穴らしきものに入る (角川ホラー文庫 く 3-1)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043944941

作品紹介・あらすじ

ホースの穴に指を突っ込んだら、全身がするりと中に入ってしまった。それからというもの、ソバを食べる同僚の口の中、ドーナツ、つり革など、穴に入れば入るほど充実感にあふれ、仕事ははかどり、みんなから明るくなったと言われるようになった。だが、ある一つの穴に執着したことから、彼の人生は転機を迎えることになる-。卓抜したユーモアセンスが高く評価された第18回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作に他4編を収録。

感想・レビュー・書評

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  • どの話もアイデアが奇想天外で面白かった。穴に入れる男の話『穴らしきものに入る』、火葬した父の骨が金だった話『金骨』、日陰でしか暮らさない黒づくめの女性の話『よだれが出そうなほどいい日陰』、マスクを脱いでもマスクを被っている話『エムエーエスケー』、自動販売機で赤ちゃんが買える話『赤子が一本』が収録されていた。特に一文“次の日から、私の本格的な穴ライフがスタートした。”、“日陰日記”という住宅街の影の出現場所を記録した地図帳、慢性的覆面覆面疾患症/フクメンウイルス不全症候群/脱いでも脱いでも病、セリフ「7が揃えば当たり。当たれば……赤ちゃん1本プレゼント?」が印象的だ。

  • 第18回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。
    ユニークなホラー短編5作。

    ・穴らしきものに入る
    ・金骨
    ・よだれが出そうなほどいい日陰
    ・エムエーエスケー
    ・赤子が一本

    背筋がゾクゾクするほどの恐怖はないものの、人間の恐怖に陥った際の滑稽な姿が哀れであり、クスッときたり、自分と重ねる部分もあり、不安感を覚える。

    自分の観点とは少しズレは感じた。

  • 穴に入れるようになった男、骨が金だった
    肌を焼く事を恐れる女、マスク病、あたりの赤子。

    ホラーというよりも、不思議な話ばかり。
    試したい、という思考は共感できる穴の話はともかく
    祖父の骨が金だった…には、家族の行動が恐怖です。
    いや、係の人もちゃっかり懐に入れてましたけど。
    人間が恐怖?

    肌を焼くのを怖がるのは、女性として当然ですが
    何かを恥だと思った時、180度転換するのが凄い。
    ここまで徹底してしまうと、精神的な怖さがありますが
    本人の慌て具合とやっている事の繋がりのなさに
    妙に憐憫が。
    マスクは…こうなってしまうと笑えますが
    本人にとっては大変な事。
    まぁ小学生は自業自得ですが、なった本人も
    酔った先で…なので、自業自得ですがw
    見慣れてくると、いつもの顔だったものが
    不思議に思えてくるのは当然です。

    赤ちゃんが当たる自動販売機、は謎でした。
    本物が落ちてくる、と思っていただけに
    そういう事か! という状態が。
    いやでももしかしたら、先人のおばあちゃんとは
    また違った出てきかただったのかも知れません。
    そもそもおばあちゃん、今当てて
    どうするつもりなのでしょう?w

  • 表題作含めた5編からなる短編集。ブラックでシュールで兎に角ぶっ飛んだ内容である。「なんだなんだなんだ」という台詞回しが時折出てくるが、それはコチラの台詞じゃい!という作品である。まぁブラックヤクルトンレディの話なんかは設定的には面白かったが、全編通じて僕的にはハマらなかった。こういうのも嫌いではないが今回はごめんなさいという事で。しかしこういうのを読むと『ホラーの定義』がどんどん分からなくなってくる。(;´д`)

  • (収録作品)穴らしきものに入る(日本ホラー小説大賞短編賞(2011/18回))/金骨/よだれが出そうなほどいい日陰/エムエーエスケー/赤子が一本

  • 角川ホラー文庫だからホラーに分類してみたけど、ええと・・・シュール系??。ちょとブラックで不思議なお話集。グロくも怖くもない。最近の日本ホラー小説大賞短編賞は、新しい試みに挑んだ作品を選ぶのはいいんだけど、ストーリーがパンチに欠けるのが多い気がする・・・。個人的にマジ怖いのはダメなのでいいんですけど。

  • 角川ホラー文庫だからホラーに分類してみたけど、ええと・・・シュール系??。ちょとブラックで不思議なお話集。グロくも怖くもない。最近の日本ホラー小説大賞短編賞は、新しい試みに挑んだ作品を選ぶのはいいんだけど、ストーリーがパンチに欠けるのが多い気がする・・・。個人的にマジ怖いのはダメなのでいいんですけど。

  • 第18回日本ホラー小説大賞短編賞受賞
    もうね 突飛なストーリーに驚きなんだけど どうなるのか早く先が知りたくてグイグイ読めてしまった。
    そして驚きの結末・・・思わず寒気が走る!
    文句なく面白い。

  • 非常に、シュールであるが故に怖い。
    なかなか面白かったです。

  • 第18回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作『穴らしきものに入る』!その他に『金骨』『よだれが出そうなほどいい日陰』『エムエーエスケー』『赤子が一本』収録!『穴らしきものに入る』は面白かった!その他は少し物足りないような感じだった!

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