寺の騒動にも莉子が絡んでいることを知る。
    最大のライバルは、こうして莉子の知らない間に「万能鑑定士」の名前を記憶することになったのか・・・と納得する思いがした。
    「万能贋作者」に対抗しうる「万能鑑定士」の存在。
    華蓮が気にかけないはずはない。
    ラストに登場する朋李との再会場面。
    髪を切ってもらう莉子に「彼氏ができた?」と尋ねる朋李。
    うろたえながらも、「わかんない」と答える莉子。
    けれど、その姿は落ち着いている。
    安定した精神状態にあるのは、もしかしたら小笠原の存在が少しだけ関係しているのでは?とほほえましくなった。

  • 劇的でハラハラする展開だった。
    1巻から読み進めての10巻。この過程があっての今があると思うと面白い。
    有機的、無機的~の思考は役に立ちそう。

  • まぁ普通。9のが面白いな。

  • 朋李に恋してたのかなぁ、莉子は。小笠原に出会う前だったけど、朋李と良い感じだったのでくっつけば良いのにと思ってしまった。そう思う程、朋李は良い息子だと思う。こんな息子欲しい。
    ヤクザと対決って、莉子の度胸凄すぎ。普通の人なら、豪華客船に乗らないって。
    楓と莉子の会話で涙。楓は父や莉子に複雑な心境を抱いているんだろうなと。特に父親に対して。自分の親が詐欺なんて働いたら悲しいし辛い。何で私に借金があることを言ってくれなかった、頼りにしてくれなかったんだと後悔する。でも、嫌いにはなれないっていう。父親の詐欺を解決してくれた莉子には感謝の念もあるし、このまま放っておいてくれたら変わらない日常があったのにとも思う。でも、やっぱり嫌いになれない。それが正しいことをしたと知ってるし、父にとっても最善の選択であったと分かるから。
    神条の最後の捨て台詞にイラッ。あんたは莉子に負けたんだから、おとなしく逮捕されろよと思ってしまった。自分のしてきた犯罪にプライドあったんだか何だか知らないが。

  • 単純に面白かった。けど、スーパーインフレの話とかもう昔に読み過ぎて忘れてしまったので、時間があったら、2と10繋げて読みたい。

  • 万能鑑定士の原点である話の続きから始まる今作品
    簡単な詐欺にも騙されていた莉子が、マル暴とともにヤクザグループの犯罪まで暴いてしまう成長劇がものすごい

  • 駆け出しの頃のお話。このぐらい、駆け出しの時に後先考えずに動けたら、いいよなー、とつい思ってしまった。いいなぁ、あの屋さんにどーんと出資してくれる人、いないかな。
    2016/9/27読了

  • 会社の実印の話。
    エメラルドの話

  • シリーズ10作目。話は過去に戻って、今の莉子ができる前の話。順番間違えたのかと思った。。まだ騙されたり間違ったり上手く行かない。でもこういう経験と莉子の素直さが今の彼女を作ってるんだな。
    仕事上、論理的思考は必要なんだけどできてない。なんせ、勘で生きてるものですから。。でもちょっと勉強になった。

  • 話は過去に遡り、「万能鑑定士Q」開業時へ。当初お店は閑古鳥状態だったが、瀬戸内陸の教えが莉子をスーパー鑑定士に変える…。論理問題苦手だな。有機的自問自答と無機的検証というのもよく分からなかった。印鑑のトリックもいまいち納得いかず。

  • Qシリーズの10作目。ここからは既刊順にもどる。
    莉子の過去から開業までの話。実質的に1,2作目の後日談が語られる。

    開業した後、莉子が純粋な悪との戦い方を身に着け、
    今のような論理的な思考を使った事件解決していくかが語られていく。

    妻にはよく理屈っぽいといわれる。
    が、口げんかで勝ったためしなし・・・
    ただの口うるさい人だったみたいです(笑)

  • 物語は過去に遡り、莉子が万能鑑定士Qのお店を開業してから現在に至るまでの成長記録が綴られています。それなりに勉強は積んでいたものの、人間や物事に対する洞察力には特筆すべきものはなく、自分の店を持ってビジネスをするには危なっかしくて見ていられない莉子でしたが、他人を助けたいという気持ちから奔走し、色々な経験や人との出会いを通して成長していきます。

  • 攻略本にⅠ&Ⅱを読んだらⅩを読むと良いと書かれていたので、Ⅲより前に読んでみた。
    まぁ図書館で借りて読んでいる段階で借りられているのは飛ばして読んでいるのですが。

    ハイパーインフレ事件の解決後すぐから、
    3年前にお店をオープンさせた時期の頃に戻り、
    また現代へという感じ。

    恋に臆病になるきっかけの美容師との出会いはこの時か。

  • 万能鑑定士シリーズ10作目。
    一番最初の事件が解決するところから、話が始まります。
    ノンビリで人を疑うことを知らない莉子が、どのようにして万能鑑定士になっていったか、ということが書かれています。
    でも、その過程が難しくて軽く読み進めてしまいました。
    作者は、この10話でシリーズを完結させようと思っているのかな?と思いながら読みましたが、そんなことはなさそうですね。
    鑑定士駆け出しの頃の莉子に会えてたのしかったです。

  • 鑑定士になりたての頃のおはなし。

  • 凛田莉子は3年前のことを思い出していた。「万能鑑定士Q」を開業したものの、人を疑わない天然の莉子は騙されてばかり。身につけた知識を活かせず、経営も惨憺たる有様だった。見かねた恩人・瀬戸内陸は、門外不出の思考法を莉子に授ける。それは莉子の知性を飛躍的に高め、比類なき推理力を獲得させる重要なキーだった。莉子はなぜ、難事件を解決できるほど賢くなったのか。いま全貌があきらかになる。

  • 久々にこのシリーズ読んだ。
    今回は莉子がいかにして、その推理力を身につけたのかに迫る過去編です。
    2巻のハイパーインフレで出てきた瀬戸内から独自の思考法を教わるんやけど、論的な思考って難しくてよくわからなんだ。

  • 開業当初の話。それなりに楽しんだけど、人物関係が一つの本に収まって居ないので、誰だか分からない人も。

  • 突然、昔に戻って莉子の駆け出し時代に。こんなこともあったのかというダメダメなエピソードが今に上手く繋がっている。

  • これが3巻でもよかったのでは?
    つか、
    個人的に面白いことがたくさん書いてあってよかった!
    合わない人には合わないかもしれないウンチクてきなことが多いかな?

    万能鑑定士Qのお店の話。
    昔は美容室だったのよ!
    そして、
    恋ではなかったのか美容師さんとの?!

    3B
    バンドマン
    バーテンダー
    美容師
    3Bはどうなのかなぁ。。。
    と、
    一般論。

    3巻でよかったんじゃないかと思いつつ10巻でもよかったのかな?

  • 2015/7/29~7/31

    凜田莉子は3年前のことを思い出していた。「万能鑑定士Q」を開業したものの、人を疑わない天然の莉子は騙されてばかり。身につけた知識を活かせず、経営も惨憺たる有様だった。見かねた恩人・瀬戸内陸は、門外不出の思考法を莉子に授ける。それは莉子の知性を飛躍的に高め、比類なき推理力を獲得させる重要なキーだった。莉子はなぜ、難事件を解決できるほど賢くなったのか。いま全貌があきらかになる。書き下ろし「Qシリーズ」第10弾!

  • 図書館で借りた本。
    今回は、莉子が鑑定士になり立ての頃の、回想。
    当時、すぐに人を信用してしまい、詐欺にあってしまうが、それを克服して万能鑑定士になっていく話。

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万能鑑定士Qの事件簿X (角川文庫)の作品紹介

凛田莉子は3年前のことを思い出していた。「万能鑑定士Q」を開業したものの、人を疑わない天然の莉子は騙されてばかり。身につけた知識を活かせず、経営も惨憺たる有様だった。見かねた恩人・瀬戸内陸は、門外不出の思考法を莉子に授ける。それは莉子の知性を飛躍的に高め、比類なき推理力を獲得させる重要なキーだった。莉子はなぜ、難事件を解決できるほど賢くなったのか。いま全貌があきらかになる。書き下ろし「Qシリーズ」第10弾。

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