遠まわりする雛 (角川文庫)

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著者 : 米澤穂信
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年7月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044271046

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遠まわりする雛 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

  • 古典部シリーズの4冊目。短編集。奉太郎達の古典部入部から最初の1年が過ぎるまでの事柄を描く。

    【感想】
    個人的に良作は「正体見たり」と「手作りチョコレート事件」、そしてタイトルに使用されている「遠まわりする雛」。正体見たりは二つの意味があり、柘榴の姉妹を思い出した。後者2つは古典部員の秘めたる心情も描かれており、2年目の進展に期待。
    あとがきによると、短編集なので様々なプロットを試したとの事。「手作り〜」は倒叙ミステリ、「心あたり〜」は安楽椅子探偵、「あきまして〜」は脱走ミステリに分類されるようだ。

    【収録作】
    やるべきことなら手短に/大罪を犯す/正体見たり/心あたりのある者は/あきましておめでとう/手作りチョコレート事件/遠まわりする雛

  • 短編集。古典部シリーズ4作目。
    どんなに若くても、どんなに未熟でも、誰にだってそれなりに譲れないものはある。
    大人から見れば取るに足らないような、他人には受け入れがたいようなこだわりだったとしても、本人はけっこう本気なのだ。
    未来は開けている。
    大人のようで大人ではない中途半端なときを過ごしている。
    驚くほどに自分自身のことがわからない。
    何が欲しいのか、何が必要なのか。
    思いがけない自分を発見して戸惑ったり悩んだりもする。
    古典部に所属する折木奉太郎の譲れないこだわり。
    「やらなくていいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」
    里志が手作りチョコレートを砕かなければならなかった理由。
    たぶん説明しても千反田には本当のところはわからなかっただろう。
    奉太郎が千反田についた小さな嘘は、仕方のないことだったと思う。

    この年代にしか味わえない葛藤や揺らぎが詰まっている古典部シリーズ。
    「氷菓」を読んだときほどの衝撃はないけれど、相変わらず大好きなシリーズだ。
    少しずつだけれど変わり始めている奉太郎を、果たして里志たちは気づいているだろうか。
    第5弾が待ち遠しい。

  • 古典シリーズ4作め。
    前回が文化祭のお話だったからもう次の年次に入っているかと思っていたら、同じ年次の短編集だった。
    普段の学生生活でのお話だからそれぞれの気持ちが描写されてて興味深かった。
    これからどうなるのか気になるなぁ。

  • 短編なのでさらっと書いてあるけど、ほうたろうにとっては結構なターニングポイントになったであろう、作品なんだと思う。

  • 灰色の学生生活が変わりつつある。そのへんの移り変わりは読んでて面白かったけど、短編ミステリとしては不満な内容。
    里志のようなピエロ役は重い背景があるといいなと思っていたけど、あくまで自分の中での矛盾との葛藤なんですね…。みんな難しい言葉を使うし年の割に背負ったものもあるんだな。

  • 平成29年1月25日読了

  • 年度初めからおよそ一年間にわたる古典部メンバーの短編集。正直ミステリー(謎解き物語)とは言いにくいか。あまり感情に流されず、少し奥手で理性が勝ち過ぎた高校生たちを主人公とする、眩いさにほろ苦味が加わった青春物語かな。それに、謎解きを多少の味付けに加えたタイプの…。

  • なめてんのかホータローてめえ やる気がないなら家にこもって出てくるんじゃあない

  • 古典部の面々・千反田える、福部里志、井原摩耶花、そして折木奉太郎、みんないい味だしています。ただ、ちょっとだけ面倒くさい感じが。

  • 短編集。
    今まで見えなかったそれぞれの内面が見れたようで面白かった。
    古典部入部間際の話もあり、ここでやっとその話がでるのか……と思う内容も。
    ホータローと千反田の距離が少しずつ縮まっているような話が多く、そちらも読んでいて楽しい。

  • 短編集。
    いつものことながら読みながらなんとなく内容を思い出す。
    なんか読むのの時間かかって最初の方は覚えてないので詳細は割愛w

    あとがきで、遠まわりする雛ってタイトルが
    * 生き雛祭りで橋が渡れなくて遠回りした
    * 古典部の4人を雛に見立てて、遠回りしながらも成長しましたよ
    っていうダブルミーニングだって気づく。
    アニメからの3年ごしぐらいの気付き。

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    省エネをモットーとする折木奉太郎は“古典部”部員・千反田えるの頼みで、地元の祭事「生き雛まつり」へ参加する。十二単をまとった「生き雛」が町を練り歩くという祭りだが、連絡の手違いで開催が危ぶまれる事態に。千反田の機転で祭事は無事に執り行われたが、その「手違い」が気になる彼女は奉太郎とともに真相を推理する―。あざやかな謎と春に揺れる心がまぶしい表題作ほか“古典部”を過ぎゆく1年を描いた全7編。

    【キーワード】
    文庫・青春・学校・古典部・部活・シリーズ・日常の謎・ミステリー・アニメ化

    【映像化情報】
    2012年4月-9月にアニメ化
    出演:中村悠一・佐藤聡美・阪口大助・茅野愛衣 他


    +++1

  • 語彙を沢山持っている高校生がいるものだな。と思って読んでいる〈古典部〉シリーズ。
    アニメから入ったのですけど、やっぱり活字も素敵だなって思います。
    青春とはうまくいかないものでもある。後味スッキリな作品が多い中、読了後に深く息を吐いてしまいます。
    とくに、姉妹を描いた短編は後味含めお気に入りです。
    姉弟がいれば、その感覚がなんとなく分かってしまいます。
    その感覚を嫌だと拒絶する自分もいれば、その行動・思いに頷いてしまう自分もいます。
    まぁ、奉太郎の推論が合っていればの話、なんですけど(笑)

  • 力作揃いの古典部シリーズも、今回は短編集。肩肘張らずに気楽に…と思っていたら、予想外に(失礼だな!)読み応えのある、重量級でした。

    まず何と言っても構成が良い。メンバーが4人そろう前の春先から始まって、本編の裏を丁寧になぞりながら1年間の出来事が綴られていきます。のっけから苦い「やるべきことなら手短に」がさりげない伏線となって後の話に活かされ、最後はお祭りの華やいだ雰囲気も交えつつの表題作で締めるのも見事でした。

    前回も実に悩み深かった里志が、今作でも深みにはまっています。共感はしないし、まして同情はしないけれど、ここまでビターを極めるといっそお見事です。青春小説における青さの表現方法って、こういうものでは無かったような気がするのですが。こんなに読後感の悪い(ほめ言葉です。全力で)バレンタインもそうそうありませんよ。ちょっぴり斬新かもしれません。

  • 今回は短編。それぞれの距離が近くなっていく。素直になれなくて遠回りしている感じが青春っぽいなぁ。

  • 「古典部」シリーズの短編集。

    今まで読んできた3作の中で出てきた気になる表現が、この短編集では説明されていて、やっと納得できました。

    こうやって今までの作品を改めて見直してみると、とても内容の濃い一年を送っているなという感じです。氷菓事件に始まり、女帝事件、十文字事件など、色々あって、人間関係も複雑になってきた。

    最初氷菓を読んだ時は「随分鼻につく主人公だな」と思いましたが、ここまで読むとさすがになれました。

  • 短編を通じて四人の変化が楽しめる作品になっている。次で終わってしまうのかな。

  • 「草食系男子」という言葉が使われ始めたのは
    いつのことだろう。
    本書が描かれている時期は今世紀初めのころ。
    登場人物のうち2名が、一見、その典型的な男子である。
    主役の彼は「やるべきことなら手短に」をモットーと
    しているし、もう一人は広く浅くを目指し、
    深く入り込むことを避けている。
    けれども、そんな「目標」とは裏腹に、彼らは
    ズブズブと、面倒くさい泥沼に入り込んでいく。
    それも結果的には自分たちの意思で。
    この物語、謎解きミステリのスタイルであるが、実は
    胸の内にモヤモヤをかかえ、爆発寸前の思春期男子を
    描いているのだと思う。
    勇ましい女子を前に、おのれの立ち位置に悩んでいる姿が
    おもしろい。
    頭脳明晰な彼らは、ありったけの知恵、知力をしぼるが、
    結局は直感や直情に振り回される。
    彼らの内に潜む情熱を思うと、やはり草食系という
    言い方は違うと思った。

  • 古典部シリーズ。4人とも頭がよく、表現力豊かで、感性が鋭い。読んでいて、少し嫌になるほどに(笑)。
    たぶん、古典部シリーズを頭から順番にちゃんと読んだほうがより楽しめるんだろうな。
    話を追うごとに、千反田さんがますます可愛らしく、魅力的な女性だな…ということが際立ってくる。それは、折木くんと千反田さんの距離が縮まってくる、ということに比例しているんだろうな。

  • 青春ですね
    遠まわりしてます。みんな遠まわりしてる

  • あとがきで筆者が述べていますが、古典部メンバーの1年間の変化を追える一冊になっています。
    高校生らしい甘酸っぱい感情が微笑ましく、これからも彼らを見守っていきたい思いにさせられます。

  • 古典部シリーズ既刊3冊の時間の流れの中に
    生まれたスピンオフのような短編集。

    あるいはホータローが千反田に惹かれていく。
    それがはっきりと目に見えるようになっていく
    恋物語か。

    静かにしんみりと 古典部員を見守った。

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遠まわりする雛 (角川文庫)の作品紹介

省エネをモットーとする折木奉太郎は"古典部"部員・千反田えるの頼みで、地元の祭事「生き雛まつり」へ参加する。十二単をまとった「生き雛」が町を練り歩くという祭りだが、連絡の手違いで開催が危ぶまれる事態に。千反田の機転で祭事は無事に執り行われたが、その「手違い」が気になる彼女は奉太郎とともに真相を推理する-。あざやかな謎と春に揺れる心がまぶしい表題作ほか"古典部"を過ぎゆく1年を描いた全7編。

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