僕とおじいちゃんと魔法の塔(1) (角川文庫)

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著者 : 香月日輪
制作 : 中川 貴雄 
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年1月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043943319

僕とおじいちゃんと魔法の塔(1) (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • かなり昔に買って積読していた本。ふと読んでみようと手に取った。最近、私が考えていた事柄が文中に出てきて、積読を読もうと思うタイミングも偶然じゃなく必然なのかも…としみじみ。

    優等生な兄弟と正当派な家族の中で、なんとなく違和感を感じていた主人公が、祖父の残した不思議な塔で祖父の幽霊と過ごすうちに自我に目覚めていく、というようなお話。思春期のごく普通の少年が「自分」というものを見つけ、何が善で何が悪なのか考える力を持つ。
    自分と家族は住む世界が違う!と家出する流れになるけれど、やはり真っ直ぐな両親に大切に育てられたからこその主人公の姿だよな~と思った。(グレたり悪ぶったりしないし…)登場人物と同様、正当派な物語な印象。

  • 歪んだ善と、悪のような純粋さが痛い。
    多分、大半の大人は歪んだ善と共にあって、それに違和感すら感じずにいるんだなぁと。
    そんな大人に善とは悪とはと教われば、自然と子ども達にも歪みは伝わって結局前も悪も綯い交ぜになってしまう。
    それを甘受すればいわゆる『普通』の大人になって、疑問を持てた子どもが『特別』な大人になる。

    何の疑問も持たず普通の大人になってしまった身としては、主人公が眩しくて、おじいちゃんに叱咤された気分。
    大人も読める児童文学だけど、やっぱり子どもの内に読んでもらいたいなぁ。

  • しっかりとして男らしい父のもと、仲のよい家族の一員だった龍神。小学六年生だが、人気者の弟のように特徴のない。

    そんな龍神がみつけた、不思議なお屋敷。
    そこは祖父の持ち物だったことを知る。
    屋敷に惹かれた龍神は、死んだはずの祖父と出会う。

    自分らしさとは、良いこと、悪いこととは。
    色々なことを学んでいく龍神の成長を描く。

  • 僕とおじいちゃんの優しい時間が詰まった不思議な物語です。

  • うひ。児童向けだけど、おもしれぃ(*´-`*)

    岬にあった黒い塔。
    そこは、僕が生まれる前に死んだおじいちゃんの家だった。
    そして幽霊のおじいちゃんと出会った。


    自分は正しいのだ
    可哀想な母子のために良いことを言っているのだ
    という、揺るぎない自信に満ちていた。まるで、そんな自分に酔っているように思えた。

    この世で最も性質の悪い人種とは『善人』なのよ

  • 2000年にチャレンジキッズ5年生で連載されていたとか。当時私は小学2年生。そして、文庫化されたのが2010年。小学校高学年のときくらいに出会えていたら幸せだろうなあと思う一冊。家族や、信久のお母さん、クラスメイトが大袈裟に描かれているかなあと、少し大きくなってから読むと思ってしまいますが…。自分で考え、行動すること、自分の意見を持つこと、対話の大切さなど、そうだよね!って半ば童心に返ったような気持ちで読ませてもらいました。龍神がピュアで真っ直ぐで、こちらの背筋が伸びる。

  • ※1巻から5巻まで同じレビュー内容です

    香月日輪(こうづき ひのわ)さんの「僕とおじいちゃんと魔法の塔」シリーズ。
    不思議な出来事に巡りあい、戸惑いながらも自分に正直に成長していく少年の物語です。

    【あらすじ(シリーズ)】
    弟と妹との三人兄弟の長男として育った小学生の龍神。
    出来の良い弟と違い物静かで目立たない性格の龍神は、
    真面目で厳しい父親に誉められもせず叱られもせず淡々と生活を送っていたが、
    岬にたたずむ不思議な雰囲気の黒い塔を知ったことで自我に目覚める。
    そこは芸術家として名を馳せた龍神のおじいちゃんが住んでいた場所で、
    死んだはずのおじいちゃんが現れていろいろな考え方を学んでいった。
    自分自身の立ち位置が過程の中で見いだせなかった龍神は、
    両親を説得して幽霊になったおじいちゃんのいる黒い塔で暮らし始める。
    それから3年あまり。
    龍神も高校生になり芸術家を目指して塔の中で絵筆を走らせる日々を過ごしていた。
    親友で足の悪い信久とは小学生の頃からの仲の良さが続いていて、
    時々黒い等に遊びに来ては自分らしく過ごすという生活を楽しんでいた。
    そんな時、塔の3階にある魔法陣に今までに無い強い魔力を持ったものが降り立った。
    それは魔女の中でも最上位の魔力をもったエスペロスという魔女だったが、
    どういうわけかゴスロリファッションに身を包んだエスペロスは、
    龍神や信久のことを気に入って人間界に居ついてしまう。

    著者の香月日輪さんは『妖怪アパートの幽雅な日常』を書かれた方で、
    妖怪のすむアパートで仲良く暮らす若者を描いたこの作品は大ヒットシリーズとなっています。
    そのイメージが強かったので今回の作品もそういう感じなのかなと漠然と考えていましたが、
    シリーズを読み進めていくうちに胸にしみる言葉の数々に一気読みしてしまいました。

    この作品は幽霊となったおじいちゃんの豪快かつ哲学的な考え方を基に、
    引っ込み思案で目立つことの無かった少年が徐々に自我に目覚め、
    心を成長させていくという感動的な内容です。

    1巻目では主人公の龍神が小学生でしたが、
    2巻目からは一気に成長して高校入学の年を迎えます。
    小学校です学校でも家庭でも「目立たないおとなしい子」と思われていた龍神が、
    不思議な塔でおじいちゃんと出会ってから心を成長させていき、
    家を飛び出して一人暮らしをしてから3年が経っています。

    登場人物は1巻目とそれほど変わりませんが、
    魔法陣から最強の魔女は飛び出してくるは、
    学校一の天才少年が登場するはでストーリー展開に飽きることがありません。

    なによりもおじいちゃんの教える言葉にいろいろと胸を打たれます。
    「善人がかならずしも善人ではない」
    「優秀だと大切に育てられた子どもは心の奥行きが無い」
    「自分らしく、自分の思うままに生きていけばよい」
    こういった言葉は大人だけではなく、
    思春期を迎えた子どもたちにこそ知って欲しい内容だなと思います。

    「自分」というのは誰が決めたのか。
    「自分」は「自分」が作ってきたものだと思っていたけれども、
    それは「周りから見た自分」を意識して作り上げてきたものではないのか。
    読み進めていくうちにそんなことを思い浮かべたりもしました。

    子どもの頃、特に中高生の頃には将来に対していろいろな希望や不安を持ち、
    考えても考えても答えが見つからなくて悩んだ時期がありました。
    大人になっても、中高年と呼ばれる年齢になっても、
    自分はいったい何者なんだろうという考えにとらわれることが少なくありません。

    そんな時にこのシリーズを読むことによって、
    心や気持ちが悩める青少年の頃に戻って、
    自分自身を原点から考え直すことが出来るような気がします。

    悩んだときに一気読みすると気持ちがリセットされて、
    元気がふつふつと沸いてくるようなシリーズです。

  • おじいちゃんの正体・過去がわかった瞬間から一気に読み進めてしまいました。
    非現実的な話なのに、リアリティがあるところが面白い。おじいちゃんの含みある台詞も面白い。
    悪人が出てこない、リアリティ溢れる少年の成長ファンタジーでした。次巻は高校生になってるそうで…。楽しみです。

  • 妖怪アパートの作者の方なので借りてみました。
    この作者の方は、こういったお話が好きなんですかね。
    非常に妖怪アパートと似通った雰囲気のお話でした。

    面白かったし、さらっと読めたので良かったかな。

  • やっと読み終えた。これは、眉村卓とか筒井康隆のSFジュブナイルを出したい、と角川さんは思ったのかな?それについては成功だったと思う。けれど、ページが少なかった分、作者の意図する「大人の都合のいい論理」観が唐突な感じで、ちょっと押し付けがましい感じがした。「妖怪アパート」や「地獄堂」にも同じ思想は出てくるが、こちらはそんなに唐突な感じはしない。その話題への持っていき方が自然だから。「シリーズ化を」と言われて、焦っただろうなあというのが分かってしまった感じ。

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僕とおじいちゃんと魔法の塔(1) (角川文庫)の作品紹介

岬にたたずむ黒い塔。まるでお化け屋敷のようなその塔は、鎖と南京錠で封印されているはずだった。だけど、ある日、塔に行ってみると、そこには、僕が生まれる前に亡くなったおじいちゃんが住んでいた!しかもその塔には、もっと驚く秘密もあって…!?幽霊のくせに(だからこそ?)ヘンテコなおじいちゃんとの出会いが、僕の決まりきった生活を変えていく-。運命を変えられた僕のびっくりするような毎日がはじまった。

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