心霊探偵八雲6 失意の果てに(下) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 2926
感想 : 149
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043887101

作品紹介・あらすじ

お堂で一心が刺された!?監視の目をかいくぐり犯人はどうやって事を成し遂げたのか?石井をはじめ、みなが疑心暗鬼になる中、八雲は拘置所で、殺人を告げた七瀬美雪と対峙する。一方、一心が収容された病院では、院内を少女の幽霊が彷徨っているという噂が!?絡み合う複数の出来事が、ひとつの点で結びついたとき、八雲と晴香は、深い悲しみと向き合い、大きな決断を迫られることに…シリーズ最大の悲劇、ここに完結。

感想・レビュー・書評

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  • う〜ん、、内容的にちょっと無理があるのではなかろうか(~_~;)
    あと後藤刑事と八雲のやりとり、石井刑事の転ぶ所など同じ文章、これまでにも何回も文章に出てきたのでくどいような気がします。

    一心さん、まさかまさかの結末でした。。。

  • シリーズ6作目、下巻。
    憎しみの連鎖を断ち切り臓器提供に同意する決断をした八雲の、その精神力におおいに尊敬の念を抱いた。榊原に最後に言った言葉の数々が泣ける。
    これからも周りの人たちの愛情で支えてあげて欲しい。
    一心さんありがとう、と私も登場人物のひとりになった気持ちで感謝と追悼を捧げた。

    最後の最後で七瀬美雪がまた逃亡したっぽくて、不穏な感じで終わる。もうやめてほしい…

  • 「でも、八雲君は何も言ってくれません」
    「それは、晴香ちゃんも言わないからでしょ」(90ページ)

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    「わたしは、拘置所に居ながらにして、一心を殺す」
    絶対的な悪意の塊である七瀬美雪は、拘置所の中でそう予告した。
    そしてその予告通り、一心はお堂で刺されてしまう。

    叔父である一心が倒れても、普段と変わらない様子の八雲に、晴香は“自分は頼りにされていない”という苛立ち、落胆してしまう。

    それぞれの事実と個々の思惑とが重なり合うとき、ひとつの真相が八雲の前に姿をあらわす…。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    ヒロイン・晴香が初の表紙を飾った下巻!
    鈴木康士さんによって描かれた晴香の姿を見れて、嬉しかったです。
    それだけでなく、表紙をよく見ると、晴香の後ろには一心と奈緒の姿も!
    そして上巻の八雲と対になるようにデザインされていて、なんとも粋な演出です。
    (ちなみに上巻バックには、後藤刑事と石井刑事らしき影が!)

    七瀬美雪の予告通り、刺されてしまった一心。
    しかし八雲は普段と変わらない様子に見え、八雲が何を思っているのか、晴香にはまったく見えません。

    そんな悩みを、新聞記者の真琴にポロッともらした晴香は、真琴から思いがけない言葉をかけられます。

    「でも、八雲君は何も言ってくれません」
    「それは、晴香ちゃんも言わないからでしょ」(90ページ)

    八雲は何も言ってくれない。
    けれど、晴香も自分の思いを伝えていないことに、晴香はやっと気がつくのです。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    本音をうち明けてほしい。
    自分を信用してほしい。
    そう願うことは多いです。

    でも案外見落としがちなのは、「自分の本音をまず、相手に伝えなければいけない」ということです。

    本音でぶつからない相手に、心を開くことはできない。
    ウザがられるかもしれない、傷つきたくはない、でもそう思って自分の思いを語らずにいたら、なにもしていないのと同じ、なのですね。

    晴香、気づけてよかったね。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    それにしても、真紅の両眼をもつ男は、なぜこんなことになっているのでしょう??
    八雲の推測する2~3年前に、男に何かがあったのだろうか?
    すごくすごく気になります。

    この先、きっとその謎も明かされると信じつつ…先へ進むことにします。

    さあ、7巻への道を急ぎましょう!

  • 何か大事な事をわからせてくれる話だった。

  • 残念な結果になってしまったけれど、彼の存在はみんなの心に多くの想い出と、温かさを残していったと思う。これをきっかけに、八雲も一人で悩みや苦しみを抱え込まずに、みんなと支え合っていけたらいいなと思う。それから今回、両眼の赤い男のことで分かったことについては、衝撃的だった。そうなると、今までのことも辻褄が合う。

    「どんな人間にだって、愛する人はいるんです」

  • 本編も良かったがあとがきも良かった!

    一心は、八雲と晴香のクッション、緩衝材的な役割で癒し的な人物だったと思う。
    居なくなってしまって、今後はどーゆー展開になるのだろう?!

    今回はやっぱり後藤が良かった!
    石井の成長を喜んだり、奈緒や奥さんとの関係であったり。
    もちろん、なんだかんだで八雲の事を想ってる部分もジーンときた!

    次作も楽しみ!

  • 一心さん…悲しい、、久しぶりに本読んで泣きました…
    心霊探偵というにはとても深い本です。

  • 「人は死に向かって生きている」

    生きたい、もっと生きたかった、死にたくなかった。
    生き返って欲しい、死なせたくない、、、望みはただそれだけ、、。

    生への純粋な欲望が新たな死を生み、愛情はいつしか憎しみに変わる。
    歪んだ欲望と愛情に蝕まれた八雲の心はどうなってしまうのか…。


    今回、私にとっての一番の見所は、後藤夫妻でした。
    耳の不自由な幼い子供・奈緒を通して二人の絡まっていた愛情が
    ほどけていく瞬間が見えた気がしました。

    石井刑事を思う真琴も何気にいいです。

    八雲と奈緒の強い心に勇気づけられ、
    一心の愛情の深さに心が温かくなった第6弾。
    でも寂しい。すごく寂しい、というのが一番の感想です。

  • 単行本を既読だが、おまけストーリーが楽しみで必ず文庫も読んでいる。
    今回の『夜桜』は特にいい!
    何がいいかは是非ご自身で。

  • ある意味で最悪の、ある意味で感涙の結末。

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著者プロフィール

2003年『赤い隻眼』でデビュー。改題した「心霊探偵八雲」シリーズでブレイク。様々なエンタテインメント作品を発表し続けている。

「2023年 『怪盗探偵山猫 深紅の虎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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