- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043872015
作品紹介・あらすじ
「表向きなくなったはずの不良債権は沈殿している。大臣も隠蔽のお先棒を担いでいる」-真実を訴えたエコノミストの死。復讐に燃える同志たちは、日銀・財務省・金融庁・大手都銀のトップエリートたちによる腐敗の構造に挑み、日銀をデフォルト(債務不履行)に追い込む驚愕のシナリオを描く。綿密な取材に基づくエンターテインメント経済小説として、高い評価を得た、第2回ダイヤモンド経済小説大賞受賞作、待望の文庫化。
感想・レビュー・書評
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著者のデビュー作品。「どこまでが本当で、どこからが嘘かわからない」そんな作品づくりの原点であり、その後の作品にもブレずに通底する。テンポや流れもよく、ラストも小気味よく読後感も〇。ちょっとやりすぎなところもあるが、全体的には楽しく読めた。
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一気に読めた。この臨場感久々でした。
ちょっと前のバブル期のテレビドラマのような終わり方。
金融の用語を若干知るものをくすぐる専門性。
このバランスが絶妙な本でした。
政治と金融の関係性についても示唆を得られるテキストとして良い本かと。 -
ダイヤモンド経済小説大賞受賞作。地銀の不良債権処理をめぐり、理不尽な扱いを受けた主人公たちが日銀等を相手に復讐する。展開にスピード感があるが、復讐シーンは都合よくいき過ぎで、緊迫感はない。
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真保裕一の「奪取」以来かな、このスピード感
恐らく何割かは削っているのだろうが、フルバージョンを読んでみたい
ファイナンス系の人間にはたまらないと確信する -
最近はあまり書いていないみたいですが、この方の経済小説は非常に読み応えがありました。本書はそのデビュー作です。
この本はずっと前から読もう読もうと思っていましたが、この前やっと読み終えることができました。この本は一言でいうなれば金融、経済小説です。個人的な提案として、日本経済新聞などの経済紙を読む前にいくつかこういう経済小説を読んでおくと、書かれてある記事にもすんなりと理解できるのではないのか?そんなことすら考えている自分がいます。
あらすじを簡単に記すと、
「表向きなくなったはずの不良債権は沈殿している。大臣も隠蔽のお先棒を担いでいる」―
という真実を告発したがゆえに組織によって死に追いやられた沢田という経済エコノミストのために復讐に燃える同志がウルトラCのスキームを使って沢田を死に追いやった銀行を債務不履行にさせるものです。序盤は結構ゆっくりと進みますが、後半は怒涛の展開でした。僕にとってのハイライトはエリート意識むき出しの安藤という男が凋落していくさまは、この作品の隠れた見所のひとつになっていると思います。よろしければぜひ。 -
あまり読まない分野だけどとりあえずおもしろかった
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登場人物にあまり魅力がないし、酒の繋がりだけでそこまで命をかける分けないだろうと思いますが、次々に起こる事件が経済音痴には予測不能で面白かった。
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一気に読んでしまいました。
ダイヤモンド経済小説大賞受賞作品
日本銀行、財務省、金融庁、大手都市銀行のトップエリートたちにより、
一人のエコノミストを死に追いやった。
復讐に立ち上がった飲み仲間たちは、日銀をデフォルト(債務不履行)に追い込むシナリオを描く
やや無理な構成もあるが、なかなか面白い。
そこには
友情、正義がある。
経済小説としてだけでなく普通に読んでも面白いと思う。 -
面白かったー。経済小説+復習劇って感じですかね。記者クラブの雰囲気など上手く書かれててます。