空の中 (角川文庫 あ 48-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043898015

感想・レビュー・書評

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  • 自衛隊三部作の2作目。
    空中に浮遊する謎の生物、白鯨に激突して、2人のパイロットが命を落とす。
    そこまではいいのだけど、この白鯨は意思を持ち、人間とやり取り出来ると言う。
    このやり取りが興ざめ。
    怪獣小説と言う人もいるらしいが、あまりにもあり得ない展開で、読んでいて、途中でバカらしくなった。

  • 睡眠時間をもっていかれた。
    止まれない。

  • 専業主婦から勤労主婦になって6年。ここ最近は近年まれに見るハイスピード(自分比)で読書が進んでいると自負してみたりします。
    「ハマる」という現象は驚くべき集中力を生み出すようです。有川浩、恐るべし。

    ていうかあのー。。。
    すごく面白いんですけど有川作品。

    『図書館戦争』シリーズ以上に、この自衛隊シリーズ私好きかも。
    更に『塩の街』よりも更に、『空の中』って私の感性にジャストフィットなんですけど。

    いつも私が感想で書くのは「キャラクターそれぞれが活き活きしてる」ってことなんですけど、今作はそれが本当に際立ってる感じがしました。
    予想を裏切るドキドキ感というよりは、「こう来るだろうなー、こう来るだろうなー」と思って読んでたら「やっぱり来たこのセリフ!」っていう共感みたいなものかな。

    私の集中力と読むスピードを後押ししてくれるような同調感に乗っかって、安心して一気に読み切った気分の作品でした。



    細かく言いたいことは、巻末の解説で新井素子さんに全部言われてしまった!! 悔しい!!(笑)



    ただ、裏表紙のあらすじ読んでた頃には、「高度二万メートルに潜む秘密」がこんなものだったとは、まったく想像もつきませんでした。私の空想力が貧困ゆえ。

    そして今作は、高知の高校生が中心の場面と、自衛隊の大人たちが中心の場面とが交互に展開される構成になってたので、戻り読みを何度も余儀なくされた関係上、ページの途中途中に『付箋貼り』を今回初めて採用しました。
    すごく読み易くて、好きなシーンやセリフにすぐ戻れる・・・!
    感激しました。(んなオーバーな)

  •  「海」に続いて読んだのですが(ちなみに次は「塩」の予定、逆走中(笑))、「エビ」同様に謎の航空機事故×2は掴みのインパクト充分ですね(゚ω゚)ノ
     冬原のラフな雰囲気や明石&烏丸の駆け引き上手な部分の両方を高巳は備えていると感じました。
     真帆は同情の余地があるので、余地の少ない身勝手な圭介は真帆の進化系かなー(母親と歪み的な意味で)
     白鯨のアイデンティティーや各々の自我(=各型)や統一の問題を多重人格を対比させて考える発想は驚いた!全く自分は頭が固いなぁ(´・ω・`)
     vs光稀~vs偉い人~vsディック~vs各白鯨たち~vs真帆、各場面での高巳の交渉術は見事( ´∀`)b
     丁寧な言葉使いで冷静に理論武装している(ように見えて実は歪みを孕んでる)真帆と、飄々とした軽口だけど巧みな交渉と誘導で駆け引きし核心を突いてくる高巳。
     軽口さえ相手を逆撫でしてメッキを剥がす揺さぶり(元来の飄々さもあるけど(笑))で、真帆と対峙していながら実は瞬(=フェイクが懐いている=組織全体の意義)へ訴える、事故調査に来た特殊法人の一介の技術者とは思えないんですが∑(゚∀゚)
     ただ、そんな高巳ですら攻略出来なかった問題を「年の功に裏打ちされた言葉の力」で解いた宮じいの存在って本当大きい(´ω`) 発するセリフ全てが重みがあったなぁ~
     「仁淀川の神様」 ただただ涙(´;ω;`) そして、それまでの機械や生物や駆け引きや喧騒や… それら全てを洗い流す自然と人間の美しさにホッコリ(*´ω`*)

  • 購入済み 読了

    文庫版のおまけの短編小説のために再度かりてきました。
    痛いけど二人のその後が垣間見れて
    神様になった人の生き様はやはりすばらしく
    なによりその人を取り囲む人々がすばらしいのだと感じた短編小説でした。

    このあと我慢できず購入
    やはり手元に置いておくべき本もあるのだと、図書館の本を読みつつ思った作品です。

  • 物語だから許される出だしでの航空機事故。
    安全分析の話がないのが悲しい。

    文体が読み易く,展開が軽そう。
    ついつい先に読み進んでしまう。

    現実に対する問題提起が底流にあるかもしれない。
    塩の街、海の底のような深みがあることを表現していることが推測できる。

    3度読まないと,有川浩が出した問題の解が見つからないかもしれない。

    ps.
    塩の街、海の底を読んでから、2度目を読んでいます。
    2作とは違った視点に解があるのだろうと感じています。

    全作品二度読みしたら、また読み直します。

  • 有川浩は甘いからなあ…。

    といいつつ結局手を出し、

    でも甘いだけで終わらないのが有川浩だよね。

    と結果居直るこのパターン。

    土佐弁が、ズルいんだ。
    土佐弁で宮じいに諭されたら、それはダメだ。

    SFだろうがファンタジーだろうが、
    分類はなんだっていいです。
    私は純粋に好きでした。
    たかみーさんは若干作られすぎた感ですが。

    ただ自衛隊3部作。
    1作品目と思って手を出したこれはなんと2作品目だったという読破後のサプライズ …!!
    ガーン…ッッ!!

  • 高度2万メートルの上空で相次いだ謎の飛行機事故。
    その原因をつきとめるべく、光稀と高巳は飛び立つ。
    そこで彼らは高度な知能を持つ、未知の生命体と接触する。

    一方、高知県に暮らす高校生の瞬と佳江は、
    海辺で不思議な生物を拾い『フェイク』と名付けて交流を始める。

    ふたつの謎と、彼らひとりひとりの思惑や感情が複雑に絡み合う。
    そして、人類全体に奇妙な危機が降りかかり、
    彼らはその闘いの最前線に立たされる・・・。



    『塩の街』『海の底』では、人類が明らかな敵と対決していましたが、
    この『空の中』では、敵かどうかわからない未知の生命体と、
    なかなか噛み合わない「対話」をしていく様が描かれています。
    その生命体の、高知能であるが「集団」という概念を持たない、
    という設定は非常に面白いです。
    また、光稀と高巳、瞬と佳江が作り出す別々の物語、
    そのピースが後半、ぴたっとはまっていくのが、
    さすが有川マジックというべきところでしょう!

    理論的で結構読み応えはあるけど、読み始めたらやめられません。
    有川さんの自衛隊三部作、どれも面白かったです!
    次に読む『クジラの彼』も楽しみです!!

  • 専門用語が多かったのと、元々SFが苦手という偏見から、フェイクが出てきたあたりから
    「すごいキワモノに手を出してしまったか…」と、ちょっと挫折しかけました。笑

    しかしそこは、さすがの有川マジック☆
    いつの間にかどっぷりハマって、夢中で読み切りました。

    SFと言っても、未知の生命体との下らない戦争ものではなく、【白鯨】と呼ばれる生命体を通して、人間としての生命の在り方を考えさせられるヒューマンドラマだったのがすごく良い。

    オマケの掌編「仁淀川の神様」が、泣けて泣けて…ティッシュ箱抱えて読みました。
    この作品読んで宮じいに惚れ込んだ人には、涙なしには読めないですっ!

  • 宮じいのような大人がどの人にもいればいいのにな。やさしい気持ちになれた。
    自分が子どもを教える立場にいるから、こんな存在になりたいと思ったし、まだまだ子どもな自分が、子どもを教育していていいのか、読みながらちょっと考えた…"まちがったらあやまる"ことをしっかり教えていこう。
    高巳はかっこよすぎる!有川作品の男性陣は私にはツボ。

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著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

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