紗央里ちゃんの家 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 477
感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043901012

作品紹介・あらすじ

祖母が風邪で死んだと知らされた小学5年生の僕。叔母夫婦の家からは従姉の紗央里ちゃんの姿も消え、叔母たちの様子はどこかおかしい。僕はこっそり家中を探し始める。第13回日本ホラー小説大賞長編賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 姉が面白そうなキャラだったが不明なまま。 主人公も含め、殺人に対して無関心。 警察の件も解決せず。(殺人自販機⁉) 読みながら色んなオチを考えてみたが全く当たらず終了。 理解出来ないこの怖さ。

  • あんまりホラー小説って読まないけど、今まで読んだ小説の中で一番怖くてぞわぞわした。
    最初から最後まで不気味だし登場人物全員気持ち悪い。文章の脈絡の無さが、主人公である小学生の男の子が体験談を話しているようで余計恐ろしかった。
    このお話結構好きなのに、もう二度とこのおぞましさは感じたくないな…

  • 怖い怖い怖い。

    語り手が少年で、その稚拙さというか、そこなんでスルーしちゃうの!?みたいなもどかしさがまた怖い。
    結局、まともな人は一人もいなかった。
    なんで?とかじゃない、もうお手上げのクレイジーさ。

    とにかく描写がグロい。想像するとオエッてなるレベルのリアリティ。
    でも、クセになるこの感じ。危ないわあ。

    読了後は、カップ焼きそばを食べました。

  • 主人公は小学生の男の子。
    小学生夏休みに毎年行く親戚の家。今年は何かが違った。
    少しずつその正体が分かっていくのだけれど…
    読むのが嫌になるくらいのギャー!のオンパレード。
    それでも先が気になって一気に読んだ。
    最後がちょっと物足りない気がした。

  • 死体の部分部分を家中あらゆる隙間から見つけてた僕がそのときは恐怖よりも高揚が勝っていたくらいなのに、夜ホラー映画観て怖がっているところが面白かった。象徴的な場面だなと思った。そこにあるものの気配は微塵も感じないのに、ずっと不在はなずの紗央里ちゃんの実在感。不在の紗央里ちゃんのことを読者にずっと考えさせる工夫が凝らしてあって、気付けばそれが紗央里ちゃんの魅力になっている。そこに描かれていないのに。
    家族じゃない。親戚が親戚じゃないときどんな感じか知らない……という中途半端な距離にある「親戚」というものの無気味さ、潜在的な怖さを形象化した傑作。
    福満しげゆきの表紙も好き

  • やべぇこれは。ホラーゲームをやってて、それをyoutubeで実況してるのを見てるような、微妙に他人事のような。そういう、なぜか分からないけど、でも自分は絶対に大丈夫っていう奇妙な安心感があるけど、でも怖いもんは怖い、ていうか気持ち悪い。稲川淳二も、怖いなー、嫌だなーって言わずにはいられない。不快だ。あーしかも夜寝る前に読み終わってもはや今晩悪夢を見ることは避けられない。しかしそれもまた大人の快楽の一つなのだ。ガキは小便漏らすからダメだ。

  • 日本ホラー小説大賞は当たり外れがあるものの、たまにすごい作品が出てくるので・・と思って手にとった一冊。個人的には残念ながらはずれの方に入る気がする。

    主人公は毎年夏休みに行っている「おじさんの家」に今年も遊びに行くことになっていた。ただし、今年はいつもと違うのは仲の良い姉が遊びに行かないこと、そして「おじさんの家」にいるはずのおばあちゃんが亡くなっていること、だった。主人公は「おじさんの家」につくと主人公の親戚である沙央里ちゃんも家におらず、なにかおかしなことがおこっていることに気がつくのだが・・。

    ジャンル的にはスプラッターホラーに入ると思うのだが、そんなに人が死ぬわけではないし、ぬめっとしたシーンを描いているのに表現としてはからっとしていたりと、不思議な味わいのホラー小説である。解説でも触れられていたが、登場人物みなが少しずつ狂っているというところが本書の一つの「御約束」のようになっていて、主人公もその流れの中で狂った視点から狂った世界を見つめている。

    初めから終わりまで結局この話はなんだったのか・・ということは一切明かされず、最後は主人公が家にかえるところで物語は終了する。よくわからないなりにも最後は最後らしくまとめようとしているが、それでも正直この読んでいる時間を返せ、といいたくなるような気持ちになったのであた。

  • 個人的なツボ!こういうのが読みたかった。
    時々読み返してニヨニヨ浸りたい。
    でも、時々読み返したいと思える程度のクセなんだよなぁ。
    二度と読みたくないと思わせるレベルの不快感を期待したい。

  • 森見登美彦氏、唸る!
    「おもしろい。でもグロい。
    しかし、これはおもしろい。恐い。
    グロテスクでない箇所が、特に恐い」

  • 何だこれ。理解したくないのがまた怖い。

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著者プロフィール

武蔵野大学在学中の2006年、本作で第13回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞してデビュー。

「2008年 『紗央里ちゃんの家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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