宇宙のみなしご (角川文庫)

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著者 : 森絵都
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年6月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043941087

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宇宙のみなしご (角川文庫)の感想・レビュー・書評

  • 思い立ったら我慢せずに行動する姉(陽子・中2)。
    いつも笑顔でスローペースな弟(リン・中1)。

    両親は仕事でいつも不在。
    だから2人は生まれながらの遊び仲間。

    真夜中の散歩で見付けた新しい遊び。
    ~~夜中に屋根にのぼる~~
    って、「屋根にのぼる」で1つの作品を成り立たせるなんて・・・。

    大人はすぐに理由を聞く。
    大抵のことは理由なんて後付けだもんね。

    弱っているときに読むと、
    きっとゆるゆると回復するぞ。

  • 帯タイトルは、
    「あなたにも
     手をつなぐひとが、
     きっといる。」

    装丁とタイトルがすごく素敵です。

    ぽーんと放りだされて
    心許ないような
    そんな不安定な感情。

    誰にも秘密のとっておきの遊び。
    陽子とリン。

    「たった今、
     入れかえたばかりのように
     しゃきんと澄んだ空気。」

    「深夜というのはやはり、
     ただの夜とはひと味ちがった。」

    そう、これ!
    ちびまる子ちゃんにも昔、夜の女王になる回があったけど。

    大人になった今でも、
    やっぱり深夜はちょっと違ってて、
    それが子供のときは
    なおさら。

    陽子とリンは真夜中に屋根を上る。
    誰にも内緒で。

    それは夜を独り占めした気分。
    ワクワクが降ってくるような夜空。

    そこに控えめで目立たない存在だった七瀬さん、
    いじめられっこのキオスク、
    二人が加わることで物語は進んでいきます。

    陽子の世界に
    今まで存在してなかったものが現れて、
    戸惑ったり怒ったり。

    優しい絵本を読んでるような感じです。
    大人になったからなのか
    無駄に年を重ねてきてるからなのか
    こーゆーのを読むと
    ホッとします。

    宇宙のみなしご。

    みんなひとり、
    あのこも
    このこも
    そして私も、
    ひとり。


    だから手をつなげたら。

    やっぱり深夜の星空は特別。

  •  ホッとする優しさに包まれる。
     中学生ぐらいの年頃に、ちょうど自分に素直になれない自分に気づくのかもしれない。なるほど。
     気づかせてくれるのは友達。そうそう。
     忘れていた感覚です。
     作者の視点でいくと、素直になれない自分に次々と衣を着せて、いろいろな顔を持つようになるってのが、大人って事かもしれない。
     こねくり回さず、ストレートに気持ちが伝わる児童書は、明日に向けてのエネルギーがあるなぁ。夜空って素敵。
     陽子の気持ちを足踏みで比喩しているのも、楽しい。

  • 友達のことで悩むのは学生の特権。
    森絵都さんはちゃんと中学生だった頃の気持ちを忘れない人なんだなぁと思います。

  • とてもせつなく感じました。それでいて懐かしいような・・・自分も子供の頃、屋根に上りたいと思ったことがあったなぁと思い出す。屋根に上って宇宙を仰ぐ感じがせつなくてキュンとなってしまいました。一気に読めて、でも心に残る良いお話でした。

  • 夜の屋根って想像するだけで不思議な世界。
    陽子とリンの屋根遊びが、人を惹きつけるのもなんだかわかる。この遊びはとても魅力的だ。わたしもやりたい。

    大人になると自分の悩みで沢山で、友達のことで悩むのはあまりない。この表現がなかなか鋭い。

  • 屋根に上って星を見る。特別でものすごくこっそりと格好よくて。小学生のころから、こんな屋根に、ものすごく憧れていました。読み返してみると、いろんな言葉が刺さってきます。

    「一番しんどいときはだれでもひとりだと知っていた。」

    いまがふんばりどきかな

  • 中学生の仲のいい姉弟が夜中に屋根にのぼる遊びを思いつく。
    そして、ひょんなことから姉のクラスメイトの女の子と男の子も参加することになったり、ちょっとした事件が起こる。

    ただそれだけの物語なのだが、夜中の屋根の上という設定のせいか、星空の様子やひんやりした空気感や、少し悪いことをしているというドキドキ感が手に取るように感じられて、なんだか青春時代にタイムスリップしたような、こそばゆい気持ちになる。

    1日で読める量なので、静かな夜にゆっくり読むのがおすすめ。

  • 中学生の時に読みました。森さんの本読んだのはこれが最初の本…だった気がする、当時。
    ふと手に取るまでどんな本だか忘れていたけど、「一番しんどいときには、自分でなんとかするしかないんだよ」って書いてあって、「あ、この文章を見るために私はこの本を手にとったんだ」って思いました。本のほうで私のことを呼んでる。

  • さくさく読み進むせいか、印象の薄い本になりそう…と読んでいる間は思っていた。しかし、宇宙のみなしごという言葉がバチッと最後に印象に残る。

    物語の舞台でもある『中学校』って振り返ると恐ろしいくらいに狭い世界だけれど、なかなか必死に色々考えながら過ごしていたなぁと思い出した。

    古い友人に会いたくなる本。

  • 久々に清々しい小説だった。中学生が主人公。あたりまえの日常をさらっと描いているのがいい。

  • 森絵都さんの本は、読み終わるとホッとする。優しい気持ちになる。
    友達って良いな。
    子供の頃、もっと伸び伸びと色んな事挑戦すればよかった。
    ...と、大人になった今だからこそ、強く思う。

  • 1人じゃないことの心強さ。

  • 夜中に近所の家の屋根にのぼる、そんなことを楽しみにしている姉弟、陽子とリンの青春物語。

    ジュブナイルは、作者の思い入れが強すぎたり、クサくなりがちなのであまり得意ではないのですが、これは自然に入りこめました。

    表現しづらい世代特有のもどかしい感覚や瑞々しさの表現が美しく、後半に向けて物語も盛り上がって一気読み!
    子供達にもオススメできます。


    そして友達が迎えに来る

  • いい話だなぁ〜子どもたちさわやかで可愛いな〜。
    でもちょっとやっつけじゃないですか?「こんな感じの物語が読者は好きやろ!」みたいなね?

  • 私が小学生の頃。たまに帰っても親がいない時があって、そういう時は事前に鍵を持たされるんだけど、たまにその鍵を家に置きっぱなしの時があった。
    さて、どうやって家に入ったものか。とドアの前で立ち尽くすのだけど、ある時「二階の窓は開いているんじゃないか?」と思い、雨どいを伝いながら屋根に上り、そのまま窓からただいましていたのを思い出した一冊だった。
    屋根って気持ちいいよね。

  • >なにかにときめいて、わくわくして、でもそれを我慢したら次からは、そのわくわくが少し減ってしまう気がしていた。なにかしようよと足踏みをする、わたしの中の千人の小人たちが八百人に減ってしまう。二回我慢したら六百人に。三回我慢したら四百人に。そうして最後にはわたしよちっぽけな体だけが残される。空っぽのこの体だけ。暗いところにひとりきりで。

  • 心のひだを柔らかくなでる。描き切るのが近代ならばこのさらりと撫でるのが平成文学なのかも。秀逸!カラフルもよいがこれの方が好き。
    オードリーコルンビス?の『屋根にのぼって』を思い出しました。

  • 森絵都さんの、児童文学。
    可愛らしい話だと思った。
    屋根の上から、夜の空を見て、夜の風を感じて、取り残されたような、それでいて安心するような…そんな感覚は、とても尊い。

  • 中学2年生の陽子と1つ歳下の弟リン。
    両親が仕事で忙しく、いつも2人で自己流の遊びを生み出してきた。
    新しく見つけたとっておきの遊びは、真夜中に近所の家に忍び込んで屋根にのぼること。
    リンと同じ陸上部の七瀬さんも加わり、ある夜3人で屋根にいたところ、クラスのいじめられっ子、キオスクにその様子を見られてしまう、、。

    第33回野間児童文芸新人賞、第42回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞受賞の青春物語。
    「ときどき、私の中で千人の小人たちがいっせいに足ぶみをはじめる。」

  • 森絵都さんらしい話だった。
    姉弟で屋根に上る遊びを思いついて、
    2人だけの秘密だったんだけど、弟のリンが
    姉の同級生に話してしまい、七瀬さんとキオスクも
    加わり屋根のぼりをするんだけど、
    その屋根のぼりに「一歩踏み出したい」とか、
    中学生特有の思いが込められていたりして
    やっぱり森絵都さんはこういうのが上手いなと!
    宇宙のみなしごっていうタイトルがピッタリの話でした

  • 1日で読めた。
    姉弟の過去からの武勇伝が面白く、そういうところから楽しめたが、その武勇伝がある事件をうんでしまう。
    みな宇宙のみなしご

  • 陽子とリン、二人とも幼い頃から退屈が苦手な姉と弟だ。それは中学生なっても変わらず、仕事で帰らない両親の目を盗んで数々の自己流の遊びを考えてきた。ある日の夜中、ひっそりとした街中を歩いている時、陽子は新しい遊びを思いつく。それは真夜中に他人の家の屋根にのぼることだった。しかしこの遊びにクラスメイトも参加することになり──。
    再読。デビュー作『リズム』から一貫して中学生の不安定な心を描いていた森絵都さん。本作は友情、そしてあと一歩を踏み出す勇気がテーマかな。後に刊行され出世作となる『カラフル』はテーマが重いので、こちらの方が読みやすいと思う。陽子に煙たがれていたキオスクや、何事も受け身だった七瀬さん。最後はそれぞれ自分の嫌らしさから目を逸らさず前を見つめようとする姿を見て、読者も前向きな気持ちになるはず。陽子の成長や、伝聞でしか登場しない富塚先生の言葉も良い。小学高学年から中学生の時期に読むと、きっと心に深く残ると思う。大人になった今でも心に響く名作。

  • とても優しい気持ちになりました。森絵都さんの作品は、どれも優しくて、温かいものばかりで大好きです。特に、主人公の年齢が自分と同じくらいなので、読みやすいし、親近感が湧きます(^O^)

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宇宙のみなしご (角川文庫)の作品紹介

中学2年生の陽子と1つ歳下の弟リン。両親が仕事で忙しく、いつも2人で自己流の遊びを生み出してきた。新しく見つけたとっておきの遊びは、真夜中に近所の家に忍び込んで屋根にのぼること。リンと同じ陸上部の七瀬さんも加わり、ある夜3人で屋根にいたところ、クラスのいじめられっ子、キオスクにその様子を見られてしまう…。第33回野間児童文芸新人賞、第42回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞受賞の青春物語。

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