塩の街 (角川文庫)

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著者 : 有川浩
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年1月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (444ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043898039

塩の街 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ついに自衛隊三部作を読み終えた。
    買ってからどれだけ経ったのかと振り返ると気が遠くなる。
    買う本、借りる本、もらう本を合わせたものに
    読むスピードは当然追いつかない。

    有川さんらしく、とてもよかった。
    満足して読み終えた。
    けれど思う。
    もしもこの作品をはじめて読んだとしたら
    次の作品を待ち遠しく思っただろうか。
    もちろん今の気持ちは何冊もの有川作品を読了しているからあるもので
    その気持ちとおなじものはデビュー作一冊読了後には生まれはしない。

    わたしは自分にとってとてもいい順番で有川作品を読んでいった気がする。


    塩害がリアルに肌で感じられた。
    こんな風景が気が遠くなるほど遠くない日に
    やってくるのではないのかと思った。
    (塩害はさておき)
    まっすぐな気持ちの女の子とぶれない芯の強い男の人。
    そんなふたりのような人が増えるといい。
    わたしもそうありたいと思いながら、願う。

  • 有川浩さんのデビュー作。
    夢中で読んだ。

    空から飛来した塩の巨大な結晶。
    それが来てから人は塩の柱になって死んでいく。

    無秩序なゴーストタウンになった東京で
    身寄りを亡くした高校生、真奈と自衛官の秋庭が
    ともに暮らしていた。

    恋。

    ただそのひとつに命を賭けて、二人は生き残ろうと
    するのだが…。

    というお話。

    で…もう。読んでいて胸が痛くて。
    限界値のある世界でないと、何故人は素直に
    なれないのか。

    私の愛している人が、塩の柱になると
    言われたら。どんなに貶められても
    どんなに困難でも、そのひとといる。

    きっと相手は私と同じには、してくれないと
    解っていても。きっと私は。

    だからこのお話は…。

    ほんとうの最愛だからこそ、成り立ったお話。

    素晴らしい恋物語だけど、同時にすごく優れた
    パニック小説、サバイバルSFでもあって。

    入江という秋庭の友人が、悪辣だけど
    すごく良かった。塩害という事態をどうする?

    という事や、起きた事態に対して架空の中での
    リアリティをしっかり持たせてくれたので。

    明日も知れない中で、どの人物も
    ああ、こういうことあるなと思わせるのがいいし
    やはり組織の中での作戦遂行というものを
    この人が書くとうまい。

    有川浩はこうじゃなきゃ!って思う作品だった。

    ちなみに、電撃文庫や角川の単行本より
    角川文庫をお読みになるのが、今からなら
    いいと思う。

    後日譚などもちゃんと収めてあるし
    これが完成版のよう。

  • 人々が少しずつ、狂気に踏み入っていくなか、かろうじて、正気に留まろうとするのは、大切な人の為…
    でも、その境界を越えてしまったのも、やはり大切な人がいたから…
    そんな、足下があやふやになってしまった世界でも、大切な人についていきたいっていう、健気なラブが溢れてるお話です。

    なんとなく、新井素子さんの『ひとめあなたに…』を思い出したのはアタシだけかな?

  • よくよく自分の本棚を眺めてみたら、コテコテの恋愛ものって読んだ事がなかったな、と思った。

    このコテコテ感は好きだ。泣けた。秋庭さん好きだ。
    ウキウキした。ドキドキした。ニヤニヤした。グフグフした。
    電車の中で完全にイカレタ人だった。
    入江が若干お気に入り。

    世界が終る瞬間まで、人々は恋をしていた。

    美しい。

  • 初めて見る敵です。まさか塩とは。しかも強い!そんな中での有川恋愛節炸裂です。敵は塩だけど、甘いお話に仕上がっています。ライトノベルといいながら、角川文庫版の方が一般寄りの作品に調整されていて、大人および一般人には読みやすいと思われます。。自衛隊3部作の1つ。

  • 登場人物がそれぞれ濃いので、読後はお話の内容よりその人物の印象の方が残る。物語の中の人間だなあと冷ややかに見てしまうことも多い中、有川さんの作品だけは、まるで実在した人物を描いているような感じがする。
    それは多分、心の中の小さな動きを、飾らない言葉で表現しているからだと思う。
    この作品に限って言えば、この未知の事態に遭遇した際の、人間の醜くて勝手できたないけど、でもそれは当然の気持ちであるということを、ありのままの言葉で表現しているところだ。
    有川さんの作品に触れるとき、わたしはお話の内容よりそこに登場する様々な人物たちとの出会いを重視する。たしかにおもしろいストーリーではあるのだけど、それ以上に、その中で一生懸命に生きている彼らと出会えたことを、いつも嬉しく感じる。
    本を閉じたあと胸に残るのは、彼らの生き様なのだ。

  • 自衛隊三部作という前提を知らないまま読んでたので、秋庭さんのところに入江が来るところから驚きとドキドキであっという間に読み終えた。でもやっぱりロマンス♡秋庭さんがイケメン過ぎた。怒りながらも優しい、素っ気なさそうなのに気遣いに溢れてる、無骨ながら配慮に事欠かない、そんな素敵な秋庭さんにドキドキさせられっぱなしだった。真奈の芯の強さ、素直だけど相手を気遣いながらうまく受け答えできるところ、見習いたい(´・ω・`)

  • 「塩が世界を埋め尽くす塩害の時代」の話ではなく、「誰かを本気で好きになること」の話。
    誰かを本気で好きになるって素敵なことだと思った。
    どんな時代でも、どんな状況でも、誰かを好きになるという感情は永遠に人が生きている限り受け継がれて行くのだろう。

  • これが有川浩のデビュー作。

    結果的に、「海の底」→「空の中」→「塩の街」とデビューからの自衛隊三部作を逆から読む形になりましたが、

    どういう順番で読んでも面白いものは面白い

    という当たり前の事実を改めて噛み締めている秋の夜長です。

    ある日突然、大量の塩の結晶が地球に飛来して人々が塩化し、世界が死滅していく、というぶっ飛んだ設定。

    そんな救いのない世界で、元自衛官と女子高生の恋愛ドラマが繰り広げられるのですが、やはりこの作者は人間描写がハンパなくうまい。
    だから、一見荒唐無稽な設定でもなんの違和感もなく受け入れられる。

    そして、このツンデレ(と言ったら語弊があるかもしれませんが)自衛官がまた魅力的。

    世界を救うなんてご大層なお題目のために命を賭けられる者などいない。世界を救ったとしたら彼女のためだけに救ったのだ。彼女がその世界にいるから。その世界に彼女が生きているから。

    本編に加え、世界が変わる前と後、スピンアウトストーリーなどおまけも充実。

    本当に贅沢な作品でした。

  • 有川浩は恋愛脳なんだなー。

    秋庭はとても渋くていいキャラなんだがどのタイミングで真奈を好きになったか全然わからない。そして真奈は平凡な女子高生だったはずが、いつの間にか年下もおとしまくる可憐な美少女扱いになってて、ヒロインのレベルがインフレ状態…
    設定は面白かったけど解決法がちょっと弱いなー。
    憎まれ役の秋庭の同級生だけがブレないキャラだったな。
    あと作者が自衛隊大好きだっていうのがよく伝わりました(笑)
    もとが電撃文庫ということで、納得のラノベテイスト。

    比べるのは意味がないけど、同じ女性作家でも高村薫と対極の作風。同じ設定で高村薫が書いたらどーなるんだろう(笑)

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塩の街 (角川文庫)の作品紹介

塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女、秋庭と真奈。世界の片隅で生きる2人の前には、様々な人が現れ、消えていく。だが-「世界とか、救ってみたくない?」。ある日、そそのかすように囁く者が運命を連れてやってくる。『空の中』『海の底』と並ぶ3部作の第1作にして、有川浩のデビュー作!番外編も完全収録。

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