僕とおじいちゃんと魔法の塔(4) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 86
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043944385

作品紹介・あらすじ

幽霊のおじいちゃん、魔女のエスペロスと不思議な塔で暮らしている僕。ところが塔に弟の和人がやってきて、うっかり秘密の部屋にはいってしまった。おかげで僕の高校に入ってのはじめての夏休みが大変なことに!!

感想・レビュー・書評

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  • 人間の残酷さがあらわれている1冊だった。
    このシリーズのなかでは1巻に続いて好きな巻。
    パンケーキの描写がおいしそうで食べたくなる。


    学校で良い成績をとるためだけに必死で勉強してきた子供たち。
    大人は遊んでばかりいないで勉強しなさいとよく言うけれど、勉強って机の上のものだけではない。学校の成績だけが勉強ではないということがエスペロスの言葉からよく分かる。

    「君たちは、小さな頃から優秀で、親の期待も大きくて、学校の成績が優秀なことが、一番の自己表現だったんだね。だから、それしかしてこなかった。だから、世界が小さいんだよ」

    「小さい世界は、すぐにいっぱいになっちゃう。だから、すぐ壊れちゃうんだ。君たちは、壊されてるんだよ。自覚ないと思うけど」

    和人の話も好き。
    お兄ちゃんが急に成長したら、置いてけぼりにされたように思えて焦る気持ちはよく分かる。
    自分は自分らしくでよいという自分なりの答えを見つけることが出来てよかった。

  • 子猫で溺死レースをしても罪悪感を感じない子どもたち。
    学業優先でそこまで子どもたちを追い詰めた親たち。狂ってる。そして狂ってることに気付かない。
    今までで一番怖い巻でした。
    塔の住人たちが善良で、人を救うことに力を惜しまない子たちで良かったです。
    いつもの如く風刺と説教満載の日輪節ですが、胸を漉くような発破が気持ち良い。
    今回悪戯悪魔に和人がひどい目にあったけれど、ああいう厳しい図星を突いてくれる人ってあまりいませんからね。ある意味良い経験だったのかも(心臓の強い子に限る)。

  • 魔法の塔についての内容が少なくなってきて残念。1〜3巻は塔についてだから面白いのに。人生について考えさせられる内容になってきている。

  • 幽霊のおじいちゃんと暮らす僕の、高校生になってはじめての夏休み直前。弟の和人や妹の晶子が塔に泊まりに来るということで、なぜか魔女のエスぺロスが大はしゃぎ。一方、僕たちは学食で暴れている先輩たちを見つける。エスぺロスによると、彼らは猫に祟られているらしい。自業自得でそんなことになったようだけれど、知ってしまったからには助けたい。信久と僕は、彼らのもとに向かうことにしたけれど!?シリーズ第4弾!!

  • 夏休み前。
    虐待死させた猫の怨霊に憑かれた先輩達。
    夏休み。
    弟の和人と妹の晶子が泊まりに来る。
    テニスも勉強もよくできる和人の小さな焦り。
    僕は僕でいいという思いで悪魔も跳ね返す。

  • 978-4-04-394438-5 C0193\438E.


    僕とおじいちゃんと魔法の塔 ④

    著者:香月日輪(こうづき ひのわ)

    発行所:株式会社角川書店


    平成23年5月25日 初版発行 (2011年)
    平成23年9月20日 4版発行 (2011年)

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    幽霊のおじいちゃんと暮らす僕の高校生になって初めての夏休み直前。弟の和人や妹の晶子が塔に泊まりに来るということで、なぜか魔女のエスぺロスが大はしゃぎ。一方、僕たちは学食で暴れている円パイたちを見つける。
    エスぺロスによると彼らは猫に祟られているらしい。自業自得でそんなことになったようだけど、知ってしまったからには助けたい。信久と僕は彼らの元に向かうことにしたけれど?シリーズ第4弾‼

  • ねこ事件。和人の本音事件。

  • 続き物を途中で読むのをやめるのは難しい…

  • 肉コートは挿絵なくて良かった…

    キャロリーナみたいなお姉さんいたらめちゃくちゃ世界広がるし楽しいだろうな

  • 挫折らしい挫折を体験せず、壁にぶつかったとしても、それを乗り越えようとするのは、「努力」という前向きな思いではなく、「執念」という暗い感情。負のベクトルは、すべてをねじ曲げてゆく。「愛」を「執着」に。「善」を「独善」に。「理想」を「傲慢」に。

    94ページにありました。
    気の持ちようでこれから起きる出来事に違う見方をすることができるようにと書き留めておくことにしました。

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著者プロフィール

和歌山県生まれ。本シリーズの第1作目で産経児童出版文化賞フジテレビ賞受賞。「ファンム・アレース」シリーズ(講談社)「大江戸妖怪かわら版」シリーズ(理論社)など、YA(ヤングアダルト)小説の作家。

「2023年 『妖怪アパートの幽雅な日常(26)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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