洋食や たいめいけん よもやま噺 (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川学芸出版
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本棚登録 : 68
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044094577

作品紹介・あらすじ

たいめいけんの初代店主が、洋食やで起こる日々の出来事、師匠や兄弟子に教わった心遣いなどを綴ったエッセイ。戦前、戦中、戦後と姿を変えていく東京の街、一軒の洋食やから、変わらぬ下町の人情を描き出す。

感想・レビュー・書評

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  • 読んだのは中公文庫版なのだが、検索してもヒットしない。
    中身は洋食やという佇まいはもとより、料理や食材、人物から頻発されるダジャレに至るまで昭和の風情が満載。

  • 気立ての良い江戸っ子気質のおじさんが、語り掛けてくるような心地よい文章。時代時代の苦労や笑い話。大変だけど楽しそうな時代だなぁと思いながら読み進めた。

  • 日本に洋食や の基礎を作った 初代 茂出木心護のエッセイ 。
    ハンバーグ、海老フライ、カレーライスにオムライス。
    『西支御料理処』から 始まった。
    食い物屋に奉公すれば、余りものを食べさせてもらえるから太るだろう。
    と思って 洋食やへ。

    茂出木心護 は、その当時の食のしきたりをきちんと語る。
    お子様には 甘いものはあとで が鉄則である。
    料理にこだわりがあると言ってこられたお客様が最初に頼んだのが
    ジュースとコーラだったので、がっかりした。
    お湯と水との 直なつきあいがうすれて ろくに皿も洗えなくなっている。
    ハンバーグに半熟のタマゴがのっている。それをどうやって食べるのか。
    洋食は、何事も、フライパンの扱い方である。
    オムレツに始まり、オムレツに終る。
    前菜でその店の品格や料理の筋が読める。
    料理110番 というものが お客様と接する上で重要
    というような 家訓を残している。その料理に対する姿勢が真摯。
    カウンターのあるレストランをやりたいというのが 
    夢だというのがおもしろい。
    たこをあげるために フランスまでいくのが スゴイと言うか、感心する。

    料理人の思いが伝わってきてよかった。
    たんぽぽオムライスを食べてみたい。

  • 東京・日本橋で三代続く老舗洋食屋の初代が語る思い出話。今ではフレンチやイタリアンといった専門店とファミレスばかりになって、「洋食」を食べさせる昔ながらの洋食屋はあまり見かけなくなっちゃったけど、昭和初め頃の洋食屋の雰囲気がよく判る本。

  • BSフジ「原宿ブックカフェ」のコーナー“コンクラーベ”で登場。
    http://www.bsfuji.tv/hjbookcafe/highlight/54.html

    下北沢B&B 嶋浩一郎さんがマキタスポーツさんにプレゼンした1冊。
    『マキタスポーツさんといえば、楽器を分析するのが本当にすごいなと思っていて、この歌はこれが元ネタになっていうというような話を、なるほどーと思うようなことが沢山ありまして。今日はその元ネタ発掘力をさらにきょうかする作品を選びました。』(下北沢B&B 嶋浩一郎さん)

    見事、マキタスポーツさんの今読みたい本に選ばれました!

    原宿ブックカフェ公式サイト
    http://www.bsfuji.tv/hjbookcafe/index.html
    http://nestle.jp/entertain/bookcafe/

  • なんと、たいめいけんに行ったことがないよ! 行かねば!

  • 高峰秀子編『おいしいおはなし』(ちくま文庫)からの芋づる式読書。
    親本も、かつて出た文庫本も絶版になっていたけれど、朝ドラ『ごちそうさん』効果か、折よく角川ソフィア文庫で復刊された。修業時代のこと、お客さんのこと、料理のコツ、新川の暮らし、趣味の凧の話・・・江戸っ子な語り口ですいすい読める思い出話。

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