美丘 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 705
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043854028

感想・レビュー・書評

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  • 高校生以来の再読。
    物語は(よくあると言ったら失礼かもだけど)病気のヒロインと青年の恋愛物語。
    石田衣良さん節で男女の営みが多い気もしますが、、
    それよりも風景描写が大好きです。春の風、夏の空、秋の樹木と、冬の気温。全ての描写がキラキラして見えます。
    図書館で読みましたが、最後の方は泣きそうで鼻水啜りながら読みました(花粉症の時期で良かった)

    本好きになった一冊と言っても過言ではないこの小説に大人になったいま読めて良かった。
    時間は有限

  • 美しい言の葉で流れる四季、世界を表現した物語。
    美丘の人生は短かったが、人はそれぞれの季節を生き、人生を終える。できれば、燃焼し尽くして、生を全うしたい。

  • うーん、タトゥーは違くない?

  • 読む前は美丘を可愛らしい女の子と思っていたが、実際は行動力や積極性のある力強い女性であった。太一と美丘はやたらと欲望に飲まれることが多く、ラストにどのような感動があるのかと不思議に思っていたが、美丘が病気を告白した後から物語のスピード感が増し、病状も悪化していった。脳がスポンジのようになるという病気で次第に体の自由がきかなくなる美丘は今までの快活さもなく、物語前半の美丘と別人みたいだった。太一が美丘の約束から逃げていた最中、美丘の家族集まっての病院で美丘が「やー、やー、やー」「やー、くー、くー、そー」と言った場面は一番苦しかった。クリスマスに太一が美丘の約束を果たす場面では、2人の愛が苦しいほど伝わってきた。

  • 高校生の時に表示に惹かれて読んでみた。
    表示負けしない作品でした。
    ちょっとセンチメンタルな気分の時におすすめです。

  • 不治の病の美丘と、少し優柔不断だが芯のとおった太一が描く濃密な恋愛。将来の大きな不安の中、今という時間を全力で生き、立ち向かっていく姿に心を打たれて号泣(´;ω;`)

    美丘と太一という魅力的な二人の行動によって、命や健康や若さや時間など色々な大切さをあらためて感じた。

  • 自由奔放な女の子、美丘。彼女はクロイツフェルト・ヤコブ病に罹患しており、太一と同棲後に発症してしまう。恐ろしいスピードで進行する病状。やがて最後の時を迎える。ラストは号泣かと思ったが意外にそうでもなかった。でも、いい話でした。

  • 生きれるって奇跡的で凄いことなんやなって
    "人生は火のついた導火線"

  • 「人生は火のついた導火線」というフレーズが印象的。全力で日々生きる美丘の美しさが文章を通して伝わってきた。
    「自分はいつか必ず死ぬ存在だと意識することで、生を輝かせることができる」と別の本で読んだことがある。美丘を見ていると全くその通りだ。一日一瞬に命を燃やす美丘はとても眩しい。
    一方で僕のような並の一般人が日常生活で死を意識するのはとても難しい。若いので尚更である。しかし本作のような死を扱う小説を時々読むことで、毎日少しずつではあるが確実に死に近付いていることを多少身近に感じられると思う。

  • 美丘が最後の最期まで全力で自分らしく生きたいと訴えてて、最後のほうは特に 簡単に読み進めてはいけない気がして一文一文ゆっくり読んだ。
    回りくどい表現してるのに美しい文章に感じるの凄い。
    認知症のおばあさんとの美丘の関わり方が印象深い。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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