三剣物語 2 (角川スニーカー文庫 22-2)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044122027

感想・レビュー・書評

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  • <1988年=和製ファンタジー記念の年……??>


     昔話で恐縮ですが、主に女性作家の手による和製ファンタジーというものが、わりとブームになった年代がありました。ひかわ玲子作『三剣物語』も、その時代を語る作品の一つと言えます★
     ここで述べるブームとはいつからいつまでを指すのかは諸説ありそうですが、仮説としては1980年後期~1990年代。特に1988年がエポックメイキングか? と考えます。

     1988年には何かがある★ 私が好きになったひかわ玲子著作で言うなら、このような出来事が起きた年でした。

    『バセット英雄伝エルヴァーズ』の版元である富士見ファンタジア文庫が創刊。
    『三剣物語』の版元である角川スニーカー文庫が創刊。
    『バセット英雄伝エルヴァーズ』を連載するファンタジー専門誌『ドラゴンマガジン』(富士見書房ブランド)が誕生。

     日本でファンタジー小説の創作&発表の場が整った時期なのかもしれません。
     ただし、その辺りで私が出会ったファンタジー小説というのは、作者は純日本人でありながら物語の舞台がカタカナ名で、登場人物の名前や外見の特徴、生活様式なども、明らかに西洋風に寄っていたのです。読者としては全く違和感を覚えなかったのですが、角度を変えれば西洋かぶれと見る人もいるかもしれません。
     しかしながら、著者ら(作家にもよるのだろうけれども★)が伝統ある英米ファンタジー文学や、ヨーロッパの英雄騎士譚などをどっさり読みこみ、自らの血肉としてきたことは一目瞭然でした。作品から、文学教養度の高さがあふれていたのです☆
     殊にひかわ玲子著『三剣伝説』は、借り物ではない感覚が通い、固定ファンがつく魅力が強く、読む側が「私たちの世界だ!」という充足感さえ覚える良作でした♪
     この頃、作家たちが単なる模倣を超えた<剣と魔法>文化の定着に成功し、ファンタジーを愛する読書家にとってもこのテイストがむしろ自然になったのではないでしょうか。

  • どうにか炎の剣を手に入れた王子。
    次にしなければいけないのは、友人達の奪還。

    王子を戦わせたい側と、行きたい王子。
    当然反発は起きるものですが、結局許可が。
    権力者として、この判断はどうなんだろうと思いますが。

    思い切った方法での潜入。
    そして向こうで知ってしまった、恐ろしい現実。
    そもそも、別々にしてしまったら
    ちゃんとした状態で保存されるのでしょうか?

    最後の方、微妙にご都合主義な感じもします。
    副題なのに、残り5分の1しか出てきてませんし。

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