推定少女 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 3769
感想 : 340
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044281038

感想・レビュー・書評

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  • 死にたいような、生きていたいような、そんな曖昧な夜にぴったりの一冊。

  • 私も中学生くらいの時には「つまらない大人になんかなりたくない」と考えていただろうか?多分考えていただろうね。
    今は「面白い大人」になっているだろうか?平凡かもしれないが、家族や同僚、友人を大切に楽しく暮らせていると思うし、仕事もやりがいを感じ、少なくなってきたが趣味の時間も取れている。
    彼女達から見れば「つまらない大人」なのだろうか?(現代社会では平凡に暮らすのも難しくなっていると感じるが)

    逆に「つまらなくない大人」とはどのような人物だろうか?

    本書を読み始め、「親は金を運んでくるだけの存在だの、家出だの、受験だの、子供はこうだと決めつける大人達への反発だの」中学生、SF系で「あこりゃ、私には合わないな」と思うが、電車の中でこれしか持っておらず、しょうがなく読み進める。

    男の子みたいな出で立ちの家出少女と、銃を持った不思議少女が謎の追っ手から逃げる話。

    面白くは無かったが、中学生ってこんなだったかな、と考えさせられた作品。

    まあ要するに「日々はとても辛くて、はやく大人になりたくて、でもぜったいになりたくなくて。ほとんどの大人のことが嫌いで。」的小説。

  • 大人になりたくな家出少女と、自分の事を語ろうとしない不思議な女の子の逃走劇。エンディングが三種類用意されていて選択可能。でも最後までよくわからない話でした。

  • なんだかよく分からない不思議な話。
    このなんだかよく分からないところも含めて思春期の子供の心情をテーマにしてるんだろうか?
    でも、不思議なことに嫌いじゃないし、すっと読めた。

  • 現実と虚構の狭間で織り成される二人の少女達の物語。
    読んでいて、あのころの感情が蘇ってきた。
    何であんなにどんよりとした気持ちで全身を覆っていたんだろう?

  • 中学生の自分だったら大人になりたくないって言うカナに共感して熱心に読んだかもしれないけど、もうライトノベルみたいな文章は肌に合わない年齢になってしまったのかなーと思った。ぼくっ子だし、考え方がザ・中2で笑った。中二病の感情を書くのが上手な作家さんだなあ。最終章は3つもいらない。1つに絞って欲しかった。

  • 桜庭一樹さん初読み。

    思春期のもどかしさを鮮烈な書き方で表現されてます。

  • 思春期の少女の、大人と子供の間で揺れる気持ち。
    何も思い通りにならないことへの焦りとか葛藤とかに苦しんで押しつぶされそうになること。
    そんなときもあったなぁ、とほろ苦く感じながら読みました。

    SFのようなストーリーも、とても楽しく読めました。

    巣籠カナちゃんが、ステキな女性に成長していくといいなー。

  • 自称記憶喪失電波少女「白雪」と、家出少女「巣籠カナ」のお話。SFだとは思わずに読み始めたので、後半のSFアクションには驚きました。
    大人になりたくない、なれない少女たちの成長小説。ただ現実と非現実が入り乱れており、結末もはっきりとはしていません。
    ノベルゲームのような三つの結末が用意されており、ハッピーエンド(?)とバッドエンドのどちらも楽しめます。

  • 読んでる途中から
    どうしてこんな話を大人が書けるんだろう、という素朴すぎる疑問が生まれてしまった。
    ってくらい、この話は完全に子ども目線。子どもの見てる世界、考えてる頭の中。
    頭の固ーいおじさんがこの話を読んだら、子どもは何を言ってるんだ!くだらん!なんて言い放つんじゃないかなーレベル。笑

    今の悩みに埋れていると、昔悩んでたことなんてちっぽけに思えてくる。その時だって、それなりに全力で悩んでたはずなのにね。
    子どもの世界は狭い。でも、狭いなりに自分の目で見てる世界にどうにかこうにかして、自分の生きている証を見つけようとしていたんだと思う。大人の言ってることだけを信じてすくすく育ってきましたー!なんて子は絶対いないはず。
    みんなどこかで抵抗感を持って生きてきた、大人に。
    この本を読んで、子ども時代の生きている証って大人への抵抗な気がしてきた。なんとなくね

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著者プロフィール

1971年島根県生まれ。99年、ファミ通エンタテインメント大賞小説部門佳作を受賞しデビュー。2007年『赤朽葉家の伝説』で日本推理作家協会賞、08年『私の男』で直木賞を受賞。著書『少女を埋める』他多数

「2023年 『彼女が言わなかったすべてのこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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