愛情生活 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044001773

作品紹介・あらすじ

「彼は私の中に眠っていた、私が大好きな私、を掘り起こしてくれた」
天才写真家、荒木経惟の妻、陽子。オモシロガリでクレージー、でも淋しがりで繊細な二人の、センチメンタルな愛の日々。
出会いと結婚のエピソードから「あー夫婦だなあ」の日常、旅の記憶はどれも食と愛のイトナミに彩られ――。
ひときわ率直で瑞々しい言葉の数々は、彼女亡き今も鮮やかさを失わない。
傑作エッセイに写真を増補して文庫化!
解説・江國香織

〈目次〉
1 『わが愛、陽子』より

2 あー夫婦だなあ
 あの日の赤ワイン/愛の温泉消毒/キョーフの帰るぞ/あー夫婦だなあ
 /ツルン!の襟足/湯豆腐と鉄火丼/コワイ女とカワイイ男/ノスタルジアの夜
 /〈ノスタルジアの夜〉ふたたび/撮る撮られるの関係論

3 愛情生活
 朝風呂/キリンの小瓶/コルドバ気分/アルゼンチンから来た母/露天風呂で缶ビール
 /待ち合わせ/柿一年/豪徳寺のネコ/雪の嵐山のシャンソン/ボニー&クライド
 /あと5年? /海辺のはずだったのに…/薄着の悦楽/窓の風景/モンジャ焼
 /母を訪ねて三千里/くちべに/少女物語 

4 長篇旅日記アワビステーキへの道

5 小説酔い痴れて

6 パパの恋人
 パパの恋人/飽きない夫婦でいる秘訣/愛の渇きに終わりはない/愛しい男たちよ
 /ひまつぶしのえ日記

7 花の人妻チャンネル 339
 愛の記録と愛の追憶――ジャック=アンリ・ラルティーグ展/内藤正敏さんの写真のことなど
 /写真を撮ることは化粧と同じ――石内都/末井昭著『東京爆発小僧』解説/花の人妻チャンネル

あとがき
センチメンタルな、5月。――荒木経惟
解説 江國香織

感想・レビュー・書評

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  • ーーー妻ではなく彼の女でいたいーーー

    今は亡き荒木陽子さんのエッセイ集。
    アラーキーとの結婚式から日々、旅の過程を真っ直ぐな目で描いている。
    文章の端々から、愛情深さが見えてきて、夫のことをとてもおもしろがっているのも素敵だなあとおもう、一方で、彼をこんなに深く受け入れる人はきっといないだろうとも。
    あらゆる局面で過激な彼の行動をここまで肯定できる女性も珍しい。陽子さんも刺激の人なのだろうと推察する。

    披露宴の映像でヌード写真を披露してしまうところとか。

    電通勤めから出会い、結婚後すぐに独立してしまい、はじめは生計をたてるのも難しかったろうがこんなに有名になって、母親にこうなると予想していたのか聞かれたときの陽子さんの一言が素晴らしい。

    「有名になるかどーかは解らなかったけど、この人と一緒にいれば、私は幸せになる、と思ったわ」

  • 色めかしい愛の記録。亡くなってしまっているようだが、筆者の言葉を借りれば記録として残せたということは愛が続いていたということであり、タイトルの愛情生活はまさに!ということになる。不思議な読了感。

  • いちいち官能的だったのと
    陽子さんと食事を共にしたくなる
    きっとすごく綺麗にどエロく食べるのだろうな〜
    いいよなぁそんな女性
    芸術家が惚れるわけだよ

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著者プロフィール

1947年5月17日東京・千住生まれ。都立白鴎高校卒業後、電通に就職し、総務局文書和文タイプ室に勤務。入社2年目の冬、当時電通のカメラマンであった荒木経惟に出会う。1971年7月7日青学会館のチャペルで結婚式をあげる。1990年1月27日、子宮肉種のため死去。享年42歳。著書は本書のほか、荒木経惟との共著で『10年目のセンチメンタルな旅』(筑摩書房)『東京は、秋』(月曜社)、『愛情旅行』(マガジンハウス、『東京日和』(ポプラ文庫)がある。

「2017年 『愛情生活 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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