GOSICKV-ゴシック・ベルゼブブの頭蓋- (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 128
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044281113

作品紹介・あらすじ

"君は、わたしを捜せないかね…?"あの日の囁きが予告であったかのように、突然学園から消えたヴィクトリカ。遠くリトアニアの修道院"ベルゼブブの頭蓋"に幽閉され、ゆっくりと弱ってゆく彼女を救うため、一弥はひとり旅立った。豪華列車で出会った奇妙な客たち、遠い戦争の記憶。謎の夜会"ファンタスマゴリア"の血塗られたショー。かつてこの地で何が起こったのか。そして、一弥とヴィクトリカの運命は-。

感想・レビュー・書評

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  • 全体のストーリーは可もなく不可もなくなんですが、ヴィクトリカのお母さんがでてきたり、舞台が学園から変わったり、何より一弥のヴィクトリカに対する生きる意味の答えが素敵すぎて、それだけで価値がある一冊です。

    一人の女の子のために、
    一人の男の子のために、
    世界のために生きるのもいいけど、
    誰かのために生きるのも悪くないはず、
    とこの時代に言い切れる一弥が素敵なんです。

    それにしてもこれを飛ばして6を読まなくて良かった。

  • ヴィクトリカはやっぱり顔に出さないが、一弥とお互いに信頼し合えている事がわかる作品で心が温まった。何故「形見箱」で国の大きなふたつの組織が動いているのか、またそれをコルデリアはなぜ両方に渡したくないのかがとても気になった。会えないけれど親と子がそれぞれを思っている愛情を感じられてほっこりした。

  • 謎解きは相変わらず平易だけど、一弥くんが今まで以上に「熱い」。眩しいぐらいだわ。最後に起こったらしい事件も気になるし、早く続きを読みたい。
    ...ただ、オビの宣伝文句は駄文だと思う。

  • 「ゴシック」と名乗るくらいだから、これは登場させなきゃね、というモチーフと言えるでしょう、ということで、ファンタスマゴリア(幻灯機)が登場。

  • 感想はまとめて最終巻へ!

  • 物語の一つが終わり、始まる。
    なので、謎が残っているので評価しにくい。
    二人のやり取りは定形化している。もう少しハネてもいいかも。

  • GOSICK5
    バルト海沿岸にそびえる修道院で催される魔術の夕べの最中に起きた不可能犯罪。
    図書館からヴィクトリカがいなくなった。ある人をおびきよせるため、修道院に移送されたらしい。そこでヴィクトリカは読まず、食べず、ただ弱っていくのみとなっている。僕連れて帰る!ということで、ベルセブブの頭蓋へ。首都から電車一本で行けるのだ。
    意外とすぐ見つけ出せる。誰をおびきよせようとしているか知ってるヴィクトリカは吠えることをしなかったのだ。
    ママ登場。会ったのは久城だけ。紫色の指輪を託される。
    脱出。

  • 今回も面白かったです。前作から少し間を空けてしまったのが、残念でならない。過去と現在が絡み合い一気に物語が進んでいるので、すぐにでもシリーズ制覇してしまいたい気持ちと、読み終えてしまうことへのさみしさが入り乱れる…。
    やっぱり、一弥とヴィクトリカのコンビは最強。気を抜いてしまうと、顔がにやけてしまう。保護者的な立場から2人の成長を楽しんでしまう。今回でかなり2人の絆が深まったと思うので、今後の展開も楽しみだ!

  • ヴィクトリカが学園から修道院へと連れ去られてしまって、それを迎えにいった一弥と脱出する話。
    やっと出てきた両親とか、それらに会うこともないヴィクトリカとか。
    脱出出来たけど、脱出したはずの列車でも別の事件に巻き込まれて6巻に話は続く。

    何だかんだと仲良くなってきてるのがかわいい。

  • アニメを先に視聴済みだけど、やはり面白かったな。
    今回は事件よりも久城とヴィクトリカの未来に関わる話が中心だった。しかし、世界的な情勢は危うい雰囲気のようで、再び世界大戦が始まろうとしているんだろうな…
    さて、小説版では2人の未来はどうなるのかな?
    [more]
    現代の価値観ではかる事が間違っている事は理解しているが、やはり久城の長兄が語る男らしさが『国の為に働く』である事には違和感を感じてしまうな。まあ、当時の日本はそういう時代だったという事なだけだよね。
    久城が父兄の教えから脱却し、ヴィクトリカを守って行くと決意した事は大きな前進だ。
    今後はヴィクトリカと2人で大きな嵐を乗り越えられといいんだけどな。
    そして、帰りの汽車での事件は次巻に持ち越しみたいだね。残念

  • 2010-07-00

  • 『GOSICK』Ⅴ、読了。
    ある人をおびき寄せるために修道院に送られてしまったヴィクトリカを迎えに行く久城くん。修道院でも殺人とか起こる中、どんどん二人の仲の距離が縮まってきてるからかわいい。
    しかし本当に続きが気になる…!

    2016.5.14(1回目)

  • 突然の別れの悲しさにほろり。
    九城くんの断固とした男らしさにほろり。

    「大切な誰かに逢うため。ただそれだけのために
    生まれたきた」

    純粋な愛への信念は読者の私の心をも溶かし、
    開放するような大きな一言でした。

  • この人殺されそうって思った人がやっぱり殺されて、なんだかいつもより盛り上がりに欠けるような、物足りなさを感じた。でもそれも、壮大な陰謀の始まりだと思えば納得かな。これからが物語の本番なのかも。続きを読むのが楽しみになった。この先どんなことがあっても、一弥とヴィクトリカのコミカルな会話だけは、無くならないで欲しいなぁ。

  • 【あらすじ】
    “君は、わたしを捜せないかね…?”あの日の囁きが予告であったかのように、突然学園から消えたヴィクトリカ。遠くリトアニアの修道院“ベルゼブブの頭蓋”に幽閉され、ゆっくりと弱ってゆく彼女を救うため、一弥はひとり旅立った。豪華列車で出会った奇妙な客たち、遠い戦争の記憶。謎の夜会“ファンタスマゴリア”の血塗られたショー。かつてこの地で何が起こったのか。そして、一弥とヴィクトリカの運命は―。

    【感想】

  • ヴィクトリカが学園から消えてしまったときはどうなっちゃうのか心配だったけれど、久城が無事見つけてくれて良かった。
    救い出すまでもっと事件が起きるかと思っていたけれど意外とあっさり。
    ヴィクトリカの母、コルデリア・ギャロもついに登場。
    推理要素は薄くなってきている。
    ベルゼブブの頭蓋からの帰りの列車の中で、また何か事件があったようなので、とても続きがきになります。

  • シリーズ進んで推理物でもなくなってしまった。
    今回は内容が薄い。
    シリーズ物でもやはり1巻で大きな一つの謎とそれをすっきり片付ける推理が欲しいとこ、シリーズを通しての謎はそれに付随するだけのものにして欲しいなぁ。
    残念。

  • “君は、わたしを捜せないかね…?”あの日の囁きが予告であったかのように、突然学園から消えたヴィクトリカ。遠くリトアニアの修道院“ベルゼブブの頭蓋”に幽閉され、ゆっくりと弱ってゆく彼女を救うため、一弥はひとり旅立った。豪華列車で出会った奇妙な客たち、遠い戦争の記憶。謎の夜会“ファンタスマゴリア”の血塗られたショー。かつてこの地で何が起こったのか。そして、一弥とヴィクトリカの運命は―。

  • 突然学園からいなくなった『ぼくのヴィクトリカ』を迎えに久城くんは、遠くリトアニアの修道院“ベルゼブブの頭蓋”まで旅立ちます。
    そこで催される謎の夜会“ファンタスマゴリア”のショーで起こった殺人事件を皮きりに、事件はその後も続くのです。
    今回は過去の世界大戦での記憶と絡み合いながらヴィクトリカの手により謎が明らかになっていくのだけれど、一巻完結とはならずに次巻に持ち越しです。だんだんストーリーが山場にむかっているみたいで目が離せません。益々ヴィクトリカと久城くんとの絆が深まります。久城くんのストレートとも言っていいくらいのヴィクトリカへの愛情がこもった言葉の節々に、はぁー少年とはなんと眩しい生き物なんだろうと(笑) 
    でもなんと言ってもわたしにとっての今回の注目シーンはヴィクトリカのママンとブロワ侯爵の登場です。ママンであるコルデリアのヴィクトリカへの愛情に目頭があつくなり、コルデリアをおびき寄せるために修道院へヴィクトリカを幽閉し、その娘を道具とするブロワ侯爵の狂った冷たさに怒りを覚えます。
    とにもかくにも久城くん、ヴィクトリカを守っておくれー!って祈らずにいられませんでした。

  • 今までとは違い随分とヴィクトリカを取り囲む人物が登場し、物語の中核の部分が語られ始めた今作
    ヴィクトリカファミリーも登場し事件の真相は深層へ…

    終わり方も珍しく次作に続くような締でますます気になる!形見箱に一体何がぁ〜〜


    今作の魅力はヴィクトリカのツンデレ具合が炸裂したってとこですな

  • 6冊目で本編5巻目。
    ヴィクトリアが父の手で"ベルゼブブの頭蓋"という場所に幽閉されてしまうも、弱り始めたという理由で久城が迎えに行く話。

    「時間はかかるけど必ず探しに行くよ」と行っていたのに
    一週間の間心配しつつ何も行動しなかったっていうのが少し残念だったなー。

    久城の発言の所々に独占欲とでも言うような言葉が出てきてて読んでてニマニマできました。
    ヴィクトリカは愛を知らないと言われてた気がしたけど、ずっと昔から、そして現在進行形で愛され続けていたのね。

    さて、まさかの話は続くらしく次は学園に戻るまでに起こる殺人事件の話。

  • 2016.2.21 読了
    ヴィクトリカの母、コルデリアやっと登場。

    ”ぼくのヴィクトリカ”って名言が飛び出したのと同様、《ただ1人の男と出会うために生まれてきたということじゃだめなのかな》的な言葉にどーーんとやられてしまった。
    一弥くん天然なのかなんなのか、無意識に出る言葉がすごい。
    絆を感じれた巻だった。
    ほんと、この巻で物語が深く迫っていくのでこれから先、読み進めるのが楽しみであり、不安でもあり。。

  • ブロワ侯爵によって、リトアニアにある修道院「ベルゼブブの頭蓋」に連れて行かれたヴィクトリカを追って、一弥は汽車でリトアニアに向かい、ヴィクトリカとの再会を果たします。

    このベルゼブブの頭蓋は、1914年にソヴュールの科学アカデミーの主催者ジュピター・ロジェが、幻灯機を使ってドイツ空軍を破った「滂沱の聖母マリア作戦」がおこなわれた場所だったのです。そして「名もなき村」から「形見箱」と呼ばれる小箱を持ち出した奇術師のブライアン・ロスコーが、この地に形見箱を隠したのでした。

    そしてこの日の夜、ベルゼブブの頭蓋で「ファンタスマゴリアの夜会」が開催されます。ところが、幻灯機を使った奇術の最中に、死者が出てしまいます。夜会は中止されますが、さらに2人目の犠牲者が出てしまいます。この2つの事件は、ソヴュール王国のオカルト省と科学アカデミーの対立が絡んでいたことが、やがて明らかになります。

    その夜、一弥はヴィクトリカと同じ長い金髪の女性に出会います。彼女は、ブライアン・ロスコーが隠した形見箱を回収に来た、ヴィクトリカの母コルデリア・ギャロでした。彼女は一弥に、「母は変わらず、小さな娘を愛している」という伝言を残して去っていきます。

    ヴィクトリカをめぐるオカルト・サイドと科学サイドとの抗争地図がかなり明らかにされる巻で、シリーズの中では重要なエピソードになるのですが、この巻のストーリー自体は他の巻と比べると少し退屈に感じました。明確なクライマックスが張られていないので、今一つ盛り上がりに欠ける印象です。

  • いつもの聖マルグリット学園から修道院、ベルゼブブの頭蓋に移送されてしまうヴィクトリカ。
    ブロワ侯爵の想像以上に弱ってしまったヴィクトリカを久城が迎えに行く話。
    国よりも一人の男として一人の女の子を守りたいという久城の決意が感じられる巻。

  • 夏休みが終わるころに一弥の前から忽然と姿を消したヴィクトリカ、セシル先生の話ではある日、ヴィクトリカは父であるブロワ侯爵の指示でどこかへ連れていかれたという。一弥は意を決してヴィクトリカが連れていかれたという修道院 ベルゼブブの頭蓋に向かう。そこは古き力を持つとされる人々がショーを開催する場所であった。一弥はそこでヴィクトリカを何とか見つけ出すが、この修道院で殺人事件が起こり、二人はそれに巻き込まれる。

    果たしてブロワ侯爵がヴィクトリカをベルゼブブの頭蓋に連れてきた理由とは…。それには名もなき村で奇術師ブライアン・ロスコーがヴィクトリカの母であるコルデリア・ギャロの家から持ち出した箱が関係していた。

    今巻の話では改めて一弥とヴィクトリカの絆の強さを感じた。また今巻ではついにあの人が一弥の前に姿を現したので着々と物語が進んできているなとも感じた。
    小さな灰色狼と東方から来た少年を襲う大きな嵐も近づいてきている、これからどのように話が展開していくのか次巻も楽しみにしたい。

  • いよいよ動き始めたストーリー。4巻目まではミステリー中編の面影でしたが、この本から大きく話が動き始めました。

  • 再2015/5/7(木曜日)

  • ヴィクトリカが遠い修道院に幽閉され、それを迎えに行く久城一弥という大まかな流れ。

    今回は、話の流れ以上にトリックの伏線がばら撒かれ、
    「推測して読む」というのが比較的やりやすかったな。
    とはいえ、シリーズ全体としての話の展開はまだ掴めないけれど。

    ヴィクトリカと一弥の絆が深まった用で、
    この幼き2人の成長と発展に期待。

  • 今回のヴィクトリカが、突然ベルゼブブの頭蓋に幽閉されてしまうというお話です。
    科学アカデミーやオカルト省という組織なども動き始め、物語自体にも動きを感じる一冊でした。

  •  シリーズ五作目は、移送されたヴィクトリカが居る修道院での事件である。
     今回はシリーズ全体に対するネタ撒きが中心で、シリーズがここに至っては大変興味深い巻である。しかし一方で、ミステリーとしてはあまりに簡略化しすぎている感も否めない。
     次の巻に物語は続いていくようだし、これは次の巻とあわせて一つの流れとして楽しむべきなのかもしれない。六巻に期待したいところだ。

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著者プロフィール

1971年島根県生まれ。99年、ファミ通エンタテインメント大賞小説部門佳作を受賞しデビュー。2007年『赤朽葉家の伝説』で日本推理作家協会賞、08年『私の男』で直木賞を受賞。著書『少女を埋める』他多数

「2023年 『彼女が言わなかったすべてのこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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