遠野物語拾遺retold (角川文庫)

  • KADOKAWA/角川学芸出版
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本棚登録 : 195
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044003227

作品紹介・あらすじ

『遠野物語』が世に出てから二十余年の後――。柳田國男のもとには多くの説話が届けられた。明治から大正、昭和へ、近代化の波の狭間に集められた二百九十九の物語を京極夏彦がその感性を生かして語り直す。

感想・レビュー・書評

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  • 遠野物語は以前ちくま文庫版で読んでいたのでそれにこぼれたネタ集なのは嬉しい。
    怪異譚は全て興味深いものばかり。
    まんが日本昔ばなしのようにまんが遠野物語が出来たら見てみたい。
    ほのぼのからぞっとまで幅広い話集。

  • 図書館。
    同じ作者の新刊に時間を取られて、それこそ拾い読みしかできていないので、またいつか精読したい。

  • [一言感想]
    人と自然の距離がまだ近かった頃のケモノや神や人間などの少し不思議な話

    言わずと知れた日本民俗学の祖ともいえる、柳田國男先生の「遠野物語」の増補版である「遠野物語拾遺」を、他分野で活躍するミステリー作家である"京極夏彦"先生によって、現代文学として読みやすくさらに化かされる話や神様などの信仰話などで分類分けしてあるので、初心者でもとても読みやすい一冊

    山で起きた出来事に対して色々な視点から捉えている当時の人たちの想像力と、自然に対して畏怖しながら敬意を持って接している一種の自然信仰が伺えるような気持ちになれる本であった

  • オシラサマ…
    検索するとお写真がヒットするが、見た目がなかなか怖い。棒に何重にも布が巻き付けられている、怖い。
    ご利益がとっ散らかってるのも怖い。
    謂れも怖い、女性と馬が婚姻して非業の死を遂げると神様になる。ちょっとよく分からない。怖い。
    「なんだかよく分からないものは怖い」の典型例だと思う。謎多き土着信仰という感じがぞわぞわ来て個人的にとても好き。

    昔は色んな地域に色んな信仰があったのだろうな。(私が知らないだけで今も色々残っているのかも)
    そう考えると、信仰も多様性を失っていると言えるのだろうか。良いか悪いかはわからないが。

  • 踊りたいと暴れる権現様、二本足で立つ兎、時空を超えて現れた兵隊の男―。日本民俗学の黎明を告げた名著『遠野物語』から二十余年。柳田國男の元には多くの説話が集まっていた。時は明治から大正、昭和へ。天女や狐狸が駆けた遠野の空にも、飛行機が飛んだ。民俗の闇が照らし出され、再び近代という闇に飲み込まれる、そんな時代の狭間で語られた二百九十九の譚を、京極夏彦がその感性を生かして新たに紡ぐ。

  • 遠野物語からこぼれ落ちていたエピソードを綴った遠野物語拾遺、これを淡々と現代語訳にした内容。正直読みにくいところもあったけど、面白かった。

  • 池、沢、淵と山、峠、森が多く出てきて、山合の谷間という遠野の町の自然環境が色濃くでていて、おもしろい。

    家々に仏像がまつられ、神様の様な扱いをしていることも、興味深い。

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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