海の特攻「回天」 (角川ソフィア文庫 M 103-2)

著者 :
  • 角川学芸出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044058036

作品紹介・あらすじ

第二次世界大戦末期、米軍を恐怖の底に陥れた必死必殺の特攻兵器「回天」。大空を夢見ながら人間魚雷の搭乗員に志願した17歳から27歳の予科練生たちを突き動かしていたものは何か。彼らが命にかえて後世へ託した思いとは-。「国のためというより、むしろこの可憐な子供たちのために死のう」。回天創案者・黒木少佐や搭乗員の手紙と遺書、元搭乗員と遺族らの証言から、若き特攻隊員たちの真実の意志に迫るノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 太平洋戦争時、人間魚雷「回天」に乗り敵艦に体当たりして散華していった若者たち、そしてその家族たちの思いがわかり非常によかった。
    彼らのことをかわいそう、と言って哀れむのは、どこか違う。彼らの、愛する家族と国を守りたいという、その為なら自己の犠牲も厭わないというその強さに敬意を表する。そんな人たちの願いをうけた現在の日本はどうだろう。彼らの行いに恥じない国になっているだろうか。背筋が伸びる思い。

  • 9784044058036 236p 2011・7・25 初版

  • 2011年109冊目

  • 著者の一人が祖父だったのがきっかけで読んだ本。

    世界大戦中の必死の特攻「回天」の事実や関わった人の想いが生の声から知ることのできる本。

    「特攻」は決して苦しまぎれの心を失ったものではなく、各々の周りの人のためという思いやりからのものだったということがわかる。

    日本の”和”の真髄に近いのではないかとも感じた。
    先祖の方々を尊敬し、日本人であるということに誇りを持てる本。
    そして自分も強く生きようと自然に思わせてくれる本。

  • 言わずもがなですが、読んでいて苦しくなります。純粋すぎて、辛くなる。
    特攻っていう行為そのものの是非は今ここで論議しても始まらないのですが、純粋に、国や家族を守りたい、その一心で散っていったんだなっていうことを、私は真摯に捉えて、感謝したいと思います。

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著者プロフィール

1953年生まれ。産経新聞東京本社編集委員。慶應義塾大学法学部卒業後、産経新聞社入社。90年、ハーバード大学国際問題研究所に訪問研究員として留学。93年、ゼネコン汚職事件のスクープで新聞協会賞を受賞。その後、書籍編集者、産経新聞社那覇支局長などを経て現職。主な著書に『爆買いされる日本の領土』(角川新書)、『報道されない沖縄』(角川学芸出版)、『「特攻」と遺族の戦後』『海の特攻「回天」』(共に角川ソフィア文庫)、『電池が切れるまで』(角川つばさ文庫)など。

「2018年 『領土消失 規制なき外国人の土地買収』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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