- Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043860012
感想・レビュー・書評
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元活動家のハチャメチャな父に振り回される一家と、主人公である小学生の息子・二郎の親友や、個性豊かな登場人物との確執、絆までが描かれた人情コメディ。
終始二郎目線で描かれた世界は、幾度も自分が子供だった頃へとタイムスリップさせてくれた。
当時、親に、大人に対して同じような感情を抱いたことがあったな。
友達を虐めていた時って、こんな些細な感情だったな。
友達に虐められていた時は、親にも言えず本当に苦しかったな。
親友と呼べる仲間ができた時なんて、何をしても楽しかったな。
正に小学6年生の頃と言えば、4つ上の姉と、ほぼ2人だけの生活だったな。などなど。
兎角、家族の在り方、仲間の在り方、自分の在り方の描き方や展開がリアルで、ユーモラスで、とても面白かった。文字を見て、声を出して笑えるって素敵だ。
著者の作品は大好きだった伊良部シリーズ以来、4作品目。
恐らくだが、私は著者の描く文体や世界観が、めっちゃくちゃ好きみたいだ。
さぁ、いざ、参ろう。下巻へ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
感想は下巻で。
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2006年本屋大賞2位
奥田英朗が三年かけて構想した小説であり、直木賞受賞後の第一作
あらすじ
元過激派の父が起こす大騒動に翻弄されながらも、東京から沖縄への移住を通して家族の絆、息子二郎の成長していく過程を描いている。
学生運動時代が複雑に絡み合い、駆け落ちした女性と三人の子を作るが最後は西表島に帰るというファミリードラマである。
感想
読んでて楽しかった。 -
様々な革命家の行動から何かを成し得るには行動するだけでは足りない。真っ直ぐ筋の通った芯のようなものが必要であると感じた。それを間近に見た小学生の逞しさには感心させられた。子供は放って置いてもちゃんと育つものだと言われてる気がした。
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なかなかぶっとんだ親父だったが、確かに魅力も感じる人物だった。小学生ならではの悩み戦いの描写も良く描けていたと思う。
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小6の二郎の父 一郎はいつも家にいる。
会社には行っていない。
そして、昔は過激派だったという、普通じゃない父親である。
二郎は学校で友達に会うのが楽しみだが、そんな学校も平和ではない。
中学生から目をつけられたりと、危険も多い。
だけど、それ以上に聴けんな父。
なにかと問題を起こしては家族を困らせる。
そして一家はとうとう引っ越すことになる。
2019.1.14 -
小学校6年生になった長男の僕の名前は二郎。父の名前は一郎。誰が聞いても変わってるという。父が会社員だったことはない。物心ついた頃からたいてい家にいる。父親とはそういうものだと思っていたら、小学生になって級友ができ、よその家はそうではないことを知った。父は昔、過激派とかいうのだったらしく、今でも騒動ばかり起こして、僕たち家族を困らせるのだが…。
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小学生も、いろいろ大変なのだ。
強烈な父親だけど、迷惑でしかないけど、「同志と呼ぶな」のところは少し格好いいと思ってしまった。
新ユニットとのお別れシーン、切ない。 -
いろんな人の話を聞いてバランス良く付き合って、自分で考える恥じない大人になる。